おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
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ジーネット株式会社の小野勝広です。
『【新訳】韓非子
騙し合いの社会を勝ち抜くための百言百話 』
西野広祥 翻訳 PHP研究所 を読みました。
尊敬する経営者の方に、
おススメの本はありますか?と伺ったところ、
「経営者だったら韓非子を読みなさい」と言われ
素直に読み始めてみました。
いやはや、韓非子スゲーっす。
秦の始皇帝に
「これを書いた者に会えたら死んでもいい」
とまで言われ、熱愛された異端の書、韓非子…。
役に立たないものとして批判し、
徹底した法術主義を説いたそうです。
仁の教えを目の敵のようにしていますから、
その主張は実に冷徹、そして猜疑心が強い。
この鋭さ、厳しさ、攻撃性は群を抜いており、
論理の組み立ても抜群です。
あの三国志の英雄、
体制維持の上では
極めて有利で都合が良いと言われた儒教とは違い、
中国の為政者にとっては
韓非子の方が役に立ち、
実際に読み継がれてきたそうです。
その理由も本書を読めばわかります。
つまり韓非子とは、
「帝王学」なのだと思います。
ノウハウ読みながら、
圧倒的な迫力と冷徹さに痺れながら
かなりの学びとなりました。
本書は韓非子の中から百言、百話と題して、
合わせて200の名言を厳選して、
書き下ろし文と現代語訳を付して
わかりやすく解説してくれています。
サブタイトルにもなっている
騙し合いの社会を勝ち抜くノウハウが
韓非子にはあります。
弱肉強食の過酷な生き残り競争時代には
読んでおくべき書と言えるかと思います。
ただ私は「帝王学」が
必要な人だけが読むべきと思います。
経営者、政治家、大組織の長などの
リーダー層には受けると思いますが、
そうではない方々には
知ってはいけない内容も多いように思います。
と言うか、リーダー層の厳しさ、冷酷さなど
知りたくない人は読まない方が良い気がします。
ちょっと過激なところもありますので…。
韓非子って好きになれないとか、
絶対に認めない、嫌いとか、非道過ぎるとか、
そう思ってしまう人も少なくないと思うのです。
しかし、そこには
秦の始皇帝ですら感銘を受ける程の
帝王学もあると…。
まあ韓非も最後は秦の始皇帝から
毒を盛られて亡くなってますので、
最高の評価を与えた人ですら、
裏切らねばならないような過激さもあると…。
主君とはこうあるべき!という思想も
厳格に持っていますので
始皇帝もウザくなってしまったのでしょうね。
少なくとも帝王学としての学びは
抜群にできると思います。
韓非子の思想を
そのまま現代に活かせるか?というと、
そこは若干疑問ではありますが、
韓非子のエッセンスを得て組み込むような事は
確実にできるでしょう。
医師の皆様で言うなら、
病院の経営陣や開業医、診療部長、
医療チームのリーダーなど
意外と必要とする方が多いように思います。
おススメ度は帝王学を必要とする人には
★★★★★ で、必要ではない人には
★☆☆☆☆ という感じです。
少なくとも私はかなり参考になりましたし、
今後も韓非の思想は時々学ぼうと思いました。
それでは、また…。
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