おはようございます。
医師のキャリアプランを研究し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
コロナの影響もありますけど、
働き方改革は遅々として進まないどころか、
後退してしまった感がありますね。
こうなると経営者や管理職が主導権を握り、
現場とともに主体的に改革をせねばならないでしょう。
するかどうか、
できるかどうかは
経営者の意欲と覚悟次第でしょうね…。
本日のブログのタイトルは、
【 社員が辞めない、ワクワクする職場
「働きがいがあふれる」チームのつくり方 】
といたしました。
本書をピックアップした理由
『 社員が辞めない、ワクワクする職場
「働きがいがあふれる」チームのつくり方 』
前川 孝雄 ベスト新書 を読みました。
社員が辞めない…。
ワクワクする職場…。
働きがいがあふれるチーム…。
もうこれだけで読む価値ありと
私は思ったのですが、
同じように感じる方は
少なくないのではないでしょうか?
大学教授だって、
病院経営者だって、
中間管理職だって、
開業医だって、
興味を全く持たないなんて事はないですよね?
これからの働き方。
私達自身の人生にも大きな影響を与える訳ですし、
これは読んでおかねば…と感じたのです。
新書なので深みはないでしょうけど、
あんまり期待はせずに
とにかく学んでおこうと思い
手に取った次第です。
目次
第1章 会社が進めるピント外れの職場改革
第2章 劣悪な職場をつくり直すヒント
第3章 チームワークができない職場事情
第4章 「働きやすさ」ではなく、「働きがい」
第5章 「働きがいあふれる」チームをつくる5つのステップ
第6章 「働きがい」を取り戻すための職場改革
第7章 上司が捨てるべき10の固定観念
第8章 崩壊する職場でも、つぶれない自分になるためには
感想
本書はタイトル買いしましたので、
あんまり著者の事は気にせず読み始めました。
読み進めていく中で、
何かリクルートの匂いがするなあと感じて
そこで初めて著者の紹介を読むと
あ、やっぱり…と(笑)。
私のように人材ビジネス業界が長いと、
どこかでリクルート出身の人と仕事をする事があります。
リクルートの人は
若い内に飛び出すケースが多く、
なおかつ人材ビジネスは
彼らのメインの商材に近いですから
結構、多いのです。昔は。
今はどうかわかりません。
私はかなりリクルート出身者の人と
仕事をした経験があり、
なんかリクルート色というか、
リクルートの香りはすぐにわかります(笑)。
著者の問題意識とか、
そこから導かれる課題やその解決手法が
リクルートっぽかったんです。
まあこれは良くも悪くもなので
気にせず読み進めたのですが、
いくつか重大な気づくを得る事はできましたが、
猛烈におススメできるほどではないかなというのが
率直な感想です。
ただ経営者や中間管理職の方は
眼を通しておいた方が良いとは思います。
ひと言で言うなら
時代は変わったんです。
旧態依然とか、
昭和のやり方とか、
自分が若かった時は…とか、
こういうの全く通用しません。
いつまでもそんなことを言ってたら
部下は去り、
自分も無能というレッテルを貼られちゃいます。
時代に適応するなんて
むしろ経営者や管理職の方が
率先して変わらねばならないものですよね、
本来は…。
くだらない権力志向や
つまらないこだわりを持っていて、
案の定、部下との間に溝があるならば
本書を読んだ方がいいでしょう。
では恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。
お金を追いかければ、
お金は逃げていく。
お役立ちを追いかければ、
お金は後からついてくる。
(P.64)
中間管理職が新入社員の頃は、
チャレンジして失敗しても、
それが許される寛容さが職場にはありました。
しかし、近年は企業の短期業績重視の方針から、
失敗がなかなか許されない雰囲気になっている。
(P.86)
人間は感情を持つ生き物であり、
合理的な計算だけで生産性が上がるわけではないため、
チームメンバー同士のコミュニケーションが重要であり、
ここにこそ、
もっと手を打つべきだと主張しているのです。
(P.119)
「働きがい」の源泉は、「満足」にあります。
そして、満足を与えられるのは、
給料に代表される金銭的要因ではなく、
仕事に代表される非金銭的要因です。
給料は不満を減らすことはできますが、
本当の満足を増やすことはできないのです。
「仕事の報酬は仕事」とよく言われるように、
本当に大切なのは、
仕事そのものに満足できるかどうか。
こちらをどう高めていくかこそ、
しっかり考えなければなりません。
(P.137)
「努力して成功すれば幸せ」という
従来の方程式が崩壊することを意味します。
そこでどうするかというと、
「努力していることそのものが幸せ」という
方程式に置き換える必要が生じます。
成功するしないに関わらず、
「努力している今が幸せである」という
価値観に転換することで、
人生における幸福をより感じることができるのです。
(P.139)
自分と違う考え方ややり方を認めないのは、
軍隊のようなチームでは通用したかもしれませんが、
今の時代にはそぐいません。
(P.167)
昨今、会社の寿命はおよそ30年と言われています。
帝国データバンクの企業データを見ても、
30年で99%の会社が消滅しています。
一方で、人が働く時間を考えると、
65歳定年でおよそ45年、
これが70歳定年になれば50年ほど働くことになります。
もはや会社の寿命よりも
個人のキャリアのほうが長い時代なのです。
(P.197~198)
テクニックやツールは
次から次へと新しいものが開発され、
陳腐化していきます。
人を束ねる立場の人が学ぶべきは
そのようなテクニックやツールではなく、
物事の本質を学び、
それらを見極める目こそ
養うべきだと私は思います。
(P.219)
今は誰もが分厚い防御壁で自分を守っています。
自分をさらけ出せば、
弱点や欠点をあげつらわれて
自分の立場が弱くなるのではと恐れ、
自分を虚飾しています。
職場もまさにそういう状態です。
弱みを見せれば足元をすくわれる、
居場所がなくなるんじゃないか。
自己武装した人たちが、
職場で孤立している状態です。
(P.228)
今の時代、
とかく自分が得をすることを考えがちですが、
損得抜きで誰かの役に立つことで、
巡り巡って自分にチャンスが訪れるというのは、
これからの時代の1つのチャンスのつかみ方と
言えるのではないでしょうか。
(P.235)
評価
おススメ度は ★★★☆☆ といたします。
個人的な感想としては
「まあまあ」というところですが、
物わかりの悪い上司、
古い価値観に染まっている上司、
部下との関係が悪い上司、
これらの人には必読書と言って良いと思います。
私は昔からどうもリクルート出身者とは
相性が悪いんですよ。
だから素直にいいとは言えません(笑)。
それでは、また…。
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