ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを研究し続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

できるだけ自分の領域を広げたいと考えています。

まだ読んだ事のない作家さんでも、

チャレンジしていきたいです。

 

当たるか外れるかはわかりませんけど、

1回は読んでみないと…。 

 

本日のブログのタイトルは、

【 男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章 】

といたしました。 

 

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本書をピックアップした理由

『男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章』

塩野 七生 文春文庫 を読みました。

 

正直、名前くらいしか知らない塩野七生さん。

イタリアをはじめ、

ヨーロッパの歴史ものを書く作家。

 

そんな程度の認識しかなかったんですけど、

何となく本書は気になったんですね。

 

日本史は好きだし、

そこそこ詳しいと自称する私ですが、

世界史は苦手なんです。

 

苦手だから避けて良いものではなく、

いずれは学びたいと考えています。

 

そんなきっかけになればいいなと思い、

本書を手に取ってみました。

 

目次

第1章 頭の良い男について

第2章 イタリア男、イギリス男に圧倒されるの巻

第3章 古き皮袋に新しき酒を

第4章 再び、古き皮袋に新しき酒を

第5章 嘘の効用について

第6章 再び、嘘の効用について

第7章 「同じ言語」で語りあえることの尊さについて

第8章 装うことの素晴らしさ

第9章 「絵」になるということ

第10章 クロウトの意見

第11章 女には何を贈るか

第12章 人前で泣く男について

第13章 おしゃれな男について

第14章 男女不平等のすすめ

第15章 ひげの種々相について

第16章 ステキな男

第17章 殺し文句についての考察

第18章 女の性について

第19章 オール若者に告ぐ

第20章 男の色気について(その一)

第21章 男の色気について(その二)

第22章 男の色気について(その三)

第23章 マザコン礼讃

第24章 男のロマンなるものについて

第25章 浮気弁護論

第26章 つつましやかな忠告二つ

第27章 女とハンドバッグ

第28章 インテリ男はなぜセクシーでないか

第29章 嫉妬と羨望

第30章 食べ方について

第31章 不幸な男(その一)

第32章 不幸な男(その二)

第33章 不幸な男(その三)

第34章 執事という種族について

第35章 『風と共に去りぬ』に見る男の形

第36章 ウィンザー公夫人の宝石

第37章 銀器をめぐるお話

第38章 仕事は生きがい、子供は命、男は?

第39章 スタイルの有無について

第40章 セクシーでない男についての考察

第41章 男と女の関係

第42章 働きバチなる概念について

第43章 男が上手に年をとるために

第44章 成功する男について

第45章 地中海的中庸について

第46章 自殺の復権について

第47章 外国語を話すこと、など

第48章 外国人と上手くケンカする法、教えます

第49章 あなたはパトロンになれますか?

第50章 肉体讃歌

第51章 続・肉体讃歌

第52章 イタリアの職人たち

第53章 わが心の男

第54章 腹が出てきてはもうおしまいか

 

感想

う~ん、合わない…。

ファンの方には申し訳ありませんが、

どうも波長が合わないというか、

何だか自分とは合いませんでした。

 

458ページも読んでおいて

合わないってのもどうかと思いますけど、

何でしょうね…。

 

のめり込めないというか、

心に訴えかけてこないというか、

最後まで違和感を持ちながら

ま、結局最後まで読んでしまいましたけど(苦笑)。

 

合わないと言いつつも

何か所かグッときたところはありますので

ご紹介いたします。

 

日本では教育はあっても教養のない男は、

まったくはいて捨てるほど多い。

(中略)

よく言われる自分自身の

「哲学」を持っている人ということだが、

哲学と言ったって

なにもむずかしい学問を指すわけではなく、

ものごとに対処する「姿勢」を

持っているかいないかの問題なのだ。

(P.14)

 

装うとは、

着る人間の個性に合ったものであるべきである、

という従来に考えに、私はまったく賛成しない。

装うとは、

着る人間がどのような個性を生きたいかで、

決まるものだと私は信じている。

だからこそ、素晴らしいのだ。

(P.77)

 

男の装いの場合の良き趣味とは、

年齢を越えるなにものかを見出し、

生かすところに生まれるものではないだろうか。

(P.92)

 

悲しみは時が経てば薄れるし、

なにか別のことで入れ換えも可能だけれど、

絶望はそれが不可能なのだろう。

(P.105)

 

私にしてみれば、世代の断絶は、

あってこそ当たり前で自然で、

なかったとしたら、

そのほうが気味悪くて不自然なのである。

各世代に断絶があるからこそ、

次の世代は新しいものを創りだせるのである。

新しいものを創りだすエネルギーを、

蓄えることができるのである。

(P.158)

 

四十以後は、

幸せな人はますます幸せになるのだし、

不幸な人は、

ますます不幸になるのだから。

(P.276)

 

スタイルとは、見せかけの反対である。

強い信念のことである。

(P.320)

 

同じものでも、

光のあて方によって

ちがって見えてくるものである。

(P.361) 

 

評価

おススメ度は ★★☆☆☆ といたします。

 

私にしてはかなり辛めの採点です。

続編もあるようですが、

さすがに読まないかな。

 

塩野さんはイタリアに在住されているようですので、 

そういう観点の話題は興味深いのですが、

エッセイとしては深みがなく、

男たちへというタイトルほど

男にとって参考になるところはありませんでした。

何だか著者の自己満足の世界ですね。

 

珍しく残念な1冊でした。

50歳を過ぎた男が読む本ではありませんな(笑)。

 

それでは、また…。 

  

  

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