おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
年を取れば取るほどに
人間というのは「考え方」が重要だなと思います。
若い時には超優秀だった奴が
ねじ曲がった考え方に染まり、
いつの間にやら消え去っていた…
そんな事例を何度も目にしてきました。
逆にそう大した奴ではなかったのに
よい考え方を身に付けて
年々成長を続けて
立派なポジションにつくようなケースも
数多く目にしてきました。
素質や能力よりも、
努力や根性よりも、
正しい「考え方」を手に入れるのは
何百倍も重要な気がしています。
今回ご紹介する書籍は、
【 働く人のためのアドラー心理学
「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣 】 です。
本書をピックアップした理由
『 働く人のためのアドラー心理学
「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣』
岩井 俊憲 朝日文庫 を読みました。
アドラーねえ。
いいんだろうねえ。
そう思っていましたし、
本を読んでいるとよく引用されていますので
何となくのイメージは持っていました。
ただ大変恥ずかしながら
アドラーを読もうという気になったことは
今まで1度もなかったんです。
心理学や哲学はわりと好きな学問ですし、
かなりニアリーな方の本は読んでいるんですけどね…。
別に読む必要なしとか、
読む価値もないだろう…なんて事も
全く思っていませんでしたし、
どちらかと言えば興味はある方ですので、
いずれは読まなきゃいけないなと思ってたんです。
先日たまたま見た動画で、
堀江貴文さんが周囲の人に
絶対堀江さんはアドラーの考えに共感できるはずと
言われているにも関わらず
あんまり興味ないんだよな…と
おっしゃっていたのを見ました。
なるほど、ホリエモンが興味ないなら
ちょっと読んでみようかなというきっかけもありました。
Amazonで検索を掛けて
この辺りならビギナー向けでいいかな?と
ポチっとしたのが本書です。
しばらく積ん読になっていましたが、
満を期して読み始めた次第です。
目次
プロローグ アドラー心理学の基本にふれる
習慣1 「ありのままの自分」を受け入れる
習慣2 自分を知る
習慣3 失敗や欠点を糧にする
習慣4 負の感情とうまく付き合う
習慣5 建設的に考える
習慣6 大局から見る
習慣7 共感する
習慣8 勇気をもつ
感想
なるほど、なるほど。
期待を裏切らない面白さでしたし、
とてもよい勉強をさせていただきました。
著者の岩井俊憲さんは、
アドラー心理学カウンセリング指導者だそうで
上級教育カウンセラーでもあるようです。
アドラー心理学にもとづく
企業研修、講演、カウンセリングをされており、
アドラー研究の第一人者と言って良いのでしょうか?
8つの習慣というかたちで
忠実にアドラーの言葉を紹介し、
わかりやすく説明してくれています。
読みながら、ああこの本を選んで良かったなあと
感慨深く思ってました。
私にとっては初めてのアドラー心理学でしたが、
あっという間に読み終えてしまいましたし、
読後感も心地の良いものでした。
まだアドラーをお読みでない方には
本書は入門書として最適ですよ~と
耳元で囁きたいです(笑)。
本書を読んで
こういう「考え方」は必要不可欠なんだな…と
私がしみじみ感じたのは、
①ポジティブ
②自己肯定
③寛容
この3点です。
言葉にすると
あまりにもシンプルで
そんなの当たり前じゃんと思われるでしょうが、
本書の求めるレベルで実践するのは
相当に自分磨きをしなければなりません。
それこそ常日頃から意識して、
イライラする感情や
他者に対しての憤りや
くだらない伝統や慣習に対する疑問や
こういったものに対して一喜一憂せず、
それこそスルーする心の余裕を持って
泰然自若であるべきですね。
これはそう簡単ではないですよ。
頭ではわかっていたとしても…。
ただ頭ですらわかっていないのは
自分に対して相当のリスクを与えてしまいますね。
まるで泣きじゃくる子供のような感情丸出しとか、
弱肉強食の世界で生きる野生動物とか、
そんな風に生きてしまいます。
グローバル化によって
勘違いしたまま生きている人も少なくありませんが、
段々と誤りであることが
明らかになりつつあるようにも感じます。
遅ればせながらですが、
とてもよく理解できました。
ここには生きるための知恵があるんですね。
読んで良かった~と素直に思いました。
それでは恒例の私がグッときた箇所を
ご紹介いたします。
「人間は、自分の行動を自分で決められる」
(P.26)
「人間の行動には、必ず『目的』があり、
『相手役』がいる。
(P.46)
「性格は、思考・感情に加えて、クセ・習慣、
つまり行動の積み重ねによってできている」
(P.49)
今の自分の性格が、
今の環境と不具合を起こしているのなら、
性格を変えていくのも1つの解決手段です。
そして、性格は行動の積み重ね(クセ・習慣)に
大きく左右されるので、
性格を変えるには、クセ・習慣を変えること。
(P.51)
行動を変えるのも、
習慣を変えるのも、
性格を変えるのも、
人生を変えるのも、
すべては「自分の心」しだいです。
そこからスタートです。
(P.52)
たしかにこの世界には、
悪、困難、偏見はある。
しかし、それがわれわれの世界であり、
その利点も不利な点もわれわれのものである。
(P.54)
「いかなる経験も、
それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。
われわれは自分の経験によるショック
ーいわゆるトラウマーに苦しむのではなく、
経験のなかから目的に適うものを見つけ出す。
自分の経験によって決定されるのでなく、
経験の与える意味によって、
自らを決定するのである。
(P.61~62)
しかし、どんな人にも短所もあれば、長所もあります。
弱みばかりの人間などいません。
弱みにばかり注目して、
弱みをなんとかしようとばかり考えていると、
強みまで消えてしまうことになります。
(P.79)
短所と思っていた性格や、
弱みと思っている面は、
とらえ方を変えれば財産にも変わります。
さあ、あなた自身の短所だと思っているところを、
長所に言い換えてみましょう。
(P.85)
すべての人は劣等感を持っている。
しかし、劣等感は病気ではない。
むしろ、健康で正常な努力と成長への刺激である。
(P.90)
しかし、それでもその職場でどう働くかは、
あなた自身が決められるのです。
アドラー心理学は、
環境によって人間が影響を受けることは肯定しますが、
「その人が生きる環境は、
その人がつくり出すものである」ともとらえています。
(P.101)
人間関係がこじれる場合、
客観的な「事実」に対して、
歪んだ「主観的なとらえ方」をすることが
少なくありません。
(P.118)
自分が今いる集団における「常識」と、
ある程度折り合いをつける姿勢も
大事にしたいものです。
(P.129)
「建設的」に考える場合に、
大事な視点があります。
それは「より広く」「より高く」
「より大きな」視点から見ることです。
「大局から見る」ということです。
(P.161)
一般に、仕事で成功するかどうかは、
社会適応のいかんにかかっているということができる。
隣人や顧客の要求を理解し、
彼(女)らの目で見て、
彼(女)らの耳で聞き、
彼(女)らが感じるように感じることは、
仕事において大変有利なことである。
(P.182)
思うに、「若さ」には、
変えられないものまでを変えようとする
無謀さが潜み、
「老い」には、
変えられるものでさえも変えようとしない
諦めが漂っているようにも思います。
「変えられないものを変えようとする」
「変えられるものでさえ変えようとしない」
この二つに振り回されると、
心は疲れるばかりです。
(P.212)
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
限りなく五つ星の満点に近い星4つです。
こんなことを述べたら
思い上がるなというお叱りを受けそうですが、
実は私が社会人になってから
早くも30年になろうとしているのですが、
その中で身に付けてきたこと、
また私自身がポリシーとしてきたこと、
それが正しいということがよくわかりました。
なにせ「超」ポジティブ人間なものですから
まあそういう風になろうと努力してきたのですが、
意外とアドラー心理学にマッチしていて
驚くとともに嬉しく思いました。
ああ今までやってきたこと、考えてきたことに
間違いはないんだな…と安心しました。
冒頭にも申し上げましたが、
要は「考え方」なんですよね。
才能を活かすも殺すも、
潜在能力を花開かすも閉じたままにするのも、
自信を持つのも持たぬのも、
チャレンジするものしないのも、
自己を肯定するのも否定するのも、
ノウハウを身に付けるのも捨てるのも、
毎日を充実させるのもつまらなくするのも、
人生を謳歌するのも不承不承生きるのも、
すべては自分自身の「考え方」次第です。
今まで高い能力を持ちつつも
周囲に疎まれ孤独になっている人もいました。
斬新な発想を持っているのに
他者をバカにして全く活かせない人もいました。
多様な経験を持っているのに
自信を持てずノウハウをドブに捨てているような人もいました。
自分のスキルを生かすのも殺すのも
ベースにある「考え方」だと思います。
その「考え方」こそが
アドラー心理学にはあるのだなと痛感しました。
なぜか今まで避けてきてしまいましたが、
これからは少しアドラーを学んでみます。
それでは、また…。
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