おはようございます。
医師に転職や開業の有益な情報提供をしている
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「善の研究」
西田 幾太郎 注釈 小坂 国継 講談社学術文庫 を読みました。
いや～頑張りました。
久しぶりに読み切るのに苦労しました。
この本…メチャ難しいです。
著名な西田幾太郎氏の代表作である
「善の研究」ですから、
いつか読みたいと思ってはいたのです。
最近、哲学的な本を読んでも
わりと理解ができるようになってきたので、
そろそろいいかな？と思って
手を出したのですが、
甘かった…（苦笑）
本当は岩波を
読まねばならないかなとは思ったのですが、
本書は注釈と解説が付いているので、
これなら…と思って手を出したのですが
かなり苦戦しました。
でも読んで良かったです。
正直言って、
わかった所が２割、
わからない所が８割なのですが、
それでも２割わかっただけでも充分です。
それくらいに本書は深遠さと独創性があり、
わからないならわからないなりに
感じるものはあります。
何てたって本書が世に出たのは明治44年…。
昔の人の方が深いと言わざるを得ません。
哲学というと敬遠する方が多いですが、
私としては哲学から学ぶこと、
そして哲学こそが人生を豊かにすると考えて、
わからないなりに
時々難しいものにチャレンジします。
善というもの。
倫理、意志、宗教、
それぞれを深く追求すればするほどに
訳がわからなくなってしまうのですが、
ここまで深く考えるなんて
多分一生の内にそう何度もあるものではないです…。
それだけに本書を読んで終わりではなく、
むしろ本書がスタート。
これからも哲学は学び続けます。
我思う故に我あり。
著者はここにすら疑問を感じて、
深く掘り下げていきますが、
こうしたなんで？なんで？なんで？という
思考や姿勢は人生においても重要ですね。
哲学っていいなと思います。
たまになら…ですけど(笑)。
最後に目次をご紹介します。
少しボリュームが多くなってしまいますが、
タイトルも興味深いので全てご案内しますね。
第１編 純粋経験
第１章 純粋経験
第２章 思惟
第３章 意志
第４章 知的直観
第２編 実在
第１章 考究の出立点
第２章 意識現象が唯一の実在である
第３章 実在の真景
第４章 真実在は常に同一の形式を有っている
第５章 真実在の根本的方式
第６章 唯一実在
第７章 実在の分化発展
第８章 自然
第９章 精神
第10章 実在としての神
第３編 善
第１章 行為（上）
第２章 行為（下）
第３章 意志の自由
第４章 価値的研究
第５章 倫理学の諸説 その１
第６章 倫理学の諸説 その２
第７章 倫理学の諸説 その３
第８章 倫理学の諸説 その４
第９章 善（活動説）
第10章 人格的善
第11章 善行為の動機（善の形式）
第12章 善行為の目的（善の内容）
第13章 完全なる善行
第４編 宗教
第１章 宗教的要求
第２章 宗教の本質
第３章 神
第４章 神と世界
第５章 知と愛
補論
１ 「善の研究」について
Ⅰ 「善の研究」の成立の経緯
Ⅱ 出版の経緯と反響
Ⅲ 歴史的意義とその影響
Ⅳ 純粋経験説ー先行思考の関係
Ⅴ 純粋経験の概念と諸相
Ⅵ 「善の研究」の各編の概要
Ⅶ 西田哲学における「善の研究」の位置
Ⅰ 西田幾太郎と王陽明
Ⅱ 主観的唯心論
Ⅲ 良知と統一力
Ⅳ 東洋的思惟様式の特性
おススメ度は ？？？？？ と致します(笑)。
これはもう哲学好きな方は
ほとんど読んでいらっしゃるでしょうし、
まだの方にとっては五つ星です。
哲学に苦手意識のある方には、
ちょっと難解過ぎておススメできません。
でも読む価値はあると思いますので、
チャレンジはしてもいいかとは思います。
いずれにしても普通におススメ度なんて
安易に言えないので
？？？？？とさせて頂きました。
いや～、読み切った感が
物凄く感じる事のできた１冊でした。
それでは、また…。
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