おはようございます。
医師のキャリアを中長期的に支える
転職、開業のプロフェッショナル、
ジーネット株式会社の小野勝広です。
自分の事は自分ではわからない…。
余程、客観性を持たねば、
そういうもんだと思います。
本日のブログのタイトルは、
【 日本的精神の可能性 】といたしました。
本書をピックアップした理由
『 日本的精神の可能性 この国は沈んだままでは終わらない 』
呉 善花 PHP文庫 を読みました。
本書は2002年に発行された少し古い本です。
私が尊敬する人生の大先輩から薦められて
読んでみようと関心を持ったのですが、
なかなか見つからなくて…、
ようやく見つけて即購入、
すぐに読み始めました。
私の現在のテーマは
「人を知る、社会の仕組みを知る」ですから
このような日本人論を客観的に見つめるような著書は
やはり読まずにはおれないのでした…。
目次
序章 日本が世界ヴィジョンを発する日
第１章 アジアと欧米の限界を超える日本
第２章 日本オリジナルを生む美意識とは何か
第３章 外来文物の日本化と日本文化の力
第４章 日本人の人間関係と自と他を分離しない日本社会
第５章 共食の場を熱望する日本社会
第６章 細部と中間にこだわる日本人
第７章 日本発ソフトアニミズムの未来性
感想
著者は韓国の方で、
そもそもはアメリカに留学をしようと考えており、
その足掛かりとして日本に留学したようですが、
なぜかそのまま日本にドハマってくれたようです(笑)。
そうは言っても
日本で暮らし始めてから数年は
いろんな場面でたくさんの違和感を持ったようですね。
日本人の思考回路とか、
ちょっとしたしきたりとか、
文化や伝統など、
理解できなかった事も多かったそうなんです。
しかし著者のスゴイ所は、
その違和感や理解できない点を
もう嫌だ～と逃げるのでもなく、
放置するのでもなく、
じっくりと研究を続けて、
かなり核心を突いた答えに到達している所です。
正直、韓国の方だから、
日本に対して否定的に捉えているのか？とか、
逆に阿るように称賛しているのか？などと考えておったのですが、
これが実に冷静沈着…。
いや、それどころか、
我々日本人では気づけないような所まで
気付いてくれています…。
我々は欧米人とは異なるのでしょうが、
アジアの中でもかなり特殊なようです。
中国や韓国とも結構違うみたいですね。
そういった日本人の中では当たり前だけど、
外国人から見ると不思議なところ、
その点を好意的に指摘しており、
なおかつエールの書ともなっています。
私は本書を読みながら、
日本人の可能性やポテンシャルを感じました。
そして頑張れ、自分！とも思いました(笑)。
評価
おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。
私たち日本人は
なぜか日本人である事を恥じていたり、
自分たちをあまり好きでなかったり、
日本らしさよりも欧米文化に傾倒しがちだったり、
そういう側面がありますよね。
しかし本書を読んでいくと
自信が漲ってきたり、
日本人の精神性に誇りが持てたり、
よし頑張ろうという気になります。
私たちが普段何気なく考えている事、
普通に行動している事、
その他、好み、姿勢、伝統や文化まで
こうして外部の視点で指摘されると、
しかも良い方向に導いてくれると、
お！日本人って結構いいじゃん！
もっと胸張っていいんじゃないの？など
本書は再認識させてくれました。
日本人論としては
かなり優れた書物であると感じました。
自国の事をつい批判、否定してしまったり、
長所よりも欠点ばかりに目が行ったり、
挙句の果てにはこの国を、民族を嫌いになったり、
そんな時には本書を読むと良いかもしれません。
意外といいんじゃん？日本人…と
ポジティブになれると思いますし、
著者は日本人に期待をしてくれているようですから、
少しでも応えていきたいものだと思います。
それでは、また…。
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