ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを軸にして

転職、開業、経営シーンでサポートし続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

えっと当ブログは医師のキャリアに関して

転職、開業を中心に書くのがメインテーマです。

 

しかしキャリアを考えれば考えるほどに

人を知る、社会の仕組みを知る事の重要性に気づき、

読書の必要性を痛感しております。

 

そして読んだ本は

当たり外れは多少ありますが、

せっかくですから紹介しようというのが

時々書いている書評ブログです。

何らかの参考にして頂けたら嬉しいです。

 

本日のブログのタイトルは、

【 ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒 】としました。

 

医師キャリアブログ

 

本書をピックアップした理由

『 ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒 』

適菜 収 講談社+α新書 を読みました。

 

個人的に若干ハマっている適菜収氏。

自分でもこの人は賛否両論があるというのは

よ~くわかっているのですが、

私は割と好意的に捉えており、

また適菜氏の物の見方、考え方は

とても勉強になっております。

 

ただね~、彼は平気で人をバカ扱いするし、

首相や元府知事も呼び捨てにして

もうケチョンケチョンにこき下ろす(苦笑)。

 

いい大人なんだからさあ、

もう少し言い方に気を付けようよ…と思いつつも

それくらい刺激的な方が面白いのも事実。

 

今まで読んできた適菜氏の著書は

ニーチェゲーテだったのですが、

今作はあの三島由紀夫さん。

 

こりゃ読まねばアカンでしょう~と思いながら

楽しみに読み始めたのでした。

 

目次

はじめに 反時代的人間

第一章 なぜ「保守派」はバカが多いのか?

第二章 ミシマの警告

第三章 安倍政権を支持するB層

第四章 だからあれほど言ったのに

第五章 皇室・神・大地

おわりに 果たし得ていない約束

 

感想

ん~、面白い。

適菜氏が散々指摘している

我が国を蝕むB層(WikipediaB層)。

 

本作品の中でも

ガッツリとこき下ろしています。

これがなぜか共感できる部分が多いんですね。

 

まあそうは言いつつも

冷静に考えると

私自身もB層の域は出ない分際ですので、

ある種の反省と痛いところを突かれたという

苦しさを感じながら

そしてあわよくばB層からの脱出を考えつつ

あっという間に読み終えました。

 

まずは保守派について論考しながら、

ところどころに三島由紀夫の言葉を参照し、

この国の病巣に迫っていく。

 

本物の保守とは何か?

どういう考えの人を差すのか?

 

三島由紀夫の遺した言葉から

徹底的に追求しています。

 

これが実に優れておりまして

ああ、こういうものを本物の保守というのだなと

素直に頷けるのです。

 

三島由紀夫が亡くなったのは私が1歳の時。

よって私自身も数冊の著書を読んだに過ぎませんし、

ミシマを語るなんてほとんどできません。

 

まして私より若い方となると、

多くの方が詳しくは知らないと思います。

 

そして現代に残るミシマ像は、

昔の右翼?みたいなイメージが小さくありませんが、

本書で紹介される三島由紀夫の言葉を読むと、

この方はやはりただものじゃない。

 

相当に深い思考と、

それを適切に言語化し、

人の心に訴えかける術を持っている。

しかもとんでもなく高いレベルで…。

 

今さらなんですけど、

益々三島由紀夫という人物に興味が湧いてきます。

 

ノーベル賞の候補にもなった小説家ではありますが、

そんな小さな枠に収まる方ではなかったのでしょうね。

 

彼こそは我が国の伝統、文化、習慣を

心底大切に考えていて、

本来的にはごく真っ当な常識人。

これぞ正真正銘の保守と言えるのでしょう。

 

ところが高度経済成長時代に、

価値基準があまりにも経済的な側面に行き過ぎて

保守の心を喪失してしまった日本人。

 

また昨今の保守政治家がいかに保守ではないか。

安部首相や橋下元大阪府知事を例として、

似非保守として徹底的にぶっ叩きながら

いかに三島由紀夫という人の考えが

特別優れていたかを証明してくれています。

 

保守とは理性に懐疑的で、

歴史、伝統、文化、習慣、

そして何より言葉を大切にする事。

言葉こそが国を守る事に繋がっていく。

 

いや~、本当に勉強になりました。

と同時に平和ボケした思考停止状態の人には

痛烈な一撃を喰らわせる事になると思いますが、

おそらくそれは非常に心地良いのではないかとも思います。

 

私には右だとか、左だとか、

保守だとか、革新だとか、

そういう現代の政治的なスタンスを超えた

人間としての保守が本書には書かれていると感じました。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ といたします。

 

近代大衆社会がどのような形で暴走し、

どのような形で行き詰るのか。

 

アメリカのトランプ政権を見ていても、

我が国の政権を見ていても、

大衆社会の怖さを感じる事が少なくありません。

 

こんな社会で大丈夫なんだろうか?

そう思う方には必読の書と言えると思います。

 

本書には人としての大切なこと、

社会の仕組みを知る為に必要な知見が

あちこちに散りばめられております。

 

それでは、また…。

 

 

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