おはようございます。
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転職や開業を中心にゼネラルにサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
本日のブログのタイトルにもしました通り、
『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』
適菜 収 講談社+α新書 を読みました。
「ゲーテの警告」をピックアップした理由
適菜 収 氏…。
少し前から私にとっては
注目の哲学者であります。
ちなみに過去に読んだ著書は下記です。
いずれも評価は満点となっています。
どうも私は適菜氏と波長が合うようですが、
正直、賛否両論はすごくあると思いますし、
好き嫌いがハッキリと分かれる方なんですよね…きっと…。
でも今回は「ゲーテ」ですから、
前回ニーチェを読んだのですから
次はゲーテでしょう。
適菜収+ゲーテと来たら
読まない訳にはまいりません。
読み始めたらメッチャ面白くて、
本書は休みの日を使って
1日で読み終えてしまいました。
これぞ一気読み!です(笑)。
「ゲーテの警告」の目次
序章 こんな社会に誰がした?
第1章 資本主義と「大きな嘘」
第2章 B層に愛される「B層グルメ」
第3章 B層カルチャーの暴走
第4章 日本を滅ぼす「B層政治家」
「ゲーテの警告」の感想
適菜氏の主張である「B層」。
おそらく大多数の方はこのB層に該当し、
本人が認めなくても
第三者から見れば確実にB層と言う人もいれば、
自分はB層だと自覚する人もいるのでしょう。
ですがお前がB層だ!なんて言われたら
きっと多くの方が気分を害すでしょうし、
本書ではB層を徹底的に叩いてますので
途中で気分が悪くなる方もいらっしゃるかもしれません。
ちなみにB層とは、
マスコミ報道に流されやすい
「比較的」IQの低い人たち
このように定義しています…。
しかし本書はB層を脱却する為には
必読の書と言えますし、
良いB層、価値あるB層、
向上心あるB層となる為にも
絶対に読んでおくべき書ですし、
B層を操るA層、C層の人にも
興味深いと思います。
本書が出版されたのは2011年ですから、
ちょうど小泉元首相の構造改革から
民主党政権の頃の話しです。
この頃の政治や経済を中心に
いかにB層が社会をダメにしているのか?を
これでもか、これでもか、と追求します。
しかもテレビ番組やベストセラー、
話題は実に幅広く取り上げつつも、
しかし実に鋭くB層を分析していきます。
ところがその中で、
ただの批判ではなく、
適菜氏の主張を正当化する手助けをしています。
冒頭申し上げた通り、
適菜氏の主張自体には
賛否両論あると思いますし、
素直に賛成と言えない人も少なくないでしょう。
しかし本書は物事を真剣に考えなくても
生きていける現代人に対する
偉大なるアンチテーゼのようにも感じました。
そのひとつとしてご紹介したいのは、
民主主義についてです。
私たちは民主主義を
盲目的に信じさせられてきています。
しかし民主主義は
中世時代に否定されていたそうなんです。
みな民主主義を
最悪の政治形態と考えていたそうなんですね。
そして民主主義を悪用したのがヒトラー。
ヒトラーこそは
民主主義の欠点を最大限に活用したそうです。
こんな民主主義を有難がって
私たちは妄信しています。
果たしてこれでいいのでしょうか?
と言うか、
こんな事を主張する人が今までいたでしょうか?
確かに有名な話しではありますが、
かのウィンストン・チャーチル元英国首相は
民主主義を最悪の政治形態と言い、
ただしこれまでに試みられてきた
他のあらゆる政治形態を除けば…との
言葉を残しました。
本当に民主主義は正しいのでしょうか?
ここから私たちは考えねばならないのだと思います。
歴史から学び、偉人から学び、
現代社会をどのようなものにしていくべきか?
民主主義って大事だよね?
資本主義は社会主義より優れているよね?
グローバリズムはさらに進めねばならないよね?
構造改革をしなければ日本は成り立たないよね?
自由や平等、基本的人権って絶対的に必要だよね?
ホントか?
ホントにそうなのか?
我が国に綿々と引き継がれてきた
文化や伝統は守り通さねばならないと思います。
しかし九九を覚えるのと同じように、
ただただ上から押し付けられてきたものについては、
本当にそうなのかな?という疑問から出発し、
再考する必要があるんですよね。
もしかしたらその方が
より良い社会が作れるかもしれません。
これをせねば永遠にB層です。
B層が社会を壊します。
知らず知らずの内に害あるB層となり、
社会に悪影響を与えるB層に陥ってしまわぬように、
当たり前の事を疑う必要があるんですね。
そしてゲーテにしても、
ニーチェにしても、
まるで現代社会を見通していたかのように
実に含蓄のある言葉を残しているんですね…。
本書は絶賛おススメいたします。
「ゲーテの警告」の評価
と言う事で、
おススメ度は ★★★★★ と当然満点です。
例えが悪いかもしれませんが、
後頭部をハンマーでガツーンと殴られるくらいの
衝撃があります。
でもこの衝撃は決して悪いものではなく、
リセットして考え直せという愛のムチです。
1人でも多くの方に本書は手に取って頂きたいです。
それでは、また…。
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