おはようございます。
医師の転職・開業相談を
5年後、10年後も含めて共に考える
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「佐々成政 悲運の知将」
遠藤 和子 人物文庫 を読みました。
私は歴史が好きです。
それなりに詳しいつもりです。
ですが、佐々成政…。
えっと織田家の武将だったかな?と
非常に薄っぺらな知識しかありませんでした。
なので本書を見つけた時には、
これは買いだと即決したのであります。
やはりあれですね、
ん?と思って興味を持った時は
手を伸ばせばならんですね。
正直、ほとんど知らない事だらけだったし、
とても勉強になりました。
まず歴史の難しさ…を痛感しました。
所詮私たちが学んでいる歴史とは
勝者から見た、
勝者に都合の良い歴史であります。
佐々成政も
治めていた越中では名君と呼ばれるも
その後に越中を治める事になった
前田利家にとっては実にウザい存在…。
という事で、
早百合伝説というやってもいない事で
暴君という評価に貶められたり、
織田信長亡き後、
豊臣秀吉に反発して煙たがられ、
越中から肥後に転封されたりして
挙句の果てには秀吉から切腹を命じられるなど
まさに悲運の人であります。
富山出身の著者は、
地元では名君と呼ばれる佐々成政が
暴君と呼ばれたり、
無能の人と呼ばれるのが
よほど我慢ならなかったのでしょう。
綿密な取材と、
丁寧な論証をする事で、
真の佐々成政を教えてくれます。
前述した早百合伝説、
末森の戦い、
さらさら越え、佐々堤、埋蔵金など、
とても興味深く
佐々成政を学ばせて頂きました。
最後に目次をご紹介します。
第2章 末森の戦い -勇気が知略をしのぐとき
第3章 真冬の北アルプス越え -伝説か真実か
第4章 早百合のぶらり火 -愛妾惨殺の真相
第5章 佐々堤 -現代に残る成政の善政
第6章 肥後転封 -朝鮮出兵のもらたした悲劇
あとがきには佐々成政の子孫だそうで
コメントを寄せています。
これも非常に面白かったです。
佐々成政の生き様を知り、
いろいろ思う事がありました。
いくら優秀でも
真っ直ぐ過ぎてはいけないんだなとか、
運命の流れには抗えないんだなとか…。
でもこうして400何十年も経った時に
功績を、真実を、明らかにして
誤解を解こうとしてくれる人がいる幸せ…。
きっと佐々成政も草葉の陰で
ニヤリとしているのではないか…。
そんな皮肉さを感じつつも、
歴史の深さを知って
何だか良い気分になっています。
おススメ度は ★★★☆☆ と致します。
歴史って好きな人はメッチャ好きですが、
苦手な人はとても苦手だし、
興味のない人にとっては
どうでもいい事でもあります。
それだけに興味があって、
歴史好きである私のような人間が
情報発信する事も大事かなと思って、
おそらく時々歴史書についても
レビューを書いてまいります。
それでは、また…。
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