ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

街場の現代思想

 

おはようございます。

 

医師の転職・開業を相談から実行まで

トータルサポートしている

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「街場の現代思想

内田 樹 文春文庫 を読みました。

 

医師キャリア現代思想

 

いや~またスゴイ本と出会いました。

 

内田樹さんの著者は

ある先生に教えてもらい

昨年くらいから読み始めたのですが、

もう私は大ファンと化しています。

 

だって思考が深くて、広くて、

わかりにくい事に対して

ズバッと答えを出せる人なんですよ。

 

しかもそれはなぜか?という部分についても

丁寧に解説をしてくれる。

 

だから私としてはもう定期的に

読まざるを得なくなっているような状況です。

 

そして本書も内田樹さんの著者の中でも

最上級の部類に入るのではないかと

私は感じました。

 

まずは目次をご紹介します。

 

第1章 文化資本主義の時代

 

 「越すに越される、バカの壁

  文化資本とは何か

 「1億総プチ文化資本家」戦略

  文化資本の逆説

 

第2章 勝った負けたと騒ぐじゃないよ

 

 「負け犬の遠吠え」のクールなあり方

 「負け犬」は21世紀のランティエ

 「女子大回帰」志向と勝ち犬シフト

 

第3章 街場の常識

 

第1回 敬語について

第2回 お金について

第3回 給与について

第4回 ワーク・モチベーションについて

第5回 転職について

第6回 社内改革について

第7回 フリーターについて

第8回 結婚という終わりなき不快について

第9回 他者としての配偶者について

第10回 離婚について

第11回 離婚について(承前)

第12回 贈与について

第13回 大学について

第14回 学歴について

第15回 想像力と倫理について

 

特筆すべきは第3章です。

 

それぞれの回は

質問に対しての回答という形で

構成されているのですが

これがスゴイ!

 

非常に難解な質問に対して

ストンと腑に落ちてしまうような

秀逸な回答です。

 

何なんでしょうね~この凄さは?

あり得ないくらいに的確なんです。

 

構成は人生相談みたいな形なのですが、

そんなレベルではないです。

 

これこそ現代思想と言っても

過言ではありません。

 

それも難しい解釈をするのではなく、

平易な言葉で、いつでも、どこでも、誰でもが

適用できそうなんです。

 

それくらいにサラっと述べているのですが、

私には究極の知見のように感じました。

 

ホントどの章も宝石のような

価値ある言葉が散りばめられています。

 

そのひとつをご紹介します。

「第9回 他者としての配偶者について」より

 

結婚は快楽を保証しない。

むしろ、結婚が約束するのは

エンドレスの「不快」である。

だが、それをクリアーした人間に「快楽」をではなく、

ある「達成」を約束している。

それは再生産ではない。

「不快な隣人」、すなわち「他者」と

共生する能力である。

おそらくはそれこそが根源的な意味において

人間を人間たらしめている条件なのである。

 

とこのように言い、

人間を人間たらしめている決定的な資質とは

「他者と共生する能力」であると述べています。

 

私は完全に後頭部をハンマーで叩かれたような

衝撃を受けました。

 

他の章もスゴイんです。

本書は絶賛おススメします。

 

おススメ度は ★★★★★ と文句なしの満点です。

 

久しぶりの超絶おススメです(笑)。

 

それでは、また…。

 

 

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