おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
読書さえしていればバカにはならん。
私の勝手な見解ですが、
あながち間違っているとは言えないと思ってます。
いやむしろ意外と真理ではないかとすら思うのですが
果たしていかがなものでしょうか?
まあ読む本にもよりますし
読む量や頻度にもよるかとは思いますし、
読書してれば頭が良くなるとまでは言いませんけど
少なくともそれなりの読書量があれば
バカにはならないんじゃないかと思うんです。
ネット社会の到来というのもあるでしょうけど
ここ数年は活字離れが叫ばれていて
ちょっと寂しく感じます。
今はコロナでなかなか行けないですけど
例えば飲みに行った時に
会社や上司の愚痴を言うのではなくて
最近読んだ本とか
今まで読んだ本で面白かったものとか
そんな話しで盛り上がれたらいいと思いませんか?
ちょっと知的で、勉強にもなるし、
そういう集まりって素敵ですよね。
ということで
当ブログでは読書好きの方が集まって
ワイワイできたら嬉しく思います。
今回ご紹介する書籍は、
【 スカラムーシュ・ムーン 】 です。
本書をピックアップした理由
『 スカラムーシュ・ムーン 』
海堂 尊 新潮文庫 を読みました。
イチ時期、貪るように読んでいた海堂作品。
医療の勉強になるというのもありましたけど、
純粋にストーリーテラーぶりに感嘆しつつ
読んでいてメッチャ面白いので
かなりハマりこんでおりました。
ちなみに当ブログで海堂尊で検索すると
下記のような結果となります。
代表作はだいぶ読んできたと思いますし、
私の積ん読本棚には
あと数冊しか海堂さんの著書はありません。
と、ここで気になってAmazonで検索してみたら
新作も出てるじゃないですか!?
それとポーラースターシリーズは
3までしか読んでおらず、4も読みたい。
う~ん、時々はチェックしないといけませんね~。
ちなみに本書は「スカラムーシュ」と呼ばれる
彦根新吾先生が主役です。
いつもオイシイところを持っていく存在ですけど
脇役だからこそ輝くところもありそうですし、
さて、主役だとどうかな?と思いながら
楽しみに手に取ったのでした。
目次
感想
普通に当たりです。
小説としては秀逸と言えるかと思います。
た・ただ、私は海堂さんには
もっと医療をグッと深く取り上げて欲しいんです。
その意味で言うと
もちろん医療は関わってはいるのですが
若干、物足りない。
ちなみに本書は
「ナニワ・モンスター」の続編という位置づけらしいですが、
さらに医療から遠ざかってしまった感があり
その点だけ私にとっては残念でした。
まあ、とは言えですね、
小説としては、ストーリーは抜群に面白いです。
多少ネタバレになりますけど
ナナミエッグの周りにいる人たちが
とても魅力的で、応援したくなるのは
やはり海堂さんの人物設定が優れているからでしょう。
大学院生の3人だけでなく、
その両親やドライバーなど
段々と感情移入できるのが心地よかったです。
また医療と司法のせめぎ合いという点では
これは前作に引き続きではありますが、
本作品でもメインテーマとなっていますし
新たな人物の登場にはワクワクしました。
最後に海外に飛ばしてしまいますけど
いずれまた何かの作品で戻ってくる予感がします。
すでに戻ってるかもしれませんが。
何よりスゴイのは
場面展開のスピーディーさと幅広さ。
彦根先生の行動力あってこそですけど
海外でのシーンでは
国内の切実さとは切り離した
一種の清涼剤的なところがあって良かったです。
あとは浪速府知事の村雨さん。
完全に元大阪府知事の橋下さんなんですけど
府知事を止めて大阪市長にという流れまでは一緒ですが、
村雨さんはそこで日和ってしまい、
現実よりも先に進めなかったのですが
これはどうでしょう?
むしろ現実よりも先に進ませて
橋下さんが実現させた以上の展開を
ストーリー化しても良かったかもしれない。
いやそうだったらもっと面白かったのに…と思いました。
別に海堂さんのストーリーに文句を言うわけではないですが、
現実よりスゴイ姿を海堂さんが書いたら
果たしてどうなったんだろう?と楽しみじゃないですか。
橋下さんが悔しがるくらいの
大きな展開も見たかったなあと。
でも海堂さんのことだから
いつか他の作品でそんなこともあり得るかもしれません。
え~、何だかんだと申しておりますが
率直に言って海堂作品さすが!という話しであり
未読の方には面白いから読んでごらんと
普通におススメできます。
久しぶりに海堂作品を読みましたが、
充実感、満足感に満ち溢れていますし、
まだ読んでいない作品も
きちんと読んでいこうと意を固くしました。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
ストーリーとしては面白いですし、
小説としてはピカイチだと思います。
ただやっぱり私は海堂さんには
「医療」を期待してしまいます。
本作品ではインフルエンザワクチンが
ひとつのキーワードになっていますけど、
医療を書いた小説という感じではありません。
個人的にはそこがちょっと残念であり
星がひとつ欠けました。
ただ私のような観点の人でない限り、
純粋に小説として楽しむならば
とても面白いと思います。
それでは、また…。
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