おはようございます。
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ジーネット株式会社の小野勝広です。
賢者は歴史に学び、
愚者は自らの経験から学ぶ…。
私が心掛けている事のひとつですが、
今年も少しでも賢者に近づくために
歴史から学んでいく所存です。
本日のブログのタイトルは、
【 世界史としての日本史 】 としました。
本書をピックアップした理由
『 世界史としての日本史 』
歴史好きを広言している私ですが、
日本史はそれなりの知識はあるものの
世界史には苦手意識があります。
なのでこの本のタイトルは
グッと刺さりまして…。
こら読まねばアカンやろうと思いました。
まして歴史作家として名高い半藤一利氏と
ライフネット生命を設立した出口治朗氏の
対談とあれば興味津々です。
出口氏は経営者でありながらも
世界史をはじめ歴史に造詣が深いようですから
どんな話しが飛び出してくるのか…
とても楽しみにして読み始めたのでした。
目次
第1章 日本は特別な国という思い込みを捨てろ
第2章 なぜ戦争の歴史から目を背けるのか
第3章 日本が負けた真の理由
第4章 アメリカを通してしか世界を見ない危険性
第5章 世界のなかの日本を知るためのガイドブック
第6章 日本人はいつから教養を失ったのか
感想
半藤氏が昭和史が専門という事もあり、
どうしても戦前、戦中、戦後の話題が多いですが、
世界史としての日本史というだけあって
ただ歴史を表層的になぞるのではなく、
なぜ?どうして?その時に他国は?と
テーマを深く掘り下げる姿勢は
素晴らしいと思いました。
また出口氏が、
こんな事を言ったら失礼ですけど、
想像以上に歴史に詳しく、
半藤氏ですら知らない事も多く、
その造詣ぶりには頭が下がりました。
この方はただの経営者ではありませんね…。
また人生経験の豊富な方々ですので
話題は広がり、まさかの発想も多く、
相当に勉強になりますね、本書は。
人生を学ぶという意味でも、
人間とは何かを問うという意味でも、
社会の仕組みを知るという意味でも、
とても良いテーマが取り上げられていると感じました。
それでは恒例の私がグッと来た箇所をお知らせします。
古典も読まずに、
伝統だの愛国心だのを叫んでいて、
困ったものだ、と嘆いておられますが、
まったくその通りだと思います。
「左翼は自虐史観で日本はけしからんと言っている」から、
それを裏返した自尊史観で
「日本の伝統は素晴らしい」と言っているだけで、
表と裏の現象だと思います。
(P.55)
重要なのは費用対効果と
その仕組みが持続可能かどうかです。
(P.124)
こんな狭い国土で、
しかも国境線がやたら長い国土で、
真ん中に大山脈が走っていて、
平野部は海岸線にしかなく、
そこに原子力発電所が50以上もある、
守るにこんなに守りにくい国はない。
いや、守ることなんてできない。
それが現実なんですよ。
それこそリアリズムというものなんです。
(P.155~156)
今の政治家は小選挙区制になってから、
選挙のことばかり考えるようになって、
まったく長期構想については
聞く耳を持たないと言うんですね。
長期的な政策や構想は一切認めようとせず、
目先の、すぐに結果が出る対処法ばかり求めていると。
(P.240)
ヨーロッパでは、選挙を次のように教えています。
選挙の前にメディアが誰が優勢かを伝えます。
それに対して、
あなたが賛成であれば
あなたの取れる行動は3つあります。
一つ目は「その候補者に投票する」、
二つ目は「投票を棄権する」、
三つめは「白票を投じる」、
この3つは同じ効果を持っています。
つまり、棄権や白票は、
優勢とされている候補者に票を投じるのと
同じ結末になるのです。
あなたが優勢とされている候補者が嫌だったら、
残念ながらあなたには選択肢は一つしかありません。
投票所に行って、
別の候補者の名前を書くしか
あなたの意思表示の方法はありません。
それが選挙というものです。
(P.241~242)
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
歴史を語りつつも、
博学なお2人の対談内容は
守備範囲があまりにも広く、
社会問題を考えるにも最適でしたし、
年を重ねて経験豊富なお2人だから
発言は深く、広く、熟考されており、
読み手にも非常に考えさせられる
重要なテーマが含まれていて
私自身も大変勉強になりました。
新書ですと
どうしても表面的になりがちですが、
本書のような内容ですと
次はこの本を読んでみようとか、
次はこのジャンルを深掘りしてみようとか、
次はこのテーマを学んでみようなどと
次に繋がるんですね。
いくつか勉強したいものを手に入れただけでも
とても有難いですが、
具体的におススメ本を紹介してくれてますので
いずれ購入して読もうと思います。
それでは、また…。
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