ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

読書する人だけがたどり着ける場所

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

本が読みたい。

 

私は毎日読んでますし

1日1~2時間は必ず読んでます。

 

それでもさらに読みたいと思います。

もっともっと読みたい。

 

いつか仕事を引退したら

もう1日中本を読んでいたい。

 

図書館に入り浸るとか

お気に入りのカフェで長居するとか

ずっと本を読んでいたいです。

 

そしてそんな自分が嫌いじゃない。

死ぬまでにできるだけ多くの本を読みたいのです。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 読書する人だけがたどり着ける場所 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 読書する人だけがたどり着ける場所 』

齋藤 孝 SB新書 を読みました。

 

スレッズか何かで見掛けたのですが

もうこのタイトルだけで即購入です。

 

ズルくないですか?(笑)

本好きなら読みたくなりますよね?

 

しかも齋藤先生が書かれているなら

理路整然とわかりやすく書いているんだろうなと。

 

もう有無を言わさず

メッチャ楽しみにして

読み始めたのでした。

 

目次

序章 なぜ、いま本を読むのか

第1章 読書をする人だけがたどり着ける「深さ」とは

第2章 深くなる読書浅くなる読書何をどう読むか

第3章 思考力を深める本の読み方

第4章 知識を深める本の読み方

第5章 人格を深める本の読み方

第6章 人生を深める本の読み方

第7章 難しい本の読み方

 

感想

いや~実に面白い。

あっという間に読み終えてしまいました。

 

さらに本が好きになりましたし

読書したいって強く思えました。

 

本にもいろいろありますから

とても勉強になるものもあれば

外れだってありますよね。

 

だけどずっと本を読み続けていると

当たる確率がどんどん上がってきます。

 

また若い時には苦手意識があった

古典もどんどん読めるようになって

読むジャンルも広がっていきますね。

 

本書のように

読書を語る本というのは

今までにも何冊か読んできましたけど

本書は秀逸です。

 

読書に苦手意識があったり

あんまり本を読んでいない人には

是非とも本書を読んでいただきたいなぁ。

 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介いたします。

 

ネットで文章を読むとき、

私たちは「読者」ではありません。

「消費者」なのです。

こちらが主導権を握っていて、

より面白いものを選ぶ。

「これはない」「つまらない」と

どんどん切り捨て、

「こっちは面白かった」と

消費していく感じです。

消費しているだけでは、

積み重ねができにくい。

せわしく情報にアクセスしているわりに、

どこかフワフワとして何も身についていない。

そのときは「へえ」と思ったけれど、

すぐに忘れてしまいます。

浅い情報は常にいくつか持っているかもしれませんが、

「人生が深くなる」ことはありません。

(P.6~7)

 

日本の大人は勉強しないとよく言われますが

まあこういうことなのでしょうね。

 

文字は読んでいても

動画は見ていても

あっという間に忘れてしまう。

 

バカな大人が増えていて

表層的で、軽薄で、深みがない。

 

読書家以外は

消費者として生きていくしかなくなります。

 

これでいいのか?日本の大人たちよ。

所詮、個人の自由ではありますけどね。

 

知的で教養のある人生を選ばない人にとっては、

何をしているのかわけがわからないと思います。

その分、人生の楽しみが減ってしまうのですが、

それに気づいてません。

単純な、いかにも「面白がってください」という

エンターテインメントに慣れて、

複雑な楽しみがわからなくなってしまいます。

端的に言えば、

「教養のある人のほうが、人生が面白くなる」ということです。

この世はもっともっと複雑な楽しみにあふれています。

その複雑な楽しみに気づき、

面白がることができるようになるのです。

(P.42)

 

死んでるように生きたくない…とは言うものの

何の勉強もしないで

必死に仕事に取り組むこともしないで

努力や苦労を嫌がるようでは

な~んにもない人生になっちゃいますよね。

 

お笑い番組を見て笑っていたり

バズったyoutubeを見て喜んでいたりって

子供か!って話しですね。

なんて言ったら子供に失礼か。

 

欲望のまま生きていて

恥ずかしくないのかな?

 

電車に乗っていると

ほとんどの人がスマホを見ていて、

それが悪いとは思わないけど

決していいとも思えない。

 

ねえ、みんな、

もっとすべきことあるんじゃない?と

つい思ってしまいます。

 

円錐を上から見たら丸に見え、

横から見れば三角に見えるように、

視点が変われば見え方は変わります。

コミュニケーションにおいても、

「相手の立場に立つ」

「相手の視点で見る」とは

よく言われることです。

しかし、概念としてわかっているつもりでも、

なかなか自分の視点から抜け出せないもの。

つい、「自分がこうなのだから、相手もこうだろう」と

考えてしまいます。

読書は自分と異なる視点を手に入れるのに役立ちます。

意識したいのは、「著者の目」になることです。

自分と違う見方だなぁと思っても、

いったんは著者の目になったつもりで本を読む。

著者の目で周りを見てみる。

そうすることを繰り返すと、

視点が重層的で多角的になります。

一点に凝り固まるのでなく、

厚みや深み、広がりのある視点を持つことができるのです。

(P.59~60)

 

素直にそうだなぁと思いますし、

ああ、自分は本を読める人になって良かったなと

つくづく感じますね。

 

5分も話しをすれば

ああ、この人は読書家だなとか

ああ、この人は全然本を読まない人だなって

ぶっちゃけわかっちゃうじゃないですか。

 

勉強や学びは本だけではないですけれど

本から吸収できることって

実はとてつもなくデカいと思うんですよ。

 

太古の時代から

ず~っと本が存在し続けているのは

人類にとって必要だからじゃないですか。

 

まともなコミュニケーションが取れない人って

だいたい本を読まない人ですよね。

 

本人がそれでいいなら何も言えませんけど

人生において大きな損をしているように見えますね。

 

思考を深めるには、

対話をするのが一番。

だからおすすめしたいのは

本を読んだら人に話すことです。

話しはじめれば何か言わなければと思考が動き出します。

相手から質問をされたり、

違った理解の仕方を提示されれば

さらに考えが深まります。

実際やってみるとわかりますが、

記憶があいまいだと

うまく伝えることができません。

相手から質問されて答えられなければ、

理解が足りていないのです。

(P.75)

 

あ、これ、わかる!と思いました。

 

私自身、いい本と出会うと

必ず身近な人に話します。

 

話すことで

もう1度自分の頭に叩き込んだり

相手と深いディスカッションをすることで

理解が深まり、見識が広がりますからね。

 

実は当書評ブログもその一環です。

こうして書評を書くことで

再度の読み返しとなり

振り返ることで噛み締めることにもなりますね。

 

書評にもいろんな書き方がありますけど

私がこのグッときた箇所をあえて続けているのは

自分の頭にもう1度叩き込むためでもあるんですね。

 

「勝ち組、負け組」という言葉は、

10年ほど前はよく使われていました。

当時はそれなりにリアリティのある

言葉だったのかもしれません。

しかし、流行当時であっても、

文学に親しんでいる人であれば

そんな言葉を使うのはためらったはずです。

たとえ頭が良くて仕事で成功をおさめていたとしても、

そういった浅い言葉をバンバン使う人は

「残念な人」という感じがします。

教養に欠けていると疑わざるをえない。

これは重要な視点です。

お金を持っている人が偉いとか

立派だというわけではないからです。

資本主義のゲームに勝つのはうまいかもしれませんが、

それが偉いわけではないでしょう。

あえて勝たない道だってあります。

人が生きる意味を問いながら、

その深みを掘っていくのが人生の醍醐味です。

生きていくうえで経済は重要ではありますが、

当然ながらそれだけではありません。

聖書には「人はパンのみにて生くるものにあらず」という

有名な言葉があります。

物質的な満足だけで生きているのではないということです。

では何が必要なのか。

人生の意味によって生きるのです。

意味を捉えようとする力を読書によって育むと、

いろいろなものの深さがわかるようになってきます。

(P.144)

 

ちょっと長いですが

ここは「超」重要と思いましたので

全文を載せました。

 

お金は得ることよりも

使うほうが難しいです。

 

昔の金持ちはタニマチとか

仮に損をすることになろうと

人に投資をしていたんですよね。

見返りなど期待せずに。

 

でも最近の金持ちは

金を持つことだけが目的で

人のために使うなんてしないし

ただ金を持って自慢するだけです。

 

何だか浅いっすよね。

この人は、金以外に何にもないんだなと

とても恥ずかしく情けなく思います。

 

経営者もそうです。

最近、成功しても

M&Aであちこちの会社を買うか、

内部留保をたっぷり持つか

社員に分配せずに

自分だけ何億もの報酬を得たり…

もう器が小さいというか

人としてのレベルが低いように感じます。

 

資本主義が限界を迎え

民主主義が機能不全になっている。

 

これからの時代、

圧倒的な読書量を誇る人でないと

幸せになれないんじゃないかな。

 

金を持てば幸せになれる人は

それでいいんだろうけど

間違いなく幸せではない。

 

本人の思い込みだけで

周囲のおべっか使い以外は

みんなから総スカンを喰らってる。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ と満点とします。

 

とても面白かったですし

本を読むことのモチベーションがさらに上がりました。

 

ちなみに本書では様々な本が紹介されています。

 

齋藤先生のおススメ本ですけど

私は3割くらいは読んでいて

ちょっと嬉しくなりました。

 

そして未読のものは

ポチポチと数冊購入しちゃいました。

 

おいおい、ただでさえ積ん読本棚が

溢れかえっているのにいつ読むんかい(笑)。

 

でもせっかくの出会いは大切にしたいんですよね。

また楽しみが増えました。

 

それでは、また…。

 

 

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