おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
どれだけ多くのことを知っているか?も
大事なことだとは思いますけど
どれだけ重要なことを知っているかのほうが
もっともっと大事だと思うんです。
勉強ができて
博学で、実に多くの知識を持つけれども
人間的に問題のある人って
意外と世の中には存在するものですよね。
こういう人って
大事なことを知らずに大人になり
人としての基本がおろそかになっています。
受験勉強の弊害とも言えそうですが
個人的には哲学を学んでこなかったのが
あまりにも大きな痛手になっているのではと思います。
テストで点数を取れても
周囲に嫌われて、遠ざけられて
いつも孤立し、孤独になっている。
生きにくいだろうな。
面白くないだろうな。
さみしいんだろうな。
そういう感情を排除して
氷のように生きてるのかな。
ついそんなことを考えてしまいますが
勉強って何のためにするのか?と問えば
私は人生を豊かにするためと
世のため人のために役立てる自分になるためだと
かように考えています。
こういう人は
何のために勉強してきたんだろうか?
まさか孤立するため?
やはりいかに大事なことを
自分の頭に叩き込むか?
これは「超」重要だと思うんですよね。
今回ご紹介する書籍は、
【 凡事徹底 平凡を非凡に努める 】 です。
本書をピックアップした理由
『 凡事徹底 平凡を非凡に努める』
鍵山 秀三郎 到知出版社 を読みました。
著者である鍵山秀三郎さんをご存知ですか?
私が知っているのは…
・イエローハットの創業者
(前身はローヤルという会社だそうです)
・掃除の神様として有名
・意外と名言を残している
こんなところです。
そんなに詳しいことは知りませんが
ちょっとだけ知っているという感じです。
この鍵山さんの名言で
私自身も日頃から気を付けているのが
本書のタイトルとなっている
「凡事徹底」です。
様々なところで使われていますが
やはり大事なことだと思うんですよね。
SNSの何かで本書をご紹介している方がおり
おお、鍵山さんが「凡事徹底」という本を出しているなら
こりゃ読まなきゃアカンぞと思い
すぐにポチっといたしました。
意外と薄い本で、文字も大きく、
これは簡単に読めそうだぞということで
サクッと読み始めた次第です。
目次
1 凡事徹底
2 縁をつなぐ
3 企業の質をどう高めるか
感想
仕事でちょっと遠方に出掛ける日がありまして
朝、会社に出勤する時間と
外出の行きと帰り、
そして帰宅途中で読み終えてしまいました。
しかし内容は軽くありません。
それどころか、生きる指標とでもいうのか
人生哲学が本書にはあります。
文章量が多くないだけに
大事なところは何度も何度も読み返しました。
鍵山さんの経営哲学もあり
人としてどう生きるかの人生哲学もあり、
とても深い内容が書かれています。
本書は若い人に読んでいただきたいです。
まだ人生の目的が確固として見つかっていない方には
かなりのヒントがあるように思えます。
私は経営本としても
経営理念であったり
その根底にあるべき経営哲学であったりと
いい勉強をさせていただきました。
それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。
もともと仕事というのは、
単純で単調です。
退屈で、見ばえのしない、
やりがいのないものだと思います。
ところが、それに耐えられなくて、
単純、単調ではない、
もっと派手な、
やればすぐに成果につながる、
すぐに儲かる、
あるいは、人にすぐ認められ、
すぐに評価されることをやりたくてしょうがなくて、
結果的には、
一つもいい評価につながらないという人が多いのです。
(P.26~27)
ホントおっしゃる通りですね。
ごく一部の天才であったり、
とてつもない秀才であるなら
まだ話は別でもいいですけど
普通の人なら
まずは実力を付けて
スキルを磨き
経験値を高めていかねばなりません。
そういう大事なプロセスを経ずに
いいところばかり手にしようとしたって
愚直に努力している人に
適うわけがありません。
結果的には
社会が悪い、会社が悪い、
上司が悪い、先輩が悪いと
他責にして文句ばかりで
そんなだから益々周囲の信頼を失って
結局辞めていくような
実に情けない未来が見えちゃいますね。
やることやってから言えってもんですが
本人の自己評価は最高に高いので
聞く耳を持ちません。
中年になった時に
悲しい現実と直面しそうです。
「根深ければ葉繁し」という
やさしい言葉がありますが、
いずれにしても根が先です。
ところが、根のほうはどうしてもやりたくない。
地下でいくら努力しても人に認められない。
わかってもらえないということで、
張り合いがない、楽しみがない。
すぐに認めて、ほめてくれないということで、
つい根を放っておいて
木を伸ばそうとして失敗した人が
世の中にたくさんいます。
(P.42)
これも前述したものと似ていますが
Z世代の特徴でもありますかね。
感情的になって
自分勝手、自己中心主義になって
好き勝手するのもいいですけど
真面目にキャリアを積み重ねた人には
間違いなく勝てませんし、
あなた達の下の世代は
かなり真面目な人たちが増えていますよ。
若いうちは許されても
中堅になったら早期退職制度で
追い出されてしまうんじゃないですか?
根っこのない人間なんて
何もできないままに終わるんです。
この世の中はそんなに甘くない。
競争に負けてしまいますよ。
それから、不景気になってくると
合理化しようという方がたくさんいます。
合理化、大変素晴らしい話です。
合理化して体力をつけて
最後まで生き抜こうと
おっしゃる方々の合理化というのは
どういうことかと見ていますと、
ほとんどの人の合理化というのは、
自分にとって不都合なことを
人に押しつけることです。
(P.43)
大企業の理屈ですね。
こういうことを平気でやれるから
大企業になれるんだし
大企業のままいれるんだ。
しかも政治家に献金して
大企業の都合の良い政策を打ってもらうと。
裏金問題が注目されてますけど
政治家を叩くだけじゃなく
献金した大企業の責任も問うべきじゃないか?
社会を壊す大企業なんて要らないし
潰れて良し。
こうしたらこれだけもうかるという話ばかりしていて、
本当によく研究をしているなと思いましたが、
あまりにも自分の利会にさとい人は、
人間的な魅力はないと思います。
人間的な魅力というのは、
人を喜ばすということを
基本的にした考え方を持つことが
非常に大事だと思うんです。
(P.80)
株で何千万も儲かったとか
不動産を何億円持っているとか
億り人になったとか
すでにFIREしたとか、
そういう人で尊敬に値する人はいませんね。
ただ金を持ってるだけで
使い途は金を増やすことだけで
再投資くらいしか頭にない。
こんな浅い人間が増えているのが
日本社会の低迷の一因とも言えるでしょう。
儲けた金を
人を喜ばせるために使ったなんて話しは
ついぞ聞いたことがない。
カネの亡者で自慢するなんて
人としてどうなんだろね?
勝ち組だと思ってるけど
そのうちガツンとやられるんだ。
歴史が証明しているよ。
そういうふうに、
やるときは徹底してやると、
次からはどんどん効率、能率が高まっていきます。
能率、効率が高まらないようなやり方は駄目です。
さらに、この幅を広げていくことが
人間の人格を深め、高めていくことと比例していきます。
自分の会社の前だけを掃除するなどというと、
同じ掃除をしても意義は非常に低く、
それは、自分さえよければという
考えにも通じるわけです。
その幅が広がっていったときにはじめて、
人間の人格は上がっていきます。
なぜかというと、
人間は義務でやらなくてもいいことが
どれだけやれるかということが
人格に比例していると思います。
(P.91)
この辺りは掃除の神様の神髄でしょうか。
ただ最後の
人間は義務でやらなくてもいいことが
どれだけやれるかというところは感じ入りました。
表層的な現代社会では
こういう人は少なくなる一方ですが
人類の模範であり
人としてあるべき姿のひとつなのだろうなと思いました。
こういう人が増えたら
日本社会も良くなるのでしょうね~。
それにつけても、
皆さんがよく行き詰まるということを
考えられるんですが、
それは一つのことを掘り下げないで、
人と同じことをするからだと思います。
人と同じことをするのは
何も考える必要がないから楽ですけれども、
その代わり必ず行き詰まる。
私は広がらなくてもいいから、
掘り下げようと思います。
すると、必ず何かが得られると思うんですね。
(P.146)
金太郎飴みたいなものですけど
こればかりは学校教育の弊害なので
いかんともしがたいですね。
ですけどいい大人になったら
洗脳から離れて
主導権を持って自分で生きねばなりません。
みんなと同じじゃつまらないし、
レッドオーシャンの中でも
少し何かを変えれば
普通にブルーオーシャンが現れるものです。
深く掘り下げるというのは
そういうことではないでしょうか?
何も変えなければ
毎日同じ日がやってくる。
何かを変えれば
毎日が刺激的になりますね。
評価
おススメ度は ★★★★★ と満点とします。
ホントあっという間に読み終えることができる
お手軽な本ではありますが、
相当に深い見識が散りばめられていますので
何度も何度も読むことをおススメいたします。
きっと皆さん個々で
何か大きなヒントが手に入るのではないでしょうか。
私は私なりに
大きなヒントを手に入れました。
これからに活かしてまいります。
それでは、また…。
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