ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

殉死

 

おはようございます。

 

医師にQOLを高めた日常を送って頂くために、

転職や開業をオーダーメードでフルサポートする

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

一応当ブログは弊社のオフィシャルブログです。

なのになぜ私の書評ブログが頻繁に登場するのか?(苦笑)

 

いや意外と評判がいいんですよ。

面白そうだから

ポチっとしちゃったよ…なんて

時々先生から言われるんです。

 

よって今後も書評も続けてまいりますよ(笑)。

 

本日のブログのタイトルは、

『 殉死 』といたしました。

 

医師転職開業ブログ

 

本書をピックアップした理由

司馬遼太郎…。

20年ほど前に読み漁りました。

 

竜馬がゆく」、「坂の上の雲」、「飛ぶが如く」、

燃えよ剣」、「関ケ原」、「花神」、「最後の将軍」、

太閤記」、「国盗り物語」、「新撰組血風録」、「峠」、

「城塞」、「世に棲む日日」、「歳月」「菜の花の沖」、

梟の城」、「義経」、「夏草の賦」などなど…。

 

ドハマって貪るように読みまくったのです。

 

だいたい主な著書は読み終えたので

その後は本棚からたま~に出して

読む程度だったのですが、

先日、あ!これ読んだいないと

見つけたのが本書です。

 

乃木希典

おお、これは読んでおかねば…と思い

手に取ったのでした。

 

目次

Ⅰ 要塞

Ⅱ 腹を切ること

 

感想

司馬遼太郎作品にしては、

ちょっと薄めの本だったので

あんまり期待はしていなかったんです。

 

時代的には坂の上の雲とかぶりますから、

補足作品みたいなものかな?なんて

勝手に想像していたのですが

これがなかなか読み応えがありました。

 

司馬さんは乃木希典をあまりお好きではない様子…。

よく言えば客観的な視点で淡々と物語を進める。

悪く言えばかなり突き放していて

皮肉も交えて結構辛辣…。

 

私個人的にも乃木希典といえば

日露戦争の旅順要塞攻略の際に

あまりにもな無策で多くの兵隊を犠牲にした

とんでもない大将というイメージが強かったので

気持ち的には司馬さんに共感。

 

ただ人間としての乃木希典には

憎めない所もあったようですし、

明治天皇に寵愛されて活躍(?)。

そして明治天皇崩御の後を追って殉死…。

 

なぜ旅順攻略に乃木希典が選ばれたのか?

乃木希典とはどういう人物だったのか?

なぜ乃木希典明治天皇の寵愛を受けたのか?

乃木希典はどういう思想を持っていたのか?

なぜ乃木希典明治天皇の後を追ったのか?

 

こういった疑問に対して

司馬さんなりの見解を示してくれて

かなり納得感を持つとともに

ストーリーとしても非常に面白かったです。

 

特に陽明学の系譜として

乃木希典を当てはめていく箇所は

実に興味深く思いました。

なるほど…と頷かされます。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

きっと司馬さんは

歴史上の人物としては

乃木希典を好きではないけど、

我が国が欧米に比する国になっていく過程で

どうしても外せないタイミングに登場した人だけに

書かざるを得ないという感じなのでしょうね。

 

そしてどうせ書くなら

乃木希典の内面にググっと迫り、

その迫るプロセスの中で

人間としての乃木希典自体は嫌いではない…

そんな事を感じていたのではないかな?と

私は想像しました。

 

いや~いずれにしても久しぶりの司馬作品。

実に楽しませて頂きました。

 

それでは、また…。

 

 

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