ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

ジェネラル・ルージュの凱旋

 

おはようございます。

 

医師、看護師の人生の転機でお役に立つ

転職・開業コンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

ジェネラル・ルージュの凱旋

海堂 尊 宝島社文庫 を読みました。

 

医師キャリア凱旋

 

チーム・バチスタの栄光

 

ジーン・ワルツ

 

ナイチンゲールの沈黙

 

螺鈿迷宮」

 

イノセント・ゲリラの祝祭

 

に続く私にとっては6冊めの海堂作品。

 

いや~、今回もやられました…。

ここ数日寝不足でございます。

 

それぐらいに面白く、

もの凄いスピードで読み終えてしまいました。

 

この本は

ナイチンゲールの沈黙」とリンクする部分があって、

その点も非常に面白く読めました。

 

とにかく冒頭から

息を付かせぬストーリー展開が続き、

次のページが、次の章が気になるんです。

 

まるで子供のように、

「それで?」、

「どうなったの?」と

次が気になって眠れなくなってしまいます。

 

私がこの本を読み終えたのは

何と朝方の4時でした(笑)

 

それくらいに秀逸した

ストーリーが描かれています。

 

もちろんお奨め度は ★★★★★ です。

 

まだ海堂作品を読んでいない方は

是非手に取って欲しいと思う傑作のひとつです。

 

今回の舞台は救命救急センター

 

救急医療が抱える問題を

ストーリーに上手く載せております。

 

小説なのか、

現実なのか、

油断していると

わからなくなるくらいです。

 

それぐらいにリアリティに溢れる

ストーリーなのですが、

個人的には現代日本の救急医療が抱える問題が

これを読めば相当に理解できるのではないかとも思いました。

 

人を救う事。

それが経済面では割に合わなくなっている事。

 

こんな大問題に対して

政府は何ら手を打つ事ができておらず、

結果的に救急対応を断念する病院も出始めてもいる訳です。

 

現実の救急現場で働く方々も

忸怩たる思いを持つ場面に遭遇している事でしょう。

 

なぜか日本では医療はカネが掛かる…という

アナウンスばかりが先行しており、

結果的に医療をないがしろにしているように感じます。

 

そしてそのツケは

我々一般国民が払う事になっています。

 

増税、保険料アップと

負担が大きくなっているのに、

受ける事のできる医療は狭まっている…。

 

その不満、不安は

医療現場で奮闘する医療者達にぶつけられていますが、

いえいえぶつけ先はそこではありません。

 

制度やシステムの問題なんです。

つまり制度やシステムを作る側の問題です。

 

現場の医療者は

理不尽な制度やシステムと、

憤る患者達に挟まれている中で、

目の前の患者の為に奮闘しているのです。

 

医療は誰の為にあるのか?

 

その点を1人1人が冷静に考え、

それに応じた制度やシステムが構築されないと、

本当に日本の医療は崩壊してしまいそうです。

 

とは言え、医療制度は難しいです…。

 

なかなか勉強する機会も多くはないでしょうし、

理解する為にはそれなりの時間が必要です。

 

でも、この小説を読めば

ノンフィクションではあるものの、

何が問題なのかを

多少なりとも理解できるのではないかと思います。

 

私自身は救急医療に

お世話になった事はありませんが、

なくてはならないものだと思います。

 

電気や水道などといった

ライフラインと同じなんだと思うのです。

 

だからこそ医療を知り、

適切な医療を受ける事ができるように

医療者と患者側が一緒になって

政府に求めていかねばならないと考えています。

 

そんな思いを持たせてくれる

超お奨めできる良書でした。

 

それでは、また…。

 

 

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