おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
おそらく現代社会は
時代の変革期に突入していることは間違いがなく、
今までと同じ発想で生きていると
痛い目に合いかねないのだと思います。
いわゆるサバイバル戦略が
個人にも組織にも必要不可欠なわけですね。
ところがこれは正解があるものではなく、
正解がないとも言えますし、
正解がいくつもあるとも言えますし、
正解云々言ってる場合じゃないとも言えます。
私たち１人１人が
自分や家族を守るために、
今よりも少し良い未来を模索していかねばなりませんね。
どう生きるか？
本当に難しい時代だと思うのですが、
重要なのは「判断材料」を揃えることですよね。
これがないと損得勘定で突っ走り
後々後悔することにもなりますし、
どうあるべきか？が見えてこないと
判断もブレてしまうことでしょう。
今回ご紹介する書籍は、
【 定年まで待つな 一生稼げる逆転のキャリア戦略 】 です。
本書をピックアップした理由
『 定年まで待つな 一生稼げる逆転のキャリア戦略 』
成毛 眞 ＰＨＰビジネス新書 を読みました。
たまたま見つけた本書ですが、
成毛さんがキャリアを語る？
ふ～む、そりゃ読んでおかねばなりませんな…と
つい思ってしまったのですね。
成毛さんの著書は今までも結構読んでます。
いずれも非常に勉強になりましたし、
成毛節が炸裂しております。
良くも悪くもこの方の考え方は
万人受けするものではありませんが、
だからこそ価値があるとも言えるのですね。
人の気づかないところに気づく。
間違いなくこういった能力には長けていますし、
誰もが知っておいて損はないと言えるでしょう。
まあ実践するかどうかは本人次第ですけど
知ってから自分は実践しないという結論になるならまだしも
知らないのはリスクとなるかもしれません。
今回はキャリアに関して
成毛節がどんな風に飛び出てくるのか、
とても楽しみにして読み始めた次第です。
目次
第１章 老後に野垂れ死にたくなければ、
一刻も早く会社を去れ
第２章 スキルアップする暇があったら地方に飛び込め！
一発逆転の転職術
第３章 語学は後回しでいい。
さっさと海外で働いてしまえ
第４章 会社を辞められないなら、
一つの趣味に全精力を傾けよ
第５章 勤めながらでもＯＫ！
超速で自分の会社を設立せよ
第６章 自分を縛りつける「壁」を壊して、賢く生きろ
感想
さすが！というのが最初の感想です。
ただ次に来るのが
成毛さんらしいけど
これは賛否両論あるよなあ…です。
おそらく読む人によっては
嫌悪感を抱く方も少なくないだろうなあと
ぶっちゃけ思うのです。
そう思ったので
案の定、嫌いな人は嫌い、
でも好きな人も多いよという感じですね。
まさに賛否両論。
しかしこれで丸くなって角が取れてしまったら
成毛さんらしくない。
成毛さんは思うことを
遠慮せずに言えばいいのだと思います。
きっと書評など一切気にしていないでしょうし、
私も成毛さん「らしさ」を素晴らしいと思う１人ですから
これからも「らしい」内容をグイグイ書いて欲しいです。
本書におきましても
まあ普通のどこにでもある「キャリア本」ではありません。
そんな特異なキャリアってあり？とか、
まさかの展開が多いですけど
でも、おそらく、そういう方向に
我が国は進むのではないかなと私も思います。
中国や韓国や東南アジアを下に見る人も多いですけど
ある分野ではとっくに抜かれていたり、
完全に世界に置いて行かれている分野も
すでに少なくないのですよね。
私たちは性根を入れて
取り組みを変えていかないと
先進国とは言えなくなってしまうのかもしれません。
いやすでにそうなっているかもですね。
その意味では本書に書かれていることに
衝撃を受けて意識を変える必要があるかもしれませんよ。
普通のキャリア本とは違う
成毛節が満載の本書は結構参考になると思います。
それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介します。
すべてに共通するのは、
結局は、何もしていないのに、
何かしているように錯覚してしまうことだ。
そこで何か得たものを生かして、起業したり、
新規事業を始めたりするなら、
行った意味があるかもしれないが、
そういう人は滅多にいない。
（P.52）
これ、本当にそう思います。
何度もお金を払って参加して
何も変わらなくて、
主催者に騙されてるんじゃないかと思うことも
しばしばです。
もちろんなかには有効なものもあるのでしょうけど
そうでないものも多いように感じます。
やはり何かが変わらないと
意味がないですよね。
ＭＢＡも資格取得も意味がないとしたら、
転職時にアピールできることは、
これまでの仕事の実績ということになる。
自分には大した仕事の実績もないから、
何をアピールすればいいかわからない。
そう悩む人は多いだろう。
しかし、悩む必要はまったくない。
大した実績などなくても、
転職に成功することは十分可能だからだ。
その方法は至極簡単なこと。
仕事を「ダウングレード」すればいいのである。
（P.56～57）
確かにダウングレードすることで
数年先のアップグレードに
繋がるケースは少なくありません。
つまりキャリアの考え方の問題なんですよね。
数年先を見据えなければできないことですし、
だからこそキャリアプランは有益なのです。
転職を失敗する人の多くは
「今」しか見ていないとも言えますから
やはり自分の中長期的なキャリアを
考えて、行動する必要がありますね。
大きなチャンスを掴みたければ、
転職先の選択肢を国外まで広げておくことが
何よりも大切である。
（P.127）
どうでしょうね～。
確かに選択肢は広がりますし、
思ってもいないチャンスと出会える可能性はあるでしょう。
でも外国に行くとか、
外資系で働くというのは
誰もが合うわけではないと思うんですね。
ただここでは発想を変えて、
「国外」ではなく
自分の「発想外」とすると良いかもしれません。
自分の頭の中にない選択肢を検討してみる。
これは可能性を高めますね。
おそらくこれは外部からもたらされます。
人を通して。
だからキャリアは第三者と語るべきなんです。
ポイントは国の問題ではなく、
「外部」ということではないでしょうか。
私の会社はベンチャーキャピタルをしているが、
複数人で起業した会社には絶対に投資をしない。
話があっても即却下だ。
（P.167）
私はクリニックの開業支援をしていますから
２人で開業するなどのご相談も受けたことがありますし、
実際に２人で開業した先生もいます。
結果はやはり上手く行ってません。
理由はいろいろありますけど
やはり「船頭多くして船山に上る」ということでしょうか。
トップは１人であるべきです。
そうでないと組織が１本化されませんからね。
「旧来の価値観や固定観念に囚われて、
自分を不幸にしていないか」
（中略）
古い価値観を大切にするのは自由だが、
それに縛られると、思考停止に陥り、
自分の可能性を狭めてしまう。
それだけならまだしも、
長い年月をかけて、
会社や学校で古い価値観や偏った固定観念に
がんじがらめになっていることに
気付かない人も少なくない。
（P.176）
本書で成毛さんが最も言いたかったのは
ここではないかと想像します。
別に今までの価値観や観念が悪いわけではないんですよね。
ただ時代が変わり、社会が変化するなかで
通用しなくなってきただけなんです。
その時に後生大事に守っていては
時代に付いていけなくなりますね。
今だにガラケーにこだわっていたりするような感じでしょうか。
オレは石油より石炭が好きだとか、
ＩＴは嫌いだとか、
ＡＩなんてクソくらえだと言っても
完全に時代は変わっているわけですからね。
変化を嫌うのは自由ですが
自分が損するんじゃないでしょうか。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
メチャクチャ勉強になりました！という感じではないのですが
ん～、なるほどな、そういう観点もあるのか？とか、
こういう発想は自分にはなかったなと
きっと思える箇所が誰にでもあるんじゃないかと思います。
発想の転換というか、
新時代を生きるためには必須の考え方というか、
逆張り戦略と言ってもいいかもしれません。
別に成毛さんの言う通りにする必要なんてないのですが、
成毛さんの言うことから自分なりに発展させて
これ、メッチャ面白くね？みたいな考えが浮かんだら
それはもう即ＧＯだと思います。
今の時代はキャリア的にも人生論的にも
完全な過渡期だと思うんです。
何もせずにいたら
いつの間にか蟻地獄にハマっていたなんて事に
なりかねない、そんな時代ですよね。
年を取れば取るほどに
不利になっていくのは間違いないでしょう。
自分をどこにどのようにポジショニングさせるか？
30代、40代で適切なポジションにいないと
その後がどうしようもできなくなるかもしれません。
１歩を踏み出すためには、
行動をするには、
「情報」が必要です。
情報とは「事例」であり、
「ノウハウ」であり、
「アイデア」であり、
「斬新な発想」ではないでしょうか？
その意味では本書は間違いなく
「何か」を得られる内容です。
このままではマズいかも…。
そう思っていらっしゃる方にはおススメです。
きっと「何か」の気づきが
手に入るのではないでしょうか？
それでは、また…。
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