おはようございます。
医師、看護師の人生の転機でお役に立つ
転職コンサルタント歴13年の
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「ブラックペアン1988」
海堂 尊 講談社文庫 を読みました。
いや~、実に面白い!
メチャクチャはまってしまいました。
しかし、海堂さんっていう人は
凄い小説家ですな~。
今まで読んできた本、
どれも面白かったけど
個人的にはこの本は1、2位を争うほどの
面白さに感じました。
シリーズに出てくる登場人物の大半が
どこかで出てきますし、
その登場人物の個性の源泉になるようなものが、
あちこちにちりばめられています。
もし、海堂さんの本を数冊読んだ事があって、
まだこの本を手にしていない方は、
是非、お読み下さい。
あ!こんな所に、
あの人の若かりし頃が出てるという
面白い発見があちこちの場面でできますから、
海堂ファンには溜まらない内容です。
おすすめ度は ★★★★★ とさせて頂きます。
内容は小説ですから
ネタバレになるので避けますが、
今回は外科の話しでオペの場面が多いです。
よって、臨場感溢れる息を付かせぬ展開です。
手術なんて、
医療者の方以外は
テレビや小説の世界の話しな訳で、
あくまでも想像の域を出ないのですが、
まるで自分が術者になったような気にさせられます。
しかも、そこには微妙な術者の
心理的な描写も上手く書かれており、
ドキドキワクワクしながら読めました。
また医療というものが持つ
本質的な矛盾のようなもの。
そこにも、
研修医を上手く活かしながら挑戦しており、
1度読んだだけでは理解ができないような、
実は深いテーマも内包されているように感じました。
エンターテイメント性と、
熟慮させられる
深いテーマの共存とでも言うのでしょうか?
私なぞがあーだこーだ言うよりも、
是非多くの方に読んで頂きたいなあと
思う次第です。
文庫には、
巻末に吉川晃司さんと海堂さんのミニ対談が
掲載されています。
実は、これも非常に面白かったです。
<いや、それには答えはないんですよ。
(中略)結局、複雑に、「最適解」を
求めながらいくしかないんです。
(中略)最適解、一番いい解を。
正解じゃなくて、最適解。
でも、最適解というのは、
たぶん条件が一つ変わると
変わってくるものだと思うんです。>
この言葉だけでは
意味が通じないかもしれませんが、
医療の本質だけでなく、
社会のあちこちで必要とされる
考え方ではないかなと思いました。
うん、素直におススメです!
と言える本でした。
それでは、また…。
<ジーネットの他の情報提供サイトもご覧下さい!>
・医師向け情報サイト<IBIKEN> 医療ビジネス健全化協議会
いいね!と思ったら下記もポチ!