おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
転職や開業をオーダーメードでフルサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
本日のブログのタイトルは、
「日本の医療、くらべてみたら10勝5敗3分けで世界一」と
書評をさせて頂きます。
本書の紹介
日本人の持つ医療不信は何が原因なのか?
その不信感は果たして正当であるのか?
世界的に見て日本の医療は批判すべき水準なのか?
こんな問いを
出発点にして書かれたのが本書です。
実際にOECD調査などの公的機関のデータを
アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、
スウェーデンなどの世界の国々と比較してみて、
我が国と比較した結果…。
【10勝5敗3分けで世界一】と
日本の医療は
世界に誇れる実力を持っていたそうです。
実は私は著者の真野俊樹先生とは面識があり、
その人柄、考え方、探求心などに
感銘を受けた事がありました。
ですから本書が出版された時にも、
真野先生だったら
きっと丁寧な取材を元に、
しっかりとデータを分析されて、
医療従事者だけでなく、
我々国民にも
わかりやすく書かれたのだろうな…と
勝手に想像していたのですが、
まさしく期待を裏切らない良書でした。
ちなみに勝ち負けの基準は、
・医療のレベル
・医療の身近さ
・投薬治療の状況
・医療の値段
・病院の環境
・高齢化対策
以上の6項目です。
いずれも身近な話題であり、
興味深いテーマですよね。
実は当ブログでは
以前にも真野先生の著書を
ご紹介した事があります。
(クリックするとリンク先に飛びます)
医師であり、
総合内科の専門医や
医学博士号を持ちながらも、
経済学博士であり、
MBAホルダーでもある真野先生…。
普通の経歴ではなく
ただ者ではありませんね。
だからこそなのでしょうか?
医療従事者と一般国民との隙間を埋めるような
絶妙なポジショニングを取っており、
一般の方こそ読むべき内容に思えました。
本書の感想
どうして私たち日本人は、
医療に対して
否定、批判、非難をしてしまうのでしょうか?
いや昨今では医療に限らず、
ありとあらゆるものに対して
それこそ1億総クレーマー化している所も
あるように感じます。
でもその大半が感情的な部分が大きく、
俺は認めないとか、俺の考えとは違うとか、
俺の方が正しいとか、俺の流儀に合わないとか、
そんな根拠のない
ただのオレ様化であったりします。
人間ですから
感情を持つのは当然ではありますが、
そんな批判のし合いをしてたって、
回り回って自分に刃が向く時もあるのですから、
お互い様の精神で
穏やかに関係を持てればいいのに…。
そんな事を思ってしまいます。
ふと本書を読んでいて思いました。
そうか…、
必要なのは冷静さ、客観性、
そしてデータ、比較、つまり知識…。
結局こういったものがないから感情的になる訳で、
あれば冷静に考える事ができると思うのです。
本書はスゴくわかりやすく書かれています。
難しい所なんて皆無です。
特に医療の知識がなくてもスラスラ読めます。
そして読み終わった時には、
医療に関する幅広い知識が
身に付いてしまいます。
おそらく本書を読んだ方は、
余程の事がない限りは
医療機関でクレームなんて
付ける事がないようになるでしょう。
そしてタクシー代わりに救急車を使ったり、
日中は混んでるからと夜間の外来に軽症で掛かったり、
必要以上に薬を出してくれるように求めたり、
そういう非常識な行動を取らなくなるように思います。
本書はこういった医療の常識を知る事ができ、
いかに日本の医療が恵まれているのか?
そして今後取り組むべき課題は何なのか?
これが非常によく理解する事ができると思われます。
目次
第1章 医療のレベルを比較する
第2章 医療の身近さを比較する
第3章 薬の依存度を比較する
第4章 医療の値段を比較する
第5章 病院を比較する
第6章 高齢化対策を比較する
第7章 10勝5敗3分けが意味するもの
おススメ度
それでは本書のおススメ度ですが、
★★★★★ と五段階評価で満点とさせて頂きます。
私自身も勉強になりましたが、
本書は医療従事者や
医療に関わっている人だけでなく、
医療ってよくわからないんだよね…とか、
医療なんて興味がないよ…と
おっしゃる方に読んで頂きたいです。
とても平易に書かれていますし、
誰もがいつか医療とは関わる事になるのですから、
その時に慌てて学ぶのではなく、
本書のようにわかりやすい本を
いざという時に備えて読んでおいて
ベースとなる知識を持っておくと良いと思います。
それでは、また…。
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