おはようございます。
医師、看護師の人生の転機でお役に立つ
転職・開業コンサルタントの
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「エクセレント・ホスピタル
メディカルコーチングで病院が変わる」
クィント・ステューダー -著
鐘江康一郎 -訳 を読みました。
いや~、この本はいいですね~。
実に勉強になりました。
おそらくすでにお読みになった
医療者の方は多い事と思いますが、
まだの方には熱烈にお奨め致します。
私などが言うのも何ですが、
医療機関の理事長など経営者にとっては
必読の書ではないかと思います。
また院長、部長、科長、医長など
責任あるポジションで働く医師には
きっと参考になると思いますし、
看護部長、事務長などにも
相当に学ぶところは多い事でしょう。
民間病院、公立病院ともに
この本に書かれているような病院が
1つでも増えて欲しいと思いますし、
いわゆる街のクリニックや診療所も
こうなって欲しいと心から願います。
いや、それどころかですね、
医療機関に限らず
この本はすべてのビジネスマンも
読むべきだと思いました。
経営者はもちろんの事、
マネージメントに携わる人間は
すべからく読んだ方がいいと思います。
その中でも特に思ったのは、
人材ビジネスに従事する人間は
この本を読まねばならないという事です。
下記、訳者あとがきから抜粋します。
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すべての病院にも「経営力」が必要なのです。
そして「経営力」のない病院は淘汰されていくのです。
では、病院にとっての「経営力」とは何でしょうか?
診療報酬の改訂に対応することでしょうか?
「神の手」を持つ外科医を獲得することでしょうか?
受診する人たちを「患者様」と呼ぶことでしょうか?
見栄えの良いホームページを作ることでしょうか?
どれも大切なことですが、
どれも本質ではありません。
医療は「人」が「人」に対して
直接サービスを提供する数少ない産業です。
また、全費用のおよそ半分を人件費が占める、
極めて労働集約的な産業でもあります。
したがって、病院経営の本質は、
サービス面でも金銭面でも「人」にあります。
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いかがでしょうか?
まともな人材ビジネスをしている人間なら、
すぐにピンと来るはずです。
「人」が「人」に直接サービスを提供する、
半分を人件費が占めるなど、
医療と人材ビジネスには共通点があります。
効率一辺倒、売上至上主義、
ベテランを減らし
若手ばかり採用してきた
コンサルタントのいびつな人員構成、など、
存在価値を自ら放棄するような
経営方針を掲げている企業が何と多い事か。
表面上はとってもいい事を言っていても、
現場は嫌なら辞めなという風土で疲弊しています。
どうかこの本を読んで、
なぜ人材ビジネスをするのか?
人材ビジネスの存在価値は何か?
社会に何を提供できるのか?を
考え直して欲しいと思います。
特に医療系の人材ビジネスを
手掛けている会社の経営陣は、
猛省すべきではないかとも思ってます。
え~、話しがズレてきましたので、
ここで目次をご紹介します。
イントロダクション 医療の「はずみ車」
第1の原則 最高の病院になることを決意する
第2の原則 重要な指標を測定し、改善する
第3の原則 サービス志向の文化をつくる
第4の原則 リーダーを育成する
第5の原則 職員の満足度に重点を置く
第6の原則 職員1人ひとりに責任感をもたせる
第7の原則 個人の行動を、組織のゴール・価値観に合致させる
第8の原則 すべての職員とコミュニケーションをとる
第9の原則 成功を認め、讃える
となっています。
世に経営に関する本、
マネージメントに関する本は多いですし、
私も相当数を読んできましたが、
この本はその中でもトップクラスと言えると思いました。
この本の通りにする必要はありませんが、
エッセンスを吸収し
自らの職場に置き換えて導入すれば
効果は抜群のようにも感じます。
お奨め度は当然 ★★★★★ の
満点です。
1人でも多くの方がこの本を読み、
そして組織に還元し、働く事が楽しい
職場が増えたらいいなあと心から願っております。
それでは、また…。
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