おはようございます。
医師、看護師の人生の転機でお役に立つ
転職・開業コンサルタントの
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「剣と法典 小ナポレオン 山田顕義」
古川 薫 を読みました。
今年最初の読書感想です。
この年末年始は頭を休めつつも
時間がある時でないと読めないものを…
という事でこの本を手にしました。
いや~、予想以上に勉強になりました。
「生粋の軍人でありながら
司法大臣として
司法に心血を注いだ軍人政治家、
描く書下ろし長篇歴史小説。」
この帯もいいですよね。
私にとってはつい手が伸びます~。
歴史好きを公言している私ですが、
特に幕末は好きな時代のひとつであります。
今までもかなりの本を読んできておりますが、
山田顕義という人物は
どこかに出てきたよね~というレベルの
拙い知識しかありませんでした。
最近幕末ものも
少しご無沙汰してましたし、
非常に楽しみにして読み始めた訳です。
率直に言うと実に面白かったです。
前半はいわゆる幕末ものという通史が書かれています。
山田顕義は長州の方であり、
松下村塾の出身ですから、
吉田松陰との出会いから始まり、
激動する維新の波の中で
どう行動してきたのかが書かれています。
若くして松下村塾に入塾した方なので、
久坂玄端や高杉晋作が奔走して、
長州藩の影響力が大きくなりつつあった
初期の頃にはそれほど活躍はしていません。
むしろ久坂玄端や高杉晋作の後ろで
ちょこまかと動いていたような感じです。
そうは言っても、
その能力の高さから
自然と地位が上がっていき
鳥羽伏見の戦いの頃からは
中心人物となっていったようです。
その後、大村益次郎に見い出されて
新政府でも主要なポストを占める事になり、
木戸孝允とも良好な関係を築いていましたので、
新政府内でもそれなりの厚遇を受けています。
しかし、同郷でかつ同じ軍人である
山県有朋とは仲が悪かったようです。
というより、
山県有朋が勝手に
山田顕義を遠ざけていた感じでしょうか。
ホントこの方は嫉妬深いようで、
山田顕義の才能を恐れていたようです。
よって陸軍内での立身出世を諦め、
法曹界に転じる訳ですが、
ちょうど司法卿であった江藤新平が下野した所なので、
良いタイミングであった訳です。
また憲法を持とうという時勢でもあった事が
山田顕義を後押しし、
小ナポレオンと
自他共に呼ぶ事になったのですね。
そして不平等条約を諸外国に見直してもらう為にも、
憲法が必要だという事になり、
数多くの困難を乗り越えて
ついに日本も憲法を持つようになる訳ですが…。
最後は…。
まあすべてを書くのは良くないので
この辺りにしておきます。
前半は幕末から明治維新が成るまでの通史。
後半は山田顕義が軍人から司法大臣への転身を図り、
憲法を作るまでの過程。
非常に面白かったです。
歴史好きの方にはお奨め致します。
お奨め度は ★★★★☆ とさせて頂きます。
それでは、また…。
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