おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
何を言うかよりも
誰が言うか。
よく言われることですけど
知らない人がどんなにいいことを言っても、
知名度の高い方がちょっといいことを言うほうが
どうしても人の心に残るのですよね。
誰が見ても素晴らしい人格者の方が
人が生きていくために必要な名言を言うよりも、
スーパーアイドルがちょっと呟いた言葉のほうが
どんどん拡散されていきます。
このこと自体をどうのこうの言っても無駄です。
そういうものなんですもん、人間界…。
だから哲学者の難解な本よりも
中身があるとは思えない
ちょっと有名になった人の自己啓発本のほうが
売れたりするものですもんね。
でもインターネット社会が
もしかしたらこれを変えてくれるかもしれません。
いいものはいい。
誰が言ってもいい。
いいことを言った人がいい。
個人でも情報発信がしやすくなり、
なおかつきちんと記録に残るわけですから
軽薄なものより重厚なものが
長い期間を経れば残っていくかもしれません。
まあ多くの人が
ライトタッチなものを好むのであれば
そうはならないですけど
じっくり考えることができる人が増えれば
そうなっていくかもしれません。
えっと、何が言いたいかと申しますと
有名だからいいってもんじゃない。
あんまり知られてなくてもいいものはいい。
素晴らしい人物は
知名度が高くなくても素晴らしいんだ…ということが
ただ言いたいだけです(笑)。
今回ご紹介する書籍は、
【 大谷 吉継 「関ケ原」に散った仁将 】 です。
本書をピックアップした理由
『 大谷 吉継 「関ケ原」に散った仁将 』
野村 敏雄 PHP文庫 を読みました。
一応、歴史好きを広言している私ですので
時々は歴史の本を読まねばならんと思ってます。
当ブログにおきましても
今まで様々な歴史本の書評を書いていますが
個人的にはあんまり著名な人よりも
若干マイナーで優れた功績を残していたり、
人物的にリスペクトできるような人のほうが
最近は好ましくなっています。
今回は「大谷吉継」です。
知る人ぞ知るという人物でしょうけど
おそらく歴史好きな方は
かなり好ましく思う人が多いように感じます。
いつか読まなきゃと思い、
随分前に購入し積ん読になっていたのですが
満を持して手に取った次第です。
目次
・湖北早春
・賤ケ岳残照
・越前敦賀城
・朝鮮海峡の風
・不昧因果
・鬼哭関ケ原
感想
う~ん、いい!
やっぱり大谷吉継は抜群にいい!
数ある戦国武将のなかでも
私はかなり好きな武将でしたが、
きちんと大谷吉継の生涯を知ることで
さらに好きになりました。
石田三成の盟友で
家康に反旗を翻したときに
必死に止めた大谷吉継。
しかし三成が止まらないことが明らかになると
致し方なしと三成に付き、
西軍の中心人物となっていく。
策に溺れ
他の武将から嫌われる三成を
誠実な姿勢で支え続ける吉継。
結果的には関ケ原の戦いで
散ってしまうわけですが、
この人の生き方には共感できるところが多く、
もし東軍についていたら
きっと家康にも重宝されたのではないかと
残念に思うところもあります。
歴史にもしもはないですけど
吉継が病気にならなかったら…と
三成との盟友関係を断ち切っていたら…という2点は
もしもをつい求めたくなります。
吉継は武将として戦にも強く、
三成のような内政もできて
秀吉傘下の武将たちとも良い関係が築けていたようですから
もし三成のポジションに吉継が付いていたら?
そんなこともつい考えてしまいます。
重ね重ね病気が残念ですが、
それでも吉継なりに懸命に生きてきたでしょうし
おそらく後悔のない人生を歩んだのでしょう。
生きざまというか、
吉継の人生哲学は現代社会でも
通用するんじゃないかと思います。
誠実で、真面目で、人付き合いが良く、
友達思いで、真摯に上司に仕え、情けも深い。
自分の周囲にこんな人がいたら
きっと仲良くなれるでしょうし、
心からの信頼が置けそうです。
こういう性格の良さが
秀吉にも重宝される所以だったのではないでしょうか。
100万の軍を与えてみたかったとまで
秀吉に言わせるほどの能力があったのですから
もっと大きなことができた人でもあったのでしょう。
人間的な部分で
吉継からは学ぶところが多かったです。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
時代的には
織田信長の家臣として
豊臣秀吉がメキメキ力を付けて
信長亡き後に秀吉が天下を取り、
朝鮮出兵に失敗した後に、
秀吉も亡くなる。
徳川家康が権力を握ろうとするなか
それに猛反対した石田三成。
両者の争いは関ケ原の戦いとして
雌雄を決する。
いわゆる戦国時代の面白い場面が
目白押しなんですよね。
そのなかで大谷吉嗣の生き様が素晴らしい。
ただ小説ですから
せっかくですので
もっと吉継を輝かせて欲しかったなあ。
史実からズレすぎてはいけませんが、
多少のフィクションはあっても良かったかもしれません。
まあそれは別として
物語としても面白いですし、
吉継の人物面を知るだけでも学びとなります。
少しでも歴史に興味のある方には
是非とも大谷吉嗣を知っていただきたい。
本書はそのきっかけとしては
最適の書と言えると思います。
それでは、また…。
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