ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

医療再生は可能か

 

おはようございます。

 

医師の転職、開業の情報提供をしている

医師転職相談センターの運営企業、

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

え~、本日より2月です。

 

毎日寒い日が続いていますし、

今年は雪が多いので

大変な思いをしている方も多いかと思います。

そうは言っても春は1歩ずつ近づいています。

 

さてさて、今月も頑張ってまいりましょうね~。

 

え~突然ですが、本の紹介です。

ちくま新書 「医療再生は可能か」 川渕孝一

 

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2008年4月に初版が出ていますので、

少し古い本にはなります。

 

この川渕さんという方が、

医師ではなく、

専門が医療経済学や医療政策、

医業経営という事で読んでみました。

 

が、結構難しい…。

 

一橋大学卒業後、シカゴ大学でMBAを取り、

民間病院や企業勤務を経て、

旧厚生省国立医療・病院管理研究所で勤務、

のち日本福祉大学経営学部教授、

日医総研主席研究員、

経済産業研究所ファカルティフェロー…。

と何ともすごいご経歴。

 

この本が出版された頃は

東京医科歯科大学大学院教授、

スタンフォード大学客員教授

努めていた様ですので、

ご存じの先生方も多いかと思います。

 

で、内容ですが、

私がどうこう言うより

この本の帯に書かれている文章を

ご紹介する方がご理解が早いかと…。

 

「いまや瀕死にあえぐ日本の医療制度。

少子・高齢化で膨らむ医療費を抑制しようと

制度改革を繰り出す政府、

薄利多売の過重労働から病院を逃げ出す医師たち、

必要な医療が受けられず難民化する患者、

払えなくなった保険料を放棄する国民。

 

日本の医療システムを救う道はあるのだろうか。

 

本書では、

現実と乖離してしまったシステムの問題点を整理、

もっと効率よく質の高い医療を実現するには

どうしたらいいのか、

主に「医療費」の側面から提言する」

 

と、この様に書かれています。

 

難しい事は私にはわかりませんが、

医療は経済とは切り離して考えねばならない部分と、

経済的な側面からも考えねばならない部分があって、

この二律背反のバランスがもの凄く難しいのでしょうね。

 

でも、きっと国民はその難しさすら感じていない訳で、

自分が享受できる医療サービスの事しか見えていないとも思います。

 

私などもその一員ではありますが、

医療の現場で悪戦苦闘する先生方と

いわゆる一般国民の間に立って、

少しでも、小さくてもいいから、

両者を結び付ける発信をしていきたいと考えてます。

 

「制度が失敗しているのが最初からわかっていれば

いくらでも変えられます。

しかし、いったん成功すると変えるのは非常に難しい。

しかも成功した制度の上には成功した人たちがいます。

彼らは成功した実績を持っているだけに

制度の変更は誤りだとすら思っています」

 

以前何かで読んだこんな言葉を思い出しました。

 

ついでに

 

「東洋思想のひとつの美点は

経済と道徳を切り分けない考え方である」

 

なんて言葉も思い出しました。

 

とてつもなく難しい問題だとは思いますが、

厚生労働省がもっと医療現場を知り、

現場に即した政策を打たねば打開策はないのかなと思います。

 

事件は現場で起こっているんですからね。

 

それでは、また。

 

 

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