おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
人生で1番大切なことは、
何が1番大切であるかを決めることである。
名言だなと思います。
でも何が1番大切であるかなんて
きっと見つからないでしょう。
でも探し続けることには
とてつもない価値があるでしょうし、
そのプロセスこそが人生と言えるかもしれません。
多くの知識を得るのも大事ですけど
大事な知識を得るのはもっと大事ですよね。
最近は軽薄な論調に翻弄されて
未来の自分を犠牲にしている若者が多いように感じます。
いや若さなんて
失敗だらけでいいのですけど
本質的なところで見誤っていないでしょうか?
1日は誰にとっても24時間です。
1年は誰にとっても365日しかありません。
平等である時間をどう使うか?
遊んでいる奴と勉強している人では
驚くほどの差になるでしょうね。
5年後、10年後には
もう取り返しのつかないくらいの
とんでもない差になるのですよ。
それが過去、現在、未来という
時間軸の発想です。
今が良ければそれでいいって
そりゃクソガキの論理ですよ。
今回ご紹介する書籍は、
【 自分の時間 】 です。
本書をピックアップした理由
『 自分の時間 』
アーノルド・ベネット 訳・解説 渡部 曻一
三笠書房 を読みました。
何となく気になって購入した本書。
恥ずかしながら著者のことは知りませんでしたし、
「自分の時間」というタイトルに
何だか惹かれてしまったのですね。
私はいわゆる自己啓発系の本は
なぜかあまり好きではなくて
本書にはその匂いがプンプンしたのですけど
「時間」という概念について
再考するきっかけになればいいなと思い
若干おそるおそる読み始めたのでした。
目次
まえがき 大切な「あなただけの時間」をどうやってつくりだすか?
第1章 この考え方が1日1日に奇跡をもたらす
第2章 もっと知的好奇心に満ちた生活をつくろう!
第3章 1日24時間の枠を最大限に生かすには?
第4章 自分の精神・肉体を養うための「内なる1日」
第5章 週3回の夜90分が、あなたの心を豊かにする
第6章 「情熱と活気に満ちた1週間」をつくる秘訣
第7章 思考を集中するひとときをもつ
第8章 「内省的な気分」を大切にする
第9章 「知的エネルギー」はどうやって生まれてくるのか
第10章 「原因と結果の法則」を頭に入れる
第11章 読書好きなあなたへ
--人生に大きな「利息」を生むアドバイス
第12章 財布にはまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている
感想
なるほど~。
そういうスタンスですか!?みたいな感じですが
「時間」を冷静に振り返って
いかに自分が「時間」を無駄に使っているかと見直して
今後どう活かしていくかという意味では
学びになるところが多かったです。
また時間の延長上には
必ずどう生きるか?生きているか?という
人生論にも繋がりますので
その点でも自分の生き方を振り返り
さあ、これからどうする?というヒントも
あちこちに散りばめられています。
若干、自己啓発本という感じがして
私は何となく苦手意識を持ってしまいましたが
それ以外は良き書物だなと思いました。
それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。
誰もあなたから時間を取り上げることはできないし、
盗むこともできない。
そして、あなたより多く時間を与えられている者も、
あるいは少なく与えられている者もいないのだ。
時間について話せば、
それは理想的な民主主義の話になる。
時間に関しては富による特権階級も、
知的能力による特権階級も存在しない。
天才だからといって
1日に余分な時間を与えられるわけではない。
(P.29~30)
そりゃそうだよね…という範囲の話なのですが
冷静に考えると深いですね。
わかっているようでわかっていない。
いつの間にか見失ってしまっている。
時間とは何だ?
よくよく振り返ってみるのもいいかもしれませんね。
実際のところ、
あなたが「やりたい」と思っていたことが何であれ、
楽なやり方、王道などといったものは存在しない。
聖地への道は非常に険しいのだ。
そして、何よりも悪いことは、
結局そこへは決してたどり着けないことだ。
24時間という与えられた時間の中で、
充実した快適な1日を過ごせるように
生活を調整する際に心得ておくべき最も重要なことは、
そうすることがいかに至難のわざであるか、
そのためにいかに多くの犠牲を払い、
倦まずたゆまず努力しつづけなければならないかを、
冷静に悟ることである。
このことは、声を大にして強調しておきたい。
(P.47~48)
私も声を大にして強く強く伝えたい。
なぜだか昨今の風潮として
何もしないで果実だけ手に入れることが
当然であるかのような社会的アナウンスがありますけど
こんなの大嘘だと思うんですよ。
努力をしたからと言って
必ず報われるものではないけれども、
成功者はすべからく努力をしています。
この肝心要のところをゴマかして
何の努力もしなくとも
人の文句を言って
組織や親に対してガチャガチャ言ってれば
それで個人の責任を交わせるかのような
間違った論調にはそれは違うと言いたいですね。
ま、それでもそうしたい人はそうすればいいけど
10年後には相当に苦しむことでしょう。
気づいた時にはすでに遅く
後悔先に立たずとなるでしょうけどね。
自転車に乗れるようになるのも
たくさん転んで、たくさん練習をしたはずです。
何もしない人には
それなりの人生が待ち受けているのです。
あなたが遊びまくっていた時間に
必死に勉強して、多くの失敗を繰り返して、
様々な経験を積み重ねた人に勝てるわけがない。
これが昭和の価値感だと言いたいのなら言えばいい。
私には「真理」としか思えません。
軽薄な時代に騙されないように。
初めからあまり多くのことを企てないようにしよう。
少しで満足することだ。
思いがけないことが起きる可能性や、
人間性というやつも頭に入れておこう。
とくにあなた自身の性格を。
一度やそこらの失敗は、
それが自尊心や自信の喪失につながるのでなければ、
大したことではない。
しかし、一事成れば万事成るがごとく、
一事に失敗すれば万事に失敗することもある。
失敗者の多くは、
あまりに多くのことを企てすぎて失敗したのだ。
(P.52)
失敗もプロセスと捉えれば
様々な経験値を高めることができるので
とても高い効果があるとは思います。
ただこれから新しいことを始めるとか、
大きく変身していこうという時には
出鼻をくじかれるのは避けたほうが無難ですね。
一点突破全面展開のように
まずはすべきことを絞り込むというのは
限られたリソースを最大限に活かすためには
大切な考え方であると思いました。
きっぱりとした決意をもって事にあたる場合、
私たちの根底には、
常に自尊心がある。
入念に計画した企てが失敗すると、
この自尊心は致命傷を負うことになるのだ。
だから、何度もくり返して言わせてもらおう、
「習慣を変えるなら、
あまり大きなことを公言せず、
さりげなく始めなさい」と。
(P.82)
最近では目標を広言することで
自分にプレッシャーを与えよみたいな
アナウンスが多いように感じます。
別にどちらが正しいとか間違っているという話しではなく、
自分に合ったほうを選ぶべきですよね。
私なら静かにそっと始めるかな。
大事なのは手段と目的を見間違えないこと。
目的が果たされるなら手段は何でもいいですよね。
それでも人は幸福を探し求めている。
あなたもその1人だと思うが、
果たしてそれを発見できただろうか?
おそらく、まだ発見していないだろう。
あるいは「幸福など手に入らないものだ」と、
あきらめきっているかもしれない。
だが、実際に幸福を手に入れた人もいる。
そういう人たちは、
幸福とは肉体的、精神的快楽を得ることにあるのではなく、
理性を豊かにし、
自らの生活信条にかなった
生き方をするところにあると悟ることによって、
幸福を自分のものとしているのだ。
このことを否定するほど、
あなたは厚かましくあるまい。
そして、正しいと認めながら、
なおかつ1日に1時間たりとも自分の理性、
生活信条、行動を深く
振り返ってみることをしないというのであるなら、
「幸福を得ようとしていながら、
そのために必要な、
たったひとつの行動をまったく実行に移していない」
ということを、
あなた自身が認めなければならない。
(P.98~99)
少し長いですが、
これが著者であるアーノルド・ベネットの
「幸福論」かなと思い
できるだけ長く引用させていただきました。
幸福は人それぞれでありますし、
別に正解があるものではないと思うのですけど
原理原則のようなものはあると考えておりまして
それが幸福になるための「努力」にあるように思います。
何もせずして
何の苦労もなくて
それで幸せになりたいと言っても
そりゃ身勝手というものだと思うのです。
やはり幸福になるためには
幸福になるための準備と計画が必要であって
幸福になるためのプロセスを着実に踏むこと。
そこにあるのではないかと考えています。
われわれが
認識しておかなければいけないことはいろいろあるが、
中でも最も大切なのは、
物事の原因と結果を絶えず頭に入れておくことである。
言いかえれば、
世の中の有為転変の姿を認識することであり、
さらに言うなら、
物事が継起するその実相を知ることである。
(P.118)
これも人生において
とてつもなく大事なことですよね。
結果だけ見て
絶望したり、幻滅しても
何も変わりません。
むしろなぜそうなったかという
原因にフォーカスして
反省、改善を自分に課したほうが
よほどいい人生を歩めるでしょう。
あれも嫌、これも嫌、
なんで私のことをわかってくれないの、
私にはもっと相応しい環境がある…とか
そういう結果論から導き出される発想は
あまり健全とは言えません。
どう変えるか?
何を変えるか?のその先にこそ
自分を成長させて
より良い人生を歩ませることになるのではないでしょうか。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
どうしても自己啓発っぽいところがあって
ちょっと私には合わないと感じるところもありましたけど
集中して読めば2時間程度で読み終えることができますし、
そのわりには学ぶところは多い良書です。
時間を有効に活用する。
どのように?というお悩みを持っている人には
最適の書と言えるかもしれません。
それでは、また…。
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