ある読書好き医療コンサルタントの書評ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

創業一四〇〇年 世界最古の会社に受け継がれる一六の教え

 

おはようございます。

 

毎日の読書が欠かせない

医療コンサルタントとして学び続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

サスティナブルカンパニー。

 

私自身も経営者の1人として

ずっと永続する会社にしたいと心から願っています。

 

ところが昨今では

企業の寿命は年々短くなっているとも言われます。

 

時代の変化、

価値観の変化、

国際情勢や国内状況の変化。

 

様々な変化のスピードが早くなり、

その変化に付いていけずに資金繰りが悪化。

倒産に至るケースは多いのですね。

 

しかしこんな状況でも続く企業はある訳で

そのエッセンスを学びたいとは常々思っており、

この学びこそは経営者の根幹だろうとも思うのです。 

 

今回ご紹介する書籍は、

【 創業一四〇〇年

 世界最古の会社に受け継がれる一六の教え 】 です。

 

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本書をピックアップした理由

『 創業一四〇〇年

  世界最古の会社に受け継がれる一六の教え 』

金剛 利隆 ダイヤモンド社 を読みました。

 

先日下記の本の書評を書きました。

 

ka162701.hatenablog.com

 

我が国には老舗企業が多く、

1000年以上続いている会社もあると…。

 

スゲーなあと思いながら、

世界最古と言われる企業も我が国にあり、

それが「金剛組」という会社である事を知りました。

 

西暦578年。

なんと飛鳥時代の創業なのです。

こ・これは凄すぎる。

 

鎌倉幕府とか、足利幕府とか、

それよりもずっと前なんですよ。

とんでもない事じゃないですか!?

 

う、金剛組について知りたい。

そう思って探して見つかったのが本書です。

 

世界最古の会社。

事前知識はこれだけです。

 

いったい金剛組とはどんな会社なんだ?

なぜこんなに長く続いているんだ?

非常に楽しみにしながら読み始めたのでした。

 

目次

第1章 一四〇〇年の伝統を支える人づくり

第2章 聖徳太子の命で始まった世界最古の会社

第3章 いまも受け継がれる「遺言書」一六の教え

第4章 「なにわの女棟梁」が老舗を立て直す

第5章 義理と人情が救った存続の危機

第6章 原点回帰で歩み出す次の三〇〇年 

 

感想

なるほど。

人ありき。

人材育成。

 

やっぱり人なんですよね。

技術を持つ人、

次世代を育てる人、

この積み重ねこそが長寿のコツ。

 

そしてもうひとつが原点を常に見失わないこと。

存在意義、存在価値。

 

1400年続いている金剛組

その底流に流れる伝統や文化。

大変に勉強になりました。

 

とはいえ幾多の危機があり、

それを乗り越え続けてきたのも事実。

 

特に2006年には倒産寸前まで追い込まれ、

高松建設の援助がなければ

1400年の歴史に終止符が打たれただろう事なども

赤裸々に語られており、

続くというのはひと筋縄では行かないんだな…と痛感。

 

ちなみに著者は第三九世四天王寺正大工職。

現在でも相談役を務めているそうですが、

倒産の危機の要因を作った方でもあるらしいです。

 

失敗を認め、反省する姿勢は素晴らしい。

ここ数年続く責任逃れとゴマカシの政権には

爪の垢を煎じて飲んで欲しい(笑)。

 

話しを戻して…

金剛組をそっくりそのまま真似るなんて

決してできはしないですし、

宮大工との関係性など

現在の会社ではあり得ない組織形態ですけど、

学ぶべき点、受け入れるべき点は

エッセンスとして非常に多く感じました。

 

すでに1400年もの伝統がある会社と

同じことなんてできないし、しようとも思いませんが、

金剛組の持つ歴史と伝統を理解し、

現代風、また自社に合った形にできれば、

きっと良い組織ができるのだろうなと思います。

 

病院やクリニックの経営者にも

参考にすべき点はあるのではないでしょうか? 

 

それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。

 

歴史のあるなしにかかわらず、

会社を経営するということは、

それだけで大きな重圧でもあります。

家族、社員、取引先といった

すべての関係者の生活を担うことは、

並大抵の気持ちではできません。

それはあらゆる経営者に言えることでしょう。

こうした危機を乗り越えて

金剛組が生き残ってきた理由の一つ、

それは、確かな技術を持つ人材を

育て続けてきたことにあります。

(P.3)

 

さらに、会社が生き残るために大切なもう一つのこと。

それは、原点を忘れないことです。

(P.4~5)

 

信頼を失うことは簡単です。

しかし、それを築き上げることは一朝一夕ではできません。

伝統という「看板」がどれほど大きくなったとしても、

そこに確かな技術がなければたちまち信頼を失い、

一四〇〇年の看板は吹き飛んでしまっていたことでしょう。

伝統を守ることとはすなわち、

それを次世代に伝えられる人間を育てることです。

(P.19)

 

いつか評価されるときに備えて、

最高の仕事をすること。

(P.40)

 

常に次世代を育ててきたことは、

金剛組が生き残ってきた大きな理由です。

組織や育成の形は変わったとしても、

金剛組が一四〇〇年以上受け継いできた伝統は、

これからも途絶えることはありません。

そして、伝統を途絶えさせないために

責任をもって次を支えてくれる人を育てること。

それこそが、歴史を受け継いできた

私たちの使命でもあるのです。

(P.46)

 

金剛家では、

たとえ血縁ある直系の長男であっても、

棟梁に適任だとみなされなかった場合、

外の家と養子縁組を行います。

また、一度は正大工職に任命された大工であっても、

能力が足りないとみなされた場合には、

総意のもとで家を出されることもあります。

血縁を最優先とするのではなく、

人の上に立つだけの実力と

器を持ち合わせているのかで判断する。

これは、現存する世界最古の企業と言われる

長寿を保てた理由の一つです。

(P.71)

 

職家心得之事

一.陰陽五行の定様の故実、神社仏閣から俗家まで、

  儒教、仏教、神明の三教の考を、よく考え、心得なさい。

  これが職家の第一の得意である。

一.御殿ならびに武家のことは深く考えなくともよい。

  その主人の好みに従うこと。

一.読書、そろばんの稽古をせよ。

  これは職家で一番必要なことなので、余念無く、

  一心に修行に励みなさい。

  このほか芸道は、それぞれの器量に合わせ、

  身分相当のことは学ぶべきだけれども、

  なにごとも、不相応な場席には立ち寄らないよう心得なさい。

一.世間の方々と交際しても、

  決して出すぎることがないよう心得なさい。

一.大酒しないように心得なさい。

  もし心得違いして付き合いと称して大酒などをすれば、

  思いがけず問題が起こる。増長すれば命を失う。

  よくよく見聞して慎みを持ちなさい。

一.身分以上の華美な服装をしないこと。

一.人を敬い、穏やかな言葉遣いをして、

  あまりしゃべりすぎないように心得なさい。

一.配下の者、弟子など、目下の者には深く情けをかけ、

  穏やかな言葉で召し使いなさい。

一.なにごとも、他人と争うな。

一.仮にも人を軽んじて、大言雑言を言わないようにせよ。

一.どの人と接するにも慇懃にせよ。

一.世の中の役目には高下の差別があるが丁寧にせよ。

一.何事も諸事万端取引してくれる方々へは

  無私正直に対応しなさい。

一.家職を勤めるようになって、

  見積もり、入札等発生したときには、

  その年や次節に見合った値段を聞き合わせ、

  莫大な値段や高下の見積もりは決してしないこと。

  正直な見積もりを書き付け、差し出しなさい。

一.なにごとも自身に不相分なことは、

  親類を集めて相談のうえで、

  万事取り計らいなさい。

一.先祖の霊年、廻忌日、命日には怠けることなく香華を供え、

  仏事・供養の営みをして、

  時節・身分に応じた布施をするように心得ること。

(P.75~76)  

 

会社はなぜ存在し、どうして生き残っているのか。

この問いに対する答えは、

「原点に立ち戻ること」で見つかるのではないでしょうか。

(P.120)

 

時代に合わせて変えるべきことは何か。

絶対に変えてはいけないことは何か。

それを見極めながら前に進んでいかなければなりません。

それは、会社が生き残るための本質でもあると実感します。

(P.170~171) 

 

評価

おススメ度は ★★★☆☆ といたします。

 

私は金剛組について知りたくて

本書を手にしましたのでかなり勉強になりましたし、

今まで全く知らなかった宮大工の世界を知ることができて

とても面白かったです。

 

ただ経営本としては、

ちょっと物足りないところもありました。

 

世界最古の企業とはどんなもんだ?と

関心を持つ方には参考になると思いますけど、

経営を学ぶという意味では

もっと深掘りをして欲しかった感はあります。

 

ただ上記でもご紹介しましたが、

<職家心得之事>については

私はかなり心に刺さりました。

 

昨今ではグローバリズム

我が国の経済を破壊し、

日本企業の良さをぶち壊してしまいましたが、

きっとこの辺りの伝統こそ

もう1度見直すべきなのだろうなと思います。

 

多少現代にそぐわないところもありますけど、

少し修正すれば充分に納得感のある

古き良き伝統ではないかとも感じました。

 

各社でオリジナリティの溢れる

職家心得之事を作るといいのかもしれません。

 

企業は人。

人が集まっての企業。

そして企業の原点を見失わないように。

 

私自身も肝に銘じて

経営に邁進します。

 

それでは、また…。 

 

 

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