ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

日本のがん医療を問う

 

おはようございます。

 

医師、看護師の人生の転機でお役に立つ

転職・開業コンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「日本のがん医療を問う」

NHKがん特別取材班 新潮文庫 を読みました。

 

医師転職がん医療

 

2005年ににNHKで放送された

「シリーズ日本のがん医療を問う」の

内容をもとに、

番組では割愛したデータや

その後の取材で明らかになった事実などを

大幅加筆して再構成されたこの本…。

実に勉強になりました。

 

まずは目次をご紹介します。

 

プロローグ

第1章 命をつなぐ世界標準薬が使えない

第2章 揺らぐがん検診

第3章 相次ぐ放射線治療事故

第4章 病院で差がつく生存率

第5章 「救える命を救う」

    アメリカのがん医療

第6章 がん死亡率は下げられる

エピローグ

文庫本あとがき

 

となっています。

 

わざわざプロローグやエピローグ、

文庫本あとがきなんてものまで記載したのは、

そこも非常に読み甲斐があったからです。

 

もし自分ががんになったら…

そんな事を考えた事のある人は

少数派ではないかと思います。

 

私自身も考えた事などなかったです…。

 

ですが、この本を読んで

物凄く考えさせられる事になりました。

 

生活習慣を見直そうとも思いましたし、

喫煙に対する意識も変わりました。

 

少し古い本ですから、

出版されてから法改正があったり、

新たな制度が生まれたりという

変化はあります。

 

また若干アメリカの医療を

美化し過ぎている点もあるのではないかとも思いました。

 

医療者の方が

これを読んだら

そうじゃない!なんて箇所もあるかとは思います。

 

それにしても「がん」という日本人の

3人に1人の死亡原因にもなっている病気に対して、

あまりにも我々は知らなすぎるのではないかと

つくづく感じました。

 

「欧米ではがんによる死亡は減少に転じている一方、

 日本では右肩上がりに増えている。

 がん死亡数を日米で比較すると、

 かつては米国が日本を上回っていたが、

 1990年ごろに逆転し、

 その後は日米格差が年々開いていく一方である。」

なんて書かれてましたが、

個人的には衝撃でした。

 

現在ではその差が

どうなったのかまではわかりませんが、

おそらく縮小してはいないような気がします。

 

「わが国は、

 世界一のがん大国でありながら、

 がん対策後進国である。」

 

ん~、実に考えさせられました。

 

正直、国は何をやってんのじゃ!

厚生労働省はやらねばならない事をせずに、

どうでもいい事ばかりやってんじゃないか!

などと言う思いも持ちましたが、

おそらく問題は、

そんなに簡単なものではないと思います。

 

私自身、自らの生活を改めるとともに、

さらに深く勉強したい…、

そう思わせてくれる本でした。

 

お奨め度は ★★★★★ と満点に致します。

 

それでは、また…。

 

 

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