おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
転職や開業をオーダーメードでフルサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「脱グローバル論 日本の未来のつくりかた」
内田 樹 中島 岳志 平松 郁夫 イケダ ハヤト
小田嶋 隆 高木 新平 平川 克美
講談社 を読みました。
敬愛する内田樹さんの著書を探していたら
たまたま出会ったのが本書です。
脱グローバリズム…いいじゃないですか!?
思わず手に取ってしまったのですが、
いやはや思わぬ大当たりを引いた気分です。
私たちはいずれの方が
暮らしやすいでしょうか?
そんな問いの答えが本書にはあります。
いや答えを押し付けるのではなく、
4回行われたシンポジウムにて
パネリストの皆さんが、
私たちに考えるべき
テーマを与えてくれているのです。
このシンポジウムのテーマが、
「ポストグローバル社会と日本の未来」です。
ふむ…。
グローバリズムを進めねば
この国は発展しない、
江戸時代に戻っていいのか?
働け、働け、競争せよ、人を蹴散らせ、
世界で勝負せよ、アメリカに追随せよ…
そんなメディアの誘導に
思わず乗せられてしまっていましたが、
果たしてこれで本当に良かったのか…。
別に日本がダメだとか、
政治が悪いとか、
行政がなってないとか、
企業が悪の根源だとか、
そういう事ではなく、
(いやそういう事もあるにはあるけど)
これからの日本の未来を考える際には
そろそろ1度立ち止まって
このままでいいのかな?と
考える時期に来ていると思うのです。
そういう時に
本書は超絶役立つと思います。
元大阪市長の平松さんが発起人のようですから、
多少の恨み節や橋下さんへの批判もありますが、
そういう矮小な話しではなく、
グローバル社会は我々にプラスなのか?
新自由主義はこの社会に必要なのか?という
大きな方向性での議論はなかなか見応えありです。
目次をご紹介します。
はじめに 脱グローバル宣言 内田 樹
第1回 グローバル社会VS国民国家へのゆくえ
第2回 おじさんと若者たちとの対話
第3回 衆院選直前!「政治」について考えよう
第4回 新しいジモト主義が日本を救う
勝ち組と負け組が顕著に表れるようになり、
日本社会に殺伐とした雰囲気が醸成されています。
私たちの心に余裕が失われて、
人と人とのコミュニケーションが薄くなり、
身近な人同士でもライバルとなってしまい、
絆という言葉も何だか薄っぺらく感じてしまいます。
そんな社会の中でも、
聡明かつ未来を信じている人がいる事に安心し、
若い方々の中でも
新たなパラダイムを作りつつあって、
今までの文脈にない手法が
進められている事に力強さを感じました。
誰がいいとか、悪いとか、
正しいのはどちらだとか、
損得はどうなのかとか、
そういう事ではなく、
この社会に住む我々自身が考えて、
未来のために行動をしていく。
今だけを見るのではなく、
目先に翻弄されるのではなく、
視線を未来に置き、
自分ではない誰かの利益を追求する。
そういう思想、姿勢が大事なんだなと
しみじみ感じました。
おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。
このシンポジウムが開催されたのは、
2012年~2013年です。
その当時は全く知りませんでしたが、
とても興味深い、
価値あるイベントのようですね。
今はやってないのかな?
本書を読むと
未来に希望が持てるような気がします。
そして自分なりの考え方や行動規範が
整理されて明確になっていくようにも思います。
かなりおススメいたします。
それでは、また…。
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