ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

「超」入門 学問のすすめ

 

おはようございます。 

 

医師のより良い未来の為に

キャリアプランで転職やクリニック開業を成功に導く

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

新年初の書評ブログです。

今年1年を象徴するような本がいいなと考えて

本書を選びました。

 

本日のブログのタイトルは、

【 「超」入門 学問のすすめです。

学問のすすめ

 

本書をピックアップした理由

『「超」入門 学問のすすめ

 明治維新現代日本に通用する23のサバイバル戦略』

鈴木 博毅 ダイヤモンド社 を読みました。

 

福沢諭吉の考え方はとても好きですし、

学問のすすめに関しては

今までも何度も読んでまいりました。

 

ただ本書は「超」入門…。

 

いくらわかりやすさが求められる時代だからと言って

あえて「超」は付けなくてもいいんじゃね?とか、

今さら入門編を読むのはどうなんだ?とは思いましたが、

逆に言えば…

それだけ著者のエッセンスが入っているものを

読むのも面白いかなと。

 

まして明治維新現代社会を対比させて

両者から学問のすすめを見るのもいいかな…と考えて

本書を手に取りました。

 

 

目次

序章 日本は時代の転換点を乗り越えられるか?

第1章 国家の危機に何をすべきか?

第2章 新しい時代を切り拓く実学とは?

第3章 変革期に役立つサバイバルスキルとは?

第4章 グローバル時代の人生戦略とは?

第5章 いかに自分のアタマで考えるのか?

第6章 どうすれば世界は変わるのか?

第7章 あなたは日本の未来をどうつくるか?

 

感想

率直に申し上げますと

若干の物足りなさはあるものの

思っていたよりは学びとなった…という感じです。

 

著者はマーケティングの専門家であり、

数々の成功例をお持ちのようです。

 

非常に視野が広く、博学でもあり、

角度を変えた物の見方を持っており、

例え話しなども実に興味深いものでした。

 

福沢諭吉の考えを、

まさかそういう観点から解説するとは…という箇所が

いくつもあり、なかなか勉強になりました。

 

新年1発めの内容としては

私自身のモチベーションも上がりましたし、

今年はこうしよう、ああしよう、と

発想も広がりましたので充分合格点です。

 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。

 

諭吉が勧める五つのスキル

①読書をすること

②物事を観察すること

③文章を書くこと

④人と議論、交渉すること

⑤人に自分の考えを説明すること

(P.101)

 

人生の飛躍を妨げる「五つのズレ」

①物事の難易度と、実行に必要な時間を計算しない。

②自分の行動の成否、予想と現実の差を確認していない。

③新しい発想を受け入れず、時代遅れの価値観にしがみつく。

④小さな目標で妥協して、自分の大きな成長を止めていないか

⑤他人には立派なことを指摘しながら、自分の人生を管理していない

(P.126~128)

 

私たちは「学習」という活動を考える際に、

ややもすれば技術的な習得や

理論を学ぶことに比重を置きがちですが、

特に大きく飛躍している人物を見渡すと、

むしろスキルとしての価値ではなく、

学習を通して得た

「新しい視点の活用」こそが重要なのです。

(P.142)

 

 「個人では賢く、集団になると途端に愚か」

という現象は退治できていません。

衆愚を生み出す構造の「分断と細分化」は、

特定集団に入り閉じられた議論になると、

広い視野を持っていたときは当然指摘できたはずの

”当たり前の常識”を見失ってしまい、

最後は悲劇を生み出してしまうのです。

(P.180)

 

例えば、他人の幸せと自分の不幸とを比較して、

自分に不足があれば自信を進歩させ幸せになるのではなく、

かえって他人を不幸に陥れて足を引っ張り、

自分と同じ状態にしようと欲する。

このような者の不平を満足させようとすれば、

世間一般の幸福を損じるだけで、

少しも得するところがない。

(P.247)

 

学問のすすめとは

タイトル通り、勉強をしなさいよ…だけではなく、

人生哲学、組織論、国家論が書かれている名著です。

 

本書はそれを現代風にアレンジしながら

様々な例え話を駆使しながら

かなりわかりやすくしてくれています。

 

読む価値はあると思います…が…。 

 

評価

おススメ度は ★★★☆☆ といたします。

 

悪くはないんですけどね…。

やはり原作を読んだ方がいいかと。

 

どうしても著者が余計な事を述べてしまう(失礼)ので

逆に原作の価値が低減してしまっているような

ちょっと残念な感じになってしまってるんです。

 

ただ入門編としての価値はあるかと感じました。

別に著者の述べている事の全てを否定する訳ではなく、

いい事を言ってるなあとか、

おお、こうまとめてくれるとわかりやすい…という箇所もあり、

読み物として一定水準をクリアしているのは間違いありません。

 

福沢好きの私としては

こういう解説本を読むよりは

何度も原作を読み込んだ方がいいなと思っただけで

学問のすすめビギナーには

本書はわかりやすく、読みやすく、

おススメできます。

 

それでは、また…。


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