ある読書好き医療コンサルタントの書評ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

どんどん沈む日本を愛せますか?

 

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを軸に捉えて

転職やクリニック開業を支援し続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

先行き不透明な時代です。

でも我々は現代社会を生き抜くしかない訳ですね。

 

本日のブログのタイトルは、

【 どんどん沈む日本をそれでも愛せますか? 】

といたしました。

 

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本書をピックアップした理由

『 どんどん沈む日本を愛せますか? 』

内田 樹 高橋 源一郎 ロッキング・オン を読みました。

 

以前に読んだ

沈む日本を愛せますか?の続篇です。

 

前作がメチャクチャ面白かったので

是非とも続篇も読みたいと思っておりました。

 

私が敬愛する内田樹氏と

著書を読むたびに関心が高くなる高橋源一郎氏の対談。

 

前作も相当にインスパイアされましたが、

きっと本書もスゴいんだろうなと

ワクワクしながら読み始めたのでした。

 

目次

2010年9月ー2012年3月 日本政治の動き

第1回 浮き足立つな。まあ、座って、お茶でも一杯

第2回 「まず給料を返納する」とか言う政治家は、

     絶対信用するな!

第3回 福島第一原発事故後の日本の「脱・原発路線」は、

     ワシントンのご意向である。

第4回 「風の谷」が、21世紀の日本のモデルである。

     我々は、「腐海」とともに生きるしかない

第5回 「原発を作らせない」「沈む日本で楽しく生きる」

     この両方を実現している場所が、今、この国には存在する

第6回 我々が、橋下徹を生み出した

総括対談 2011年3月11日以降、我々はこう生きている

 

感想

いや~、さすがの対談です。

知性的かつ余裕があります。

 

本書が出版されたのは2012年6月30日。

東日本大震災の半年ほど前。

 

数回の対談の間に大震災が起こり、

福島第一原発事故が起こる。

 

我が国が激動したあの頃を

内田、高橋、両巨匠が何を感じ、

何を考えたのかがわかります。

これが実に興味深い。

 

う~ん、なるほど。

そういう考えもあるのか…。

 

そうだ、その通りだ。

なぜこんな素晴らしい意見が広まらないんだ?

 

そっか、そういう事だったんだ。

そう考えればスッキリできるんだ…。

 

こういうシーンの連続です。

思わず膝を打ってしまう事が多いんです。

 

本書も実に勉強になりました。

物事はこう考えるといいんだという

気づきをたくさん頂きました。

 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。

 

政治に限らず、

すべてのシステムは、

現場にいる人間が自分の身体を賭けて、

固有名で債務保証しないと、

機能しないんだよ。

「これが失敗したら、俺が腹を切ります」

っていう人間がいないとダメなんだよ。

そういう人間がいれば絶対に、

誰かが腹を切らなくちゃならないような大きな失敗は起きない。

システムがクラッシュするのは、

誰も責任を取らないからなんだよ。

目の前に危機の兆候が見えても、

「これは俺の仕事じゃないから」って放置したり、

その場にいない誰かの責任に転嫁するやつばかりになったときに

システムはクラッシュするんだよ。

(P.40)

 

仕事なんて、自分で作るもんじゃない?

マーケットがあって、

それにどういうニーズがあるのかって探すんじゃなくてさ、

「俺はこれがやりたい!」って言ってると

「もっとやって」って言う人が出てきてさ。

「じゃあちょっとお鳥目ちょうだいよ」

「うん、払うよ」ってなって、

続くってもんでさ。

(P.47)

 

年長者が教えるべきことって、

若い人を励ますことだと思うんだよ。

「難しいぞ」って脅すだけじゃ、

若い人は委縮しちゃうもの。

(P.49)

 

信頼されるためには結局、

自分の無能とか非力に関する

カミングアウトが必要だと思うのね。

「これはできません」

「このへんはダメです」

「このへんはなんとかなります」

ってきちんと開示してくれるなら、

信頼ってできるんだけどさ、

統治者は「全部できます」って言うでしょ?

できないのに。

だから信用されないんだよ。

(P.62)

 

金よりももっとリアルなのは、

金を基準にしか行動できなくなってしまった

日本人のこの貧しさだよ。

この貧しさはすさまじくリアルだよ。

そこからどうやって脱出するかを考えるべきなんだよ。

(P.108)

 

身体というリミッターがかかってる。

だから、身体の欲望ってあるレベルを超えられない。

身体の欲望の対象って、

所詮は手の届く範囲でしょ。

うまいもん食って、

ええべべ着て、

ええ車乗って…くらいまではいいけど、

ええ家住んで、

ええ企業の社員になって、

利回りのいい債権買って…となると

だんだん記号性が高まって抽象的になる。

記号的な欲望にはリミッターがかからないんだよ。

欲望が抽象的、記号的になるにつれて、

破壊されるものが幾何級数的に増えていくんだよね。

(P.205)

 

後期資本主義の最初のイメージは、

90年代、すごく豊かだと思ってたけど、

その後期を過ぎると、

もう、辺境も開発し尽くして、

資源もなくなっていた。

市場もなくなっちゃてるからね。

焼き畑農業だからさ、資本主義って。

全部焼き尽くして、

なんにもなくなっちゃって、

今、茫然自失してるってことでしょ。

(P.268)

 

子供たちのポテンシャルを開花させるために

絶対に必要なことっていくつかあるんだけど、

1番は、今言った「温室」を作るってことね。

外界の雨風から子供たちを守る。

2番目は忍耐力。

子供たちが学びたいという気になるまでじっと待つ。

3番目がおせっかいなんだよね。

「待つ」というのと「おせっかいする」というのは

明らかに矛盾するんだけど、

重要なあらゆる人間的行為って、

結局は矛盾することを

同時に遂行することでしか実現しないじゃない。

(P.285)

 

本当の大人のリアリズムってさ、

「人間って、何に価値を見い出すかって、

人によって違うよね」っていうことだよ。

(P.294)

 

今、メディアに出てくる30代、40代の人って平気で

「こんなシステム、一度クラッシュしちゃえばいいんですよね」

とか言うでしょ。

自分だけはシステムがクラッシュしても

無傷でいられると思っている。

いったいどこからその楽観は来るの?

(P.308)

 

う~ん、実にいい。

私にとっては非常に刺激となりました。

脳みそがガクンと動き始めた感じ(笑)。

 

人を知る。

社会の仕組みを知る。

その為のスイッチが入ったような気がします。

 

 

評価

おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。

 

いろいろ感じた事があるのですが、

特に本書で感じたのは

現実は素直に受け止めるしかない事。

 

そして不幸の中にも希望はあり、

明日は確実に来る訳で、

おじさんは社会にポジティブを与える責務があるという事。

 

自分自身に何ができるか?と考えた時に

小さな領域でもいいから

次世代に希望をパスする事、

これは意識していきたいな…と。

 

なんかこの両名の対談を読んでいると

なんかやらなきゃアカンやろう!と

思わずアドレナリンが出てきてしまうんですね。

 

社会の仕組みを知り、

その中で何をすべきか?

何はしてはいけないのか?

 

人生訓とか、人生論が満載の1冊です。

おススメします。

 

それでは、また…。

 

 

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