ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

世の中の流れを読むって

とても大事なことですけど

素人にできる範囲なんて

やっぱりそう大したものではないですよね。

 

だから読む目を持っている人から学ぶのは

先行き不透明な時代をサバイバルするために

非常に重要になってくると思います。

 

でも頭から妄信してはいけないとも

同時に思うんですよね。

 

どんなスゴイ人だって

神様じゃないんだから…。

 

外すときは外すし、

誰だって間違いは犯すし、

場合によってはそこにビジネスがあって

邪な考えがあったりするかもしれませんしね。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く 』

ジム・ロジャース 講談社+α新書 を読みました。

 

たまたまブックオフで見つけた本書。

ジム・ロジャースかあ。

 

伝説の投資家みたいなものだし

1度読んでみるか…と素直に思いました。

 

目次

第一章 日本人が見て見ぬ振りをする、破滅的な未来

第二章 日本人が今克服すべき課題

第三章 アメリカ、中国、朝鮮半島ーーこれが変化の本質だ

第四章 家族とお金を守るために私が学んだ九つの成功法則

第五章 これからの時代に勝つ投資

 

感想

本書を読めば

ジム・ロジャースの考え方は

相当に理解することができます。

 

別に投資に関してだけではなく、

生き方やサバイバル戦略など

この人はこういう人なんだというのがわかります。

 

それはそれで勉強にはなりますが、

日本を含めた世界情勢に関しては

結構外しているかもしれません。

 

いや日本に対しては絶望的な見方をしていて

それは当たってしまっているのが悔しいです。

かなりケチョンケチョンに言われてます。

 

若干腹が立ちますが(苦笑)、

ロシアや北朝鮮に関してはどうかな?

 

まあもう使い切れないくらいに

お金はたんまりあるでしょうから、

日本人向けの書籍で多少ミスしていても

ノープロブレムですかね。

 

ただモノの考え方としては

別に投資に関してだけではなく、

かなり学ばせていただきました。

 

では恒例の私がグッと来た箇所をご紹介します。

 

変化というものは、

ある日突然起きるものではない。

世の中を揺るがす大きな出来事であっても、

きっかけはほんの些細な変化だ。

そうした変化は、

人々が気づき口にしはじめるよりもずいぶん前から、

私たちの前にいつも姿を見せている。

変化に目を向けることに恐れを感じる人もいるだろう。

変化は、ある者の目には社会が開かれていくプロセスと映り、

別の者にとっては閉ざされていくプロセスとして映るものだから。

しかし、「昔はよかった」と変化を嘆くことは、

押し戻すことができない勢いの濁流に逆らうようなものだ。

少しの間は抵抗することができても、

すぐに力尽きてしまう。

変化を受け入れ適応する者は、

この世界で成功を収め、

幸福に生きることができる。

逆に変化を嫌う人はたいてい成功できず、

めったに幸福感を抱かない。

これが真理だ。

変化は起きるものと理解することが、

成功を得る最初の条件である。

また、今起きていることも、

これから起きてくることも、

歴史を紐解けば見えてくる。

この認識も重要だ。

(P.4)

 

これはまえがきに書かれていたのですが

少し長いかなと思いつつもしっかり紹介しました。

なぜならここが日本の大きな課題であると思うからです。

 

既得権を死守するような人たちに

いつまでも権力を握らせていてはいけませんよね。

 

これからの時代を作る我々世代は

変化をどんどん受け入れて

強欲老人たちを排除していかねば

この国は良くなっていかないと思うんです。

ちょっと言い過ぎかもしれませんが…。

 

日本の問題は言うまでもなく人口構成に端を発する。

出生率が世界で最も低い国の一つであり、

国民年齢の中央値が世界で最も高い国の一つである。

人口動態からすれば、

二十一世紀の終わりを待たずして

日本の人口が半分になるのは明らかだ。

(P.22~23)

 

人口問題って何年も前からわかっていたことですよね。

それに一切手を付けてこなかった

為政者の責任はあまりにも大きいと思います。

 

まあ逃げ切り世代だから

自分たちだけ甘い汁を吸って

あとは次世代にお任せってことなのでしょうけど

ホントに恥ずべき人たちですね。

 

国力低下を構造的に放置したと言えますよね。

どうやって挽回したらいいものか…。

 

問題は、日本政府が政権を維持する目的のために、

破産しそうな企業を助け、

国民の失敗の尻拭いをし続けている点にもあるだろう。

日本は失われた二十年と呼ばれる間に、

失敗を克服するどころか強化をしてきたのだ。

これが日本の終わりの始まりだ。

資本主義の優れた点である、

現場の成長の芽を育てる方向と逆を走り、

こともあろうに古い人たちを守ろうとした結果、

今の惨状があると私は見ている。

(P.28)

 

これを外国人に言われちゃうところが

この国の弱さなのでしょうね。

 

私は政治的にはノンポリですけど

どう見ても自民党政権

日本がどうなろうと、日本国民がどうなろうと、

自民党が政権を握っているならどうでもいいと考えています。

 

票を獲得するために

口ではきれいごとを言いますけど

政権を握れば約束など守りませんし、

自民党に金を出す人たちだけを助けるわけです。

 

その結果が先進国で最も年収の低いという現状です。

 

増税社会保険料UPと負担は増すばかりのなか

世界的なインフレや円安を背景に生活必需品は値上げラッシュ、

それに対して何ら有効な対策を打てない、打たない。

 

なぜ若者はこんな自民党を支持するのでしょうか?

そこが私には理解できませんが、

まあ野党があまりにもだらしなさ過ぎますもんね。

でも自民党に任せてちゃいけないと思いますよ。

もう保守ではないし。

 

震災後にさらに日本株をたくさん買ったのは、

日本が震災から必ず復興すると信じていたからだ。

(中略)

日本株をすべて手放したのは、

二〇一八年秋のことだった。

予想通り私が日本株を買った当時よりも株価は値上がりし、

利益を得ることができた。

そして今は株であれ通貨であれ、

日本に関連する資産は何も持っていないし、

この先買う予定もない。

日本経済を破壊するアベノミクスが続き、

人口減少の問題を解決できない限り、

この判断を変えることはないだろう。

(P.34)

 

さらっとこんなことを言われてしまうのは辛いですね。

でも反論しようにも反論できないのが現実です。

先進国から滑り落ちそうな日本。

このままでいいのでしょうか?

 

歴史を見れば、

オリンピックが国家にとって

お金儲けになった例しがないことがわかる。

一部の人に短期的な収入をもたらすことはあっても、

国全体を救うことにはならず、

むしろ弊害をおよぼす。

結局のところ、

オリンピックのせいで日本の借金はさらに膨らむのだ。

これは一般の人々にとって悪い結果にしかならない。

やがてオリンピックが二〇二〇年に東京で開かれたことを、

ほんの一握りの人しか思い出せなくなった頃に、

オリンピックがもたらした弊害が日本を蝕む。

(P.38)

 

これも残念ながらその通りになってますね。

所詮、自民党を中心とした老害な人たちだけが

うまい汁を吸っただけであることが判明しつつあります。

 

彼らに罪の意識はありません。

一般の国民やアスリートたちは利用されただけなのですね。

結果として国力が失われて

ごくごく一部の人たちの懐を温めましたとさ。

 

最高品質のものは何でも日本にある。

日本のクオリティに対する情熱は間違いなく世界一だ。

二番目の国が思いつかないほど群を抜いている。

日本ほどクオリティに対して

「抑えがたい欲望」を持っている国は他に思いつかない。

この姿勢こそが、日本を偉大な国にしたと言える。

(中略)

ところが、最近は、長年大切にしてきた品質を犠牲にしてまで

生産性を高めようと主張する日本人が増えているという。

(P.74)

 

そうですね、確かにそういう面はありますし、

今だけカネだけ自分だけという風潮が

せっかくの長所を失わせようとしているのかもしれませんね。

 

職人国家になればいいのに。

世界の職人ですよ。

日本に持って来れば何でも世界最高水準にしますよって。

こういう国家も意義深いと思いますけどね。

果たして…。

 

疑問を持とう。

成功したいのであれば、

最終判断をおこなうときには

自分以外の誰の言うことも聞いてはならないのだ。

(P.146)

 

これはよく経営本などでも書かれますね。

最終判断の前までは

いろんな意見を聞いて

様々な人のアドバイスも受け入れるけれども

最後の最後は自分だけで決断する。

 

確かにキャリアや人生の分岐点などでも

全く同じだと思います。

 

自分できちんと事実関係を調べて

判断をする姿勢が身についていなければ、

たとえまぐれで成功することはあっても、

決して長続きしないだろう。

(P.147)

 

前の続きですけど

自分で徹底的に調べることでしか

気持ちのよい決断はできませんよね。

決断に至る適切なプロセスって大事ですね。

 

投資で成功したときには、

自分が利口であると考えたくなるものだ。

自分が投資の天才のような気がしてくる。

投資に限らず、

何かに成功したときというのは、

人は容易にそのように考えてしまうらしい。

誰しも投資がうまくいき始めると、

さらに有利な投資先を考えたくなってしまう。

「前回はうまくやれたのだから、次はもっとうまくいく」と

考えてしまうのだ。

そんな気持ちになったら、

私はビーチにでも行って

のんびりと過ごすことをお勧めする。

興奮し思い上がっているときには、

誤った選択をしがちだ。

もし見込みのある新しい投資商品を見つけたとしても、

すぐに飛びつくのではなく、

心を落ち着かせて待ってほしい。

ビジネスもあれこれ手を出すのではなく、

冷静な思考のもとで判断をすべきだ。

(P.153~154)

 

世の中には投資の格言は多いですが、

本書における最高の投資の格言はこれですね。

もうそのままです。

みんな頭では理解できるのでしょうけど

あとは行動に移せるかなのでしょうね。

 

あなたが好きな仕事を選び、

きちんと仕事ができるのであれば、

やがてお金は手元に入ってくることを私が保証する。

あなたが適切な場所にいるならば、

お金は必ずあなたを見つけるだろう。

お金は後からついてくるものだ。

五の報酬で自分がやりたい仕事をするのか、

十の報酬でやりたくない仕事をするのかー。

そうした選択肢があれば、

迷うことなく五の仕事を選ぶことを勧める。

仕事を選ぶとき、

私ならサラリーを気にしない。

求職するときに

「サラリーがいくらか」を気にしていると、

大切なことを見失ってしまうし、

やりたくもない仕事を毎日続けるという

耐え難い現実を受け入れなくてはならなくなる。

(P.159)

 

あなたが適切な場所にいるならば…。

ここだと思います。

あとは急がば回れの考え方ですね。

 

キャリアシーンで長く仕事をしていて

欲しいものをしっかり手にする人と

全く手に入れられない人を目にしますが、

この差はその人の姿勢であるように感じます。

 

前者はしなやかなんです。

どの道も通れる。

後者は直線的なんです。

そしてぶつかる。

 

お金は恐ろしいです。

自分らしい意味のあるスタンスを

持ちたいものですね。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

最初は日本のことをあまりにもボロクソ言って

しかもそれがドンピシャに当たっているだけに

何だこの野郎って思っちゃいましたが、

まあその後のジム・ロジャースの考え方に関しては

いい勉強をさせていただきました。

 

別に私は投資家ではないですし、

投資家になりたいわけでもないのですが、

それでも知っておいて損がないことは手に入りました。

 

それでは、また…。

 

 

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