ある読書好き医療コンサルタントの書評ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

内田樹の生存戦略 

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを研究し続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

生存戦略

サバイバル戦略。

 

今の時代は必要不可欠と思います。

しかし戦略的に誤ってしまったら

目も当てられない事態に陥りかねません。

 

本日のブログのタイトルは、

【 内田樹生存戦略 】

といたしました。 

 

内田樹の生存戦略

 

本書をピックアップした理由

『 悩める人、いらっしゃい

 内田樹生存戦略

内田 樹 自由国民社 を読みました。

 

冒頭申し上げましたよう

現代社会はコロナ騒動で大変な状況です。

 

私たち個々がいかにして生き残るか?

どういう考えを持ち、行動を取れば

リスクを大幅に下げる事ができるのか?

 

よくよく考えなければなりませんね。

 

ただそれは対コロナウイルスだけの問題ではなく、

私たちの日常の生活、習慣、思想から

見直していかねばならないと思うんです。

 

ただでさえ敬愛する内田樹さんが

生存戦略について語るとなると

そりゃ読まなきゃアカンでしょ!と思い

本書を手に取ったのでした。 

 

目次

大人になっても、わからないことだらけですー2012年

世間の良識って何なんですかー2013年

成熟するために必要なことを教えてくださいー2014年

不条理なことの多い社会に、モヤモヤしてますー2015年 2016年

 

感想

目次にもありますように、

本書は月刊誌『GQ』に連載中の人生相談のうち

2012年~2016年の5年分を書籍化したものです。

 

内田樹さんが読者からの質問に答える?

私の記憶にある限り

これは珍しい企画です。

 

実際にテーマは日常生活から政治、経済問題まで

非常に多岐に渡っており、

内田さんのクールかつ本質的な回答が

私は非常に勉強になりました。

 

例えば…というのは

恒例の私がグッと来た箇所のご紹介で

ご理解いただけるかと思います。 

 

あらゆる欠点は

その人の個性の根幹の部分とつながっています。

そこからしか際立った長所も出てこない。

欠点と長所は、完全に裏表です。

欠点だけ補正して、

長所だけ伸ばすということはできません。

(P.9)

 

みなさんは何かと言うと、

「ノウハウ」とか、

インスタントな答えを求めてきますけれど、

結局そういう場合にみなさんが求めているのは

「正解」じゃないんです。

正解じゃなくて、「ミニマム」なんです。

「これさえやっておけば、

失敗しても責められない最低ライン」の開示を

要求しているんです。

(P.20)

 

ものを学ぶときは、

学び始める前にあまり予備知識を持たない方がよい。

(中略)

というのは、

「その有用性や価値をわかっていること」を

習得しようとすると、

人間は費用対効果のよい方法を探すからです。

目的地がわかっていると、

いちばん近い道を探そうとする。

それと同じです。

最小の努力で最大の効果をあげようとする。

(P.41)

 

メディアが報道しないことで

現実に起きていることって無数にあります。

(P.56)

 

社会内部での相対的な優劣の格付けを競うだけなら、

自分自身の能力を高めることと、

まわりの人間の能力を下げることは同義です。

他人が愚純であり無能であることの方が、

そうでない場合よりも自己利益が増大する。

そして、自分の能力を向上させるより

他人の能力を低下させる方が費用対効果が高い。

(P.78)

 

平時と非常時では生存戦略が違います。

(中略)

今、日本社会は急速に制度劣化が進んでいます。

もう日本のシステムは安全でも堅牢でもありません。

そういう状況になって、

まだ人々がお互いの市民的成熟を妨害し、

知的成長を妬んでいれば、

遠からずシステムは瓦解するでしょう。

(P.82)

 

経済システムと産業構造そのものを変えないと

新しい世界環境に対応できないというときに、

長期的な政策構想力を持つ政治家がまったくいない。

(P.85)

 

名前を残したかったら、贈与ですよ。

(P.89)

 

文化交流は「相互の敬意」がベースですが、

経済的な移民受け入れは

移民たちをただの「金」としか見ていない。

そのような経緯のない関係の上にはじまる関係は

必ず不幸な帰結をもたらします。

(P.256)

 

僕たちは人間の能力はこのへんまで、

と勝手に限界を作っていますけれど、

実際にそのラインの向こうに行った人はたくさんいます。

(中略)

自分にできないことは

誰にもできるはずがないという推論は論理的に間違っています。

世の中には自分にできないことができる人がいる。

それでいいじゃないですか。

(P.261)

 

この「選択と集中」がどうも怪しくなってきた。

「勝てる」はずで国民資源を集中したものの、

どこのセクターもまるで勝てないからです。

(P.343)

 

ね、内田さんらしくていいでしょ!?

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

はじめに…で内田さん自身がおっしゃってますが、

僕の回答には、

質問に対して

「こうすればいいよ」という答えは

ぜんぜん書かれておりません。 

でも、「人はどうして”こんなこと”を問うようになるのか」

ということについては、

かなり詳細に書かれております。

そういうふうな「メタ人生相談」として

お読みいただければいいなと思います。

との事なんです。

 

そう、それがいい。

正確に言えば

質問者が回答を聞いても

たぶんわかったような、わからないような、

そういう感想になると思います。

 

ただわかったふりして

お茶を濁すのではなく、

内田さんはもっと自分で考えようよ、

こういう観点はどう?

もっと本質に切り込んでごらんよ、と

人生の奥深いところに連れていってくれます。

 

こういう人生相談って他にはなく、

たぶん日本中を探しても内田さんにしか

できないんじゃないかと思います。

 

ああこういう見方もあるんだ。

なるほどそう考えるとスッキリするね。

 

とても示唆に富んだ回答と導き。

 

ひとつだけ残念なのは

質問が今イチな事(笑)。

 

こればかりは内田さんの責任ではないですが、

もっといい質問を出したら

もっといい答えが返ってきたんじゃないか?

 

内田ワールドが全開になったんじゃない?と考えると

この点だけはちょっと残念でした。

 

でも良き人生勉強になる良書である事は間違いありません。

 

それでは、また…。 

 

 

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