おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
転職や開業をオーダーメードでフルサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
日本人の長所でもあり、短所でもありますが、
組織を重んじ、集団行動を大切にする中で
個人がないがしろにされてしまう傾向がありますね。
もっと風通し良く生きる事ができないものか？
よって本日のブログのタイトルは、
『 風通しのいい生き方 』 といたしました。
本書をピックアップした理由
『風通しのいい生き方』
曽野 綾子 新潮新書 を読みました。
まだまだ私が知らないだけで、
きっと素晴らしい考え方を持つ作家は
少なくない事でしょう…と
痛感させられたのが曽野綾子さんです。
たまたま出会って
それ以降ハマった曽野綾子さん。
時々読みたくなるんですよね～。
実は私の本棚リストには
あと数冊曽野さんの著書があるのですが、
コツコツと読み続けてまいりたいと思います。
ちなみに当ブログでは
下記の作品の書評を書いた事があります。
どうも私は曽野さんのスタンスというか、
ポジショニングというか、
考え方というか、
何となく波長が合うような気がしています。
すでに80歳を超えていらっしゃるそうですが、
考え方は実にお若い…。
ホント勉強になる点が多いですね～。
目次
第１話 貧困は「全体像」を見えなくする
第２話 家も人間関係も風通しが大事
第３話 労を惜しんで衆を恃む行動は醜い
第４話 自分が傷つかずに他者は救えない
第５話 老いても知恵と感覚を張り巡らせて生きる
第６話 できない約束をするのは詐欺である
第７話 砂漠文化に現代日本の生ぬるさを想う
第８話 現世には解決できない原罪がある
第９話 人生に対する責任者は自分でしかない
第10話 人は言葉でなく行動によって判断される
第11話 黙して働く人々にこそドラマがある
第12話 人知れず世の中を支え続ける仕事とは
第13話 仕事には時期と費用のバランスが要る
第14話 犠牲なき完全な現世はありえない
第15話 勇気をもって妥協の道を歩めるか
第16話 与える側の光栄を知って感謝する
書評
本書も実に素晴らしい。
曽野さんってある意味では
へそ曲がりというか、
斜に構えているというか、
風変りというか、
もちろんいい意味でなのですが、
自分の頭でしっかりと考えていらっしゃる方です。
だから世間のムードに流される事なく、
こういう風潮があるけれども、
私はそうは思わない。
私はこう考えていて、
その背景にはこういう事情があるんだけど、
皆さんはどう思う？というような
とても視野が広がる問題提起をしてくれます。
本書は「風通しのいい生き方」というタイトル通り、
我が国が抱える諸問題に対して、
どのようなスタンスで、
どれくらいの距離感で、
どんなポジショニングで接するべきか？を
曽野さんらしい独自の見解を披露してくれています。
これがとても心地よい…。
曽野さんの率直さ、謙虚さ、丁寧さ、多様さが
実に学ばされます。
変な既成観念に捉われる事なく、
先入観に縛られるのでもなく、
視野狭窄に陥っていないからこそ湧き出てくる発想。
なるほど、そう考えると気が楽だね…とか、
そういう捉え方をすれば表面的な事象に惑わされる事なく
正しい考察に近づけるかもしれないね…とか、
考えるコツのようなものを教えてくれます。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
ちょっと失礼な言い方をすると、
80歳を過ぎたおばあちゃんが
ここまで先入観のない
枠に捉われない考え方ができる事、
そしてグローバルな視点を持てている事に
尊敬の念を持ってしまいます。
ホント爪の垢を煎じて飲まなきゃ…とはこの事。
過去曽野さんが巻き起こした論争などで
敬遠してしまっている方もいらっしゃるかもしれませんが、
それも含めて彼女の生き方、考え方を知る事は、
きっと私たちにとって有益なのではないかと感じます。
それでは、また…。
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