ある読書好き医療コンサルタントの書評ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

挑発する知 愛国とナショナリズムを問う

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを軸に捉えて

転職やクリニック開業を支援し続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「知」という言葉に反応する私です…。

 

本書は宮台真司氏と姜尚中氏の対談という事で

まして「挑発する知」だなんて

ちょっと興味を持った次第なんです。

 

本日のブログのタイトルは、

【 挑発する知 愛国とナショナリズムを問う 】

といたしました。

 

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本書をピックアップした理由 

『 挑発する知 愛国とナショナリズムを問う 』

姜尚中 宮台真司 ちくま文庫 を読みました。

 

宮台真司氏の著書は、

日本の難点」を読んで非常に勉強になったのと

オレ様化する子どもたち」でも

実に興味深い見解が書かれており、

遅ればせながら私はベンチマークしています。

 

そんな注目している宮台氏と

テレビでよく見掛けた姜尚中氏の対談。

 

しかも「挑発する知」というタイトル、

しかもサブタイトルが

「愛国とナショナリズムを問う」ですから、

これは面白そうな内容だな…と感じて

楽しみに手に取った次第でした。

 

目次

1、戦争と暴力

2、非暴力の社会はありえるのか

3、右翼と左翼

4、国家を考える

5、丸山眞男からアジア主義

6、メディアと正義

7、知識人を考える

8、日本・アメリカ・アジアを問う

  

感想

なかなか難解…。

使う言葉が難しい。

 

少し古い本で

第一次安倍政権が頓挫した頃なのですが、

時代背景とは別のモノの考え方、

現象を表層的に捉えるのではなく、

なぜ?という部分にフォーカスし

深く考察している点は素晴らしく感じました。

 

その中で出てきたキーワードとして

セキュリティ、リスク、監視については

私自身もちょっと考えさせられましたね。

 

守ろうとすればするほど守れない。

もっと構造的な問題にメスを入れて、

そこから改善しなければいけないのでしょう。

 

その意味ではセキュリティや監視で

リスク回避をしようとする事は

実は全く的外れな議論になっているのかもしれません。

 

国家論だけでなく、

私たちの人生論、キャリア論としても

有効なノウハウのように感じました。 

 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。

 

社会が複雑化すると

むしろ脆弱性が高くなるわけです。

私たちの社会は、

システムが高度に複雑化すれば、

日常生活のなかでも、

ちょっとした偶然でシステム全体が崩壊するという

危険を抱えています。

とくにアメリカのようにテクノロジーが進んだ社会では、

そういう問題が裏表になってきていることから

社会工学的な考えが、ずっと前からありました。

つまり社会をどのように設計するのか、

ということが常に考えられているわけです。

(P.31)

 

セキュリティの裏側には

リスクをもたらす個人や集団がいることから、

そのアイデンティティ

きちっと特定化していくことが重要になる。

そして「私たちと彼ら」というように

二分法的に人びとをわけていく思考が

制度化されていきました。

(P.35)

 

世界はアメリカを必要としなくなりつつある。

にもかかわらず、

アメリカは世界を必要としている。

(P.120)

 

七十年以降の生物学的な社会システム理論には、

システムは課題を達成してはならないという

大命題があるんです。

むしろ永久に解決できない課題を持つ必要がある。

永久に解決できない課題を解決するためにこそ、

システムが永久に必要とされるというわけです。

永久に穴埋めできない溝を穴埋めし続けるために、

永久にシステム存続が要求される。

これこそがシステムの存続戦略なのだというのが

基本命題なんです。

(P.129)

 

しかし「協議」という話し合いがテーマになると、

メディア的には絵にならないんですね。

つまり執拗に話し合いを続けて、

深くネゴシエーションしていくという過程は、

メディアからすると絵にならない。

なんらかの形で危機が起きて、

それがシリアスなところまでいけばいくほど、

メディアにとっては絵になるのでしょう。

(P.187)

 

専門家がしゃべる難しいことを、

一般大衆が聞いてもわかるように、

しかも大きな誤りを含まないように、

かみ砕いて、イメージ化して、伝える。

そういう責務を負う存在がミドルマンだ。

(P.219)

 

新聞を読むときに、

何が書いてあるかだけでなく、

何が書かれていないのかを見抜く。

作り手の側に回るならば、

自分が何を表現しているかだけではなく、

何を表現していないか、

つまり何を覆い隠しているのかを自覚する、

なかなか難しいことですね。

どうすればそれができるのでしょうか。

それこそが、

メディアリテラシー教育の本質ですね。

(P.254)

 

私のいうエリート教育とは、

単なるエキスパートとしての知識を教えることに留まりません。

誰に対して責任を果たすのかというモチベーションを

学習することが大切になる。

自分は、なぜ「いま、ここで」

それをやっているのかということについて、

動機づけに満ちた自己了解ができるようにならなければいけません。

(P.261)

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

基本的には国家について語り

政治的なコメントが大半を占めるのですが、

モノは考えようで、

姜氏と宮台氏の知性を

私たち1人1人の生きる知恵に転換できるように感じました。

 

ちょっとこじつけ的なところもありますが、

本書にある知性は

実は様々なシーンで応用が利くように思います。

 

じっくり読み込んでみると

相当に学びになる良書ですよ。

 

それでは、また…。 

 

 

 

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