ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

感動経営 世界一の豪華列車「ななつ星」トップが明かす49の心得

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

今まで経営本を

何百冊と読んできましたが、

突き詰めると

その経営者の生き様なんですよね。

 

ベースにある考え方や生き方が素晴らしいから

成功するのが当たり前。

 

単なる経営戦略だけではなく、

人間力の部分が大きいように思います。

 

もちろん本人のたゆまぬ努力もあるでしょうし、

血の滲むような思いを乗り越えてきているとは思うんです。

 

でもきっと努力だけでは

どうにもならないシーンも少なくありません。

 

幸運を引き寄せる人間的なパワーや

困難をものともしない行動力がありますね。

 

成功した経営者の本を読むことの効用は

成功に直結する考え方や生き方を学ぶことではないでしょうか?

 

今回ご紹介する書籍は、

【 感動経営

 世界一の豪華列車「ななつ星」トップが明かす49の心得 】 です。

 

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本書をピックアップした理由

『 感動経営 世界一の豪華列車「ななつ星」トップが明かす49の心得 』

唐池 恒二 ダイヤモンド社 を読みました。

 

上記にあるように

真っ赤な表紙…。

 

そこに「感動経営」とあります。

 

書店で見つけた時に

ついスッと手を伸ばしてしまいました。

 

著者の唐池恒二さんを私は知りませんでした。

でもパラパラとページを捲り、

この本は買いだな…と即決したんです。

 

しばらく積ん読してあり、

そろそろ経営本を読もうかなと

書棚を眺めていると

この赤い本が目立ってたんですね。

 

はいはい、わかりました。

素直に読みますよ…ということで

本書を読み始めた次第です。

 

目次

はじめに

☆第1章 仕事はひとを感動させる

☆第2章 仕事はひとを元気にする

☆第3章 仕事は楽しむもの

☆第4章 仕事とは伝えること

☆第5章 仕事とは気づくこと

☆第6章 仕事とはつくること

☆第7章 仕事とは時代を読むこと

おわりに 

 

感想

ななつ星

あまり鉄道に関心のない私は知りませんでした。

 

ニュースで見たかな?という気はしますが、

詳しく知りません。

 

JR九州についてだって

ほとんど知りません。

 

何せ私が九州の大地を踏んだのは、

1度鹿児島に旅行に行った時と

出張で飛行機で博多まで行き

博多と鳥栖を往復して

そのまま日帰りで帰ってきたという

たったの2回しかないんです。

 

鹿児島は飛行機での往復でしたが、

博多と鳥栖の往復は九州新幹線に乗ったような

曖昧な記憶があるだけです。

 

いきなり話しがズレてますけど、

本書の著者である唐池恒二さんは

JR九州の社長さんでした。

 

そんなことも知らずに

本書を読み始めているのは

自分でもどうかと思いますけど

知識がほぼゼロからスタートしただけに

まるでスポンジに水が吸収するように

書かれている内容がしっかり頭に入りました。

 

ポイントは2つです。

 

ひとつは国鉄からJRになった際に

JR九州は赤字路線が多く

いつ倒産してもおかしくないような窮地から

唐池社長が黒字に転換させた功労者であるということ。

 

そしてその経営手腕について

様々なトピックスを交えながら

ポリシーを丁寧に説明してくれていること。

 

一応、経営者の端くれである私にとっては

業種や規模の違いはあれど

大変に勉強になりましたね。

 

特に学べたのは

経営者としての基本的な考え方です。

 

とてもシンプルであり、

なおかつ非常に人間的であり、

実にまっとう、そして常識的。

 

当たり前のことを

粘り強く当たり前にこなしていく。

 

斬新な発想やアイデア

天才的に閃いたというよりも

日頃からそのための準備ができているからこそであり

そういう素朴な経営者としての背中が見えて

すごく好感を持ちましたし

共感できる点も多々ありました。

 

JRマンって

お堅いイメージがありましたし、

著者は国鉄時代から勤めておられたようですので

真面目で頑固一徹で一直線みたいな

そんな社長像を描いてましたが

これは良い意味で裏切ってくれました。

 

やはりJR東日本とか、JR東海など

いわゆるドル箱路線を持っているところとは異なり、

何とかして経営を上向かせねば…という

強烈な危機感をベースにして

前代未聞、前例のないことに取り組まれてきたのですね。

 

やはり人間というのは

圧倒的な危機感を持っていると

知恵が湧き、勇気が出て、行動力が高まり、

実際に何とかなるものなんだなと痛感しました。

 

経営の基礎を学ぶには

とても良い内容ですし、

著者のユニークな発想は

多くの職業人が参考になるんじゃないかと思います。

 

何となく憎めない人柄というか、

そんなところも伝わってきますね。

 

それではここで恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。

 

いまの私が最も大切にしているもの。

それは、「感動のない仕事は仕事ではない」という思いだ。

(P.04)

 

仕事は感動に始まり、感動に終わる。

仕事の目的は、誰かを元気にすることだ。

医者なら患者を。

役者なら観客を。

作家なら読者を。

レストランならゲストを。

JR九州なら乗客を。

すべての仕事は、

ひとを元気にするためにあるといっていい。

(P.51~52)

 

組織はお役所的になりがちだからこそ、

異端を尊ぶことに意味がある。

お役所的な、とは何かというと、

組織で働くひとが挑戦しない気風を指す。

案件を申し送ること、

もち帰ることで、

担当者が挑戦せずにすむ環境を指す。

それはよくない。

(P.97~98)

 

細分化した目標を伝えると、

ひとは動くのである。

(P.119)

 

サービスとコストの関係は、

いつの時代も企業を悩ませる。

サービスとコストは、

つねに二律背反の関係にあるからだ。

この適切な落としどころを現場で見つけだすには

かなりの努力を必要とする。

(P.149)

 

サービスは自己満足からまず削る。

(中略)

高度な仕事であればあるほど、

自己満足という名の無駄が生じる。

これは、仕事のできるひとほど

胸に抱いておくべきことである。

(P.153)

 

伝えても、伝わらなければ、

伝えたとはいえない。

(P.197)

 

ひとつは、継続すること。

継続は力なり。

だが、継続するにも力がいる。

もうひとつは、絶えず進化すること。

(P.280)

 

リーダーとして心がけなければいけないことは、

期待するレベルや目標を低くしないことだ。

(P.298)

 

リーダーたちは、

危機感をベースに3つの力を発揮した。

1つに、

自分たちがいまやらなければいけないという崇高な使命感。

2つに、

能力を極限まで注ぎこんだ猛烈な勉強。

3つに、

勉強したことをものすごいスピードで実行に移した行動力。

(P.326) 

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

読み物としては面白いですし、

著者の人柄には惹かれるところが多いのですが、

かなりわかりやすく書いてあるだけに

そのメリットの裏腹の部分、

もっと詳しく知りたいところや

著者の持つ哲学をもっと深いところまで

追求して欲しかったなという点で

星がひとつ欠けました。

 

ただこれから私はJR九州に注目しますし、

ゆっくりと九州に旅行に行きたくなりましたし、

経営の大事な考え方を頭に叩き込めたので

素直にいい本だなと感じました。

 

熊本城も見たいし、

宮崎でのんびりゴルフでもしたいし、

大分でゆっくり温泉に入りたいし、

長崎でハウステンボスに行ったり

オイシイ海の幸を食べたいし、

佐賀で焼き物を選んでみたいし、

鹿児島はスゴくいい思い出なので

もう1度行きたいし、

博多も素通りしただけなので

数日間滞在してあちこち回りたいです。

 

まあコロナが落ち着いてからですね(笑)。

 

それでは、また…。 

 

 

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