ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

昔々のことですが

レコードやCDを買う際に

ジャケ買い」という手法がありました。

 

歌手とか、歌とかで判断するのではなく、

ジャケットで購入を決めるのです。

 

私自身、何度か「ジャケ買い」をしましたが、

これが不思議と当たるものなんですよね。

 

しかも自分の趣味嗜好とは違う

新たなジャンルを開拓できたりして、

お金に余裕のある時は

敢えて「ジャケ買い」をすることがありました。

 

同じように本を買う際にも

ジャケ買い」をすることがあります。

 

これが不思議とレコードやCDとは違って

今イチ当たりと出会いません(苦笑)。

 

勝率は5割を割っているような気がします。

やはり本の場合は

ある程度のスクリーニングが必要なのでしょうか。

 

ただ信頼できる人から勧められた本は

だいたいが大当たりするんですよね。

 

価値観が近いとか、似ている人という

スクリーニングがあると

良い本と出会えるのかもしれません。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 パン屋ではおにぎりを売れ 

  想像以上の答えが見つかる思考法 】 です。

 

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本書をピックアップした理由

『 パン屋ではおにぎりを売れ

 想像以上の答えが見つかる思考法』

柿内 尚文 かんき出版 を読みました。

 

本書は完全に「ジャケ買い」です。

 

パン屋でおにぎりを売れ!って

ユニークな発想じゃないですか。

 

むむ、面白そうと思い

思わず購入したのですが

何だか気になって珍しく積ん読にならずに

すぐさま読み始めたのでした。

 

目次

第1章 「考える」について最初に知ってほしい3つのこと

第2章 「考える技術」で未来は変えられる

第3章 「考える技術」を思い通りに使いこなす

第4章 頭の中をクリアにする「思考ノート」のつくり方

第5章 「考える技術」がさらに上がる習慣

 

感想

えっと、本書は自己啓発本の範疇に入るのでしょうか。

正直、私はマーケティング本と思っていたので

その点は残念でした。

 

それとパン屋でおにぎりを売れというタイトル。

 

ごく一部に触れられてはいましたが

メインテーマではない…。

んん、ここも残念。

 

ついでにもうひとつ。

わかりやすさを追求したのだとは思いますが

とにかく平仮名が多い。

 

文体も平易に、口語体で、

語り掛けるような感じですが、

う~ん、これもどうなんだ?

ちょっと残念。

 

書評とはズレるのですが、

最近の自己啓発本には大いに疑問があって

本書を読みながらも疑問を呈するのはどうかと思うのですが

ハッキリ言ってしまうと

バカを作ろうとしているんじゃないかと思うんです。

 

言い回しは厳しいですが、

わかりやすく、簡単に、という姿勢自体は

否定するものではありませんけど、

難しいものは難しいままで

わかりにくいものはわかりにくいままで

ありのまま伝えるのも必要じゃないでしょうか。

 

できるだけ漢字を使わないなんて

私はバカにされてる感がありますし、

むしろ難しい言葉を使うからこそ

読者としても刺激になって

学ぶ意欲が高まるじゃないかなと思うのです。

 

なんてことを考えているので

私は自己啓発本は好きではありませんし、

本書においても

マーケティング本だと思ったから読んだのであって

自己啓発本なら読まなかったです。

 

ジャケ買いするからだと言われれば

ホントその通りとしか言えないのですが

当初の期待感から考えると

かなりガッカリしたのは確かなのですが

ところがですね、

そんなことを言いながらも

結構勉強になったのも確かなんです。

 

著者は本の編集を手掛けており

出版不況と言われる昨今で

ベストセラーを連発しているようです。

 

そこには様々なテクニックがあるのですが、

本書で触れられているのは

その「考え方」なのですね。

 

そしてその「考え方」は

私たちの日常に応用できるシーンが多いと思われます。

それこそ人生においても、キャリアにおいても。

 

私はガッカリしながら

面白く読めて

なおかつ考え方のヒントをもらうなど

何だか複雑な思いを持ちながら

本書を読み終えました。

 

それでは今回は少ないですが

恒例の私がグッときたところをご紹介します。

 

「考える」ことについてまず、

最初に知っておいてほしいこと。

それは「考えるとは『広げること』と

『深めること』である」ということです。

これ、すごく重要なところなので、

ぜひ赤線をお願いします。

日本の人口減少問題を考えるときも、

地域再生について考えるときも、

新しい商品の企画を考えるときも、

最高においしいカレーとはなにかを考えるときも、

全部基本は同じ。

「広げる」と「深める」で考えていきます。

「広げる」とは、可能性を考えていくことです。

いままで存在しなかったものを生み出したり、

新しい価値をつくっていくことでもあります。

「深める」とは、本質的価値を考えていくことです。

「そもそも」を考えることでもあります。

(P.31~33)

 

まあそんなに難しいことを言っているわけではありませんが

この「広める」「深める」というのは

いつも頭の片隅においておきたいと思いました。

 

どんなことでも応用できそうですしね。

 

みんながいいぞっていうのはたいてい売れない。

”失敗してもいいから好きにやってみろ”と

社長が覚悟を決めれば、

みんな自由に動きだす。

(中略)

論理ではなく、

直感や思いなど、

非論理的なところからはじめる思考法は、

先が見えないいまの時代を生きていくうえで、

より求められていると思います。

(P.45)

 

無難とか、常識とか、慣例とか、

そういうことでは

既に通用しない時代なのでしょうね。

 

あえて非論理に走り、

直感やそれこそ第六感を大事にするのも

必要不可欠な「考え方」なのかもしれません。

 

すべての思考にはまず

「ゴール(=目的)」の設定が必要です。

たとえば「悩み」の多くは

ゴールがわからなくなることで起きています。

悩んでいる時間は、

はっきり言ってもったいない時間です。

(P.88)

 

キャリアの専門家としての私としては

これ、非常によくわかります。

 

キャリアに悩む方って

その多くがゴール、目的が見えてません。

 

だから悩んで、考えて、

でも答えが一向に見えずに

永遠の旅人のようになってしまいます。

 

まずはそれが正解かどうかは別にして

キャリアプランという

取りあえずのゴール、目的を設定すべきなんです。

 

これが見えれば

近づきつつ方針転換もできますし、

いわゆる次の展開が見えてくるのですね。

 

そしてこの考え方はキャリアシーンだけでなく、

あらゆるものに応用可能です。

 

まずはゴール、目的を見い出すこと。

とても有用な「考え方」ですね。

 

人の感情は日々変わりますし、

3カ月前に感じたことと

いま感じていることは同じではありません。

(中略)

日々の小さな変化も、

積み重なると大きな変化になります。

だから、定期的に俯瞰化することが必要なんだと思います。

(P.203)

 

これもよくわかります。

 

自分自身のことを振り返ってみても

それこそ1年前の自分と今の自分では

全く異なることを考えているわけですよね。

 

それを意識しておくこと。

 

だって今の自分と1年後の自分では

これまた全然違うことを考えるものですから。

 

過去、現在、未来と続く時間軸のなかで

自分自身どんどん変わっていきます。

 

そして時代も変わり、社会も変わり、

流行も、環境も、周囲もあっという間に変わっていきます。

 

そんな変化を俯瞰して

むしろ楽しんでいくくらいの客観性があるほうが

毎日が充実したものとなりそうです。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

何だか微妙な書評になってしまいましたけど

「考え方」を学ぶには良い本です。

 

決してマーケティングとか、

経営を学ぼうとしてはいけません。

 

自己啓発本がお好きな方には最適と思います。

 

本書では学んだ「考え方」を

いかに実践していくか?

現場でどう活用するか?

本当の勝負どころはそこでしょうね。

 

それでは、また…。

 

 

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