おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
転職や開業をオーダーメードでフルサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
本日のブログのタイトルは、
「極北ラプソディ」です。
本書を読むきっかけと感想
不定期ですが数か月に1冊は読む海堂作品…。
本作も非常に興味深く読む事ができました。
以前に読んだ下記の続きのような位置づけですね。
早く読まねば…とは思ってたのですが、
ようやく順番が回ってきました(笑)。
今回も地域医療に関して
グググっと迫っていますし、
地方の救急医療、
ドクターヘリ、ドクタージェット、
地方大学の医局の様子や
医療従事者たちの思いなど
臨場感あふれる力作と思います。
特に自治体の違いによって
医療現場が翻弄されてしまう様子は
実に面白かったです。
いや面白いなんて言うと不謹慎ですね。
実に勉強になりました。
これは国もそうですし、
やはり医療とは増え続ける社会保障費が
問題視されている事もあり、
政策に大きく影響されてしまうんですね…。
そのあたりの下りは、
自治体側の役人の事情と
翻弄される医療従事者側の思いがぶつかって、
やり切れなさを感じるとともに、
これが現実なんだ…という冷厳さもあり、
私たち1人1人が考えて
未来には今よりも少しでも
良い制度を残さなきゃ…と思いました。
その為に必要な知識や情報が
本書にはあちこちに散りばめられています。
どれも面白く、勉強になる海堂作品ですが、
本書はその中でも
トップレベルにあるように感じました。
目次
第一部 極北の架橋
1章 通り過ぎるサイレン
2章 テレビ先生の三つの宣言
3章 赤鼻課長の訪問
4章 世界は孤立していない
5章 古巣探訪
6章 極北市を治療しましょう
7章 市長懇談会
8章 監察医務院の闇
9章 救急車の静寂
10章 メディア・ストーム
11章 世良の秘密兵器
第二部 雪見の夏空
12章 ドクターヘリ
13章 帰宅難民
14章 漂白の酒宴
15章 将軍の日
16章 ドクタージェット構想
17章 東城大の血脈
18章 雪見峠に潜む悪魔
19章 七夕の帰還
第三部 光のヘリポート
20章 ひかりのシュプール
21章 アクロバット・フライト
22章 円卓裁判
23章 シンデレラ・ナイト
第四部 オホーツクの真珠
24章 北の経綸
25章 神威島
26章 闇の中の手術
27章 青い蝶
本書のおススメ度
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
ひとつ星が欠けたのは、
結構「抜け」があるように感じたからです。
え!監察医務院は
それでどうなったの?とか、
速水先生にしても、
世良先生にしても、
すんごい中途半端な所で
本書を終えてしまっています。
まあ海堂作品の場合は、
他の作品の為の布石になっていたり、
どこかで関連させていたりもするので、
一概に抜けとは言えないのですが、
いっつも面白く読ませて頂いている割には
その辺りが少し悔しいので
敢えてマイナス1としました。
もしかしたらすでに読んだ本に
答えがあるかもしれません。
それを覚えていない自分が悲しいです(笑)。
それでは、また…。
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