ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

2025年日本経済再生戦略 国にも組織にも頼らない力が日本を救う

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

日本経済が今後どうなるか?

なかなか楽天的にはなれませんよね。

 

勤勉と言われた

日本人はどこに行ってしまったのか?

 

次から次へと新製品を開発したり

どの国よりも働いた人たちは

どこへ消えたんでしょう。

 

石破首相に限らず

政治家の発言を聞いていると

とにかくお金をバラまくことばかり。

 

誰がどうやって富を生み出すんだ?

 

増税社会保険料増と

国民から巻き上げて

それを明後日の方向に使い続ける。

 

ずっとこんなことをして

先進国で唯一の

給与が上がっていない国となっているのに

まだ同じことを繰り返そうとしている。

 

補助金だの、助成金だの、

訳のわからないところにお金を配り

結果的には自民党ベッタリの財界だけが潤っていて

しかも使い途がなく内部留保が溜まっている。

 

この国の経済政策は

根本から間違っているんじゃないでしょうか?

 

もういっそのこと政府は何もしない。

お金を使わない。

つまり減税、社会保険料も減らす。

こうしたほうがよほど景気対策になると思えます。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 2025年日本経済再生戦略 

 国にも組織にも頼らない力が日本を救う 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 2025年日本経済再生戦略 

 国にも組織にも頼らない力が日本を救う』

成毛 眞・冨山 和彦 SB新書 を読みました。

 

なぜか成毛さんの著書は私の感覚に合うので

今までもそれなりに読んできました。

 

ka162701.hatenablog.com

 

物の考え方とか発想が新鮮で

いつも勉強させていただいています。

 

今回の対談相手の冨山和彦さんについては

もう随分昔のことですが、

下記を読んだことがあります。

 

www.php.co.jp

 

バブル崩壊以降

積み重なる不良債権

青色吐息だった企業を

産業再生機構で抜本的な支援を行い

不良債権処理を成し遂げたスゴイ方です。

 

この2人の対談なら読む価値あるよね…と

少し前に購入していたですが、

もうすぐ2025年になっちゃうじゃん…

早く読まなきゃ…ということで

慌てて読み始めた次第です。

(ちなみにこの書評を書いているのは

 2024年11月です。)

 

目次

第1章 「100%自己責任時代」が始まる

     ー日本はなぜ二流国になったのか

第2章 日本経済再生戦略

     ーイノベーションで革命を起こせ

第3章 これからの日本をどう生きるか

     ーもう、学歴に価値はない

第4章 日本経済を救う処方箋

     ー「自分勝手」が国、会社、個人を変える

 

感想

うん、やはり面白かった。

大当たりです。

 

自分の凝り固まった発想を

気持ち良くぶっ壊してくれますね。

 

特に若い方に読んで欲しいです。

 

これからの時代を切り拓くためには

新しい考え方が必要です。

 

別に年齢ではないんですけど

実際に成毛さんも冨山さんも

それなりの年齢で

いわばおっさん世代ですけど

だけど斬新なアイデアを持ち

若い方よりも保守的ではありません。

 

せっかくの提言ですから

大いに生かして

新時代を作っていきたいですね。

 

それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。

 

世界的傾向に目を転じてみれば、

グローバル化とデジタル革命が進み、

社会は激しく変化している。

にもかかわらず、

日本の政治も行政も、

そして大企業もレガシーを引きずり、

保身に毒されたままなのだ。

彼らがいくら、「何とかなる」という楽観論、

「何とかする」という根性論を掲げても、

それで国がよくなるはずがない。

こんなことは、

すでに若い人たちはうっすらと、

いや、はっきりと感じているのかもしれない。

もう政治にも行政にも頼ろうとしないほうがいい。

構造的にも思考的にも

昭和的価値感で凝り固まっている

昭和育ちのオジイサンたちに期待してはいけないのだ。

(P.17)

 

昭和に生まれたからダメなのではなく

昭和的価値感から脱却できない人がダメなのですね。

 

私の周囲を見回しても

いい年して挑戦しまくっている人もいますけど

若くても惰性と絶望で生きている人もいます。

 

これから必要なのは令和的価値感でしょう。

年齢なんか関係ない。

成毛さんも冨山さんも昭和生まれですけど

令和的価値観を持っている人ですからね。

 

GDPとは、要するに「付加価値の総計」である。

付加価値をつくる能力がなければ、

経済成長率も上がらないし、

国民所得も増えない。

日本のような成熟した先進国において、

キャッチアップ型、

コストと価格競争力勝負の大量生産工業への先行投資で

付加価値が生まれる余地は小さい。

しかも、付加価値創出はデジタル化と

グローバル化による

破壊的イノベーションに牽引される時代だ。

イノベーションの時代の付加価値の源泉は、

一人ひとりの人間が持つ発想力、

創造力、行動力である。

そんな個がチームとなって相乗効果が生まれ、

新しい企業、さらには産業となってスケールする。

(P.34)

 

み~んなクレクレ言っていて

増税して、社会保険料を増やして

国民からカネを分捕って

明後日の方向に使っている。

 

何年経っても効果なし。

これが現代日本社会ですよね。

 

政策を誤るならカネを取るな。

そうすればイノベーションが生まれるから。

 

社会全体として、

過度な企業内共助の仕組みを脱却しよう、

政府は企業、産業の新陳代謝を前提とした、

公助共助連動型の包括的なセーフティーネット

西武すべきと主張してきたのである。

しかし、その後も企業内共助依存と

「二重の保護」構造の転換は進まず、

ひとたび経済危機が起こって

企業が風前の灯になりかけると、

毎回、政府が巨額のばらまきで救済する。

そんなズブズブの官民関係が続いているのだ。

(P.39)

 

そうそう、新陳代謝が大事だと思う。

潰さなければいけない会社はある。

役割を終えた会社。

そこに何百億も突っ込むなって。

 

挙句の果てにはやっぱり潰れるんだから。

東芝を見よ、日産を見よ。

 

別にそこで働いている人が悪いわけではないんだ。

経営陣の考え方が古すぎて変わらなかったのが要因だ。

 

早く優秀な社員をリリースすれば

新しい展開が生まれるんじゃないかな。

 

仕事とは本来、

「人の役に立った対価を受け取る」ことだ。

ユーザーは「こういうものがあってよかった」

「助かる」「役立つ」と思う製品やサービスに、

自分が働いて得た大事なお金を支払う。

製品やサービスが提供されるまでにかかった原価に、

ユーザーが上乗せをして支払うことで、

提供した側は利益を得る。

そして利益のなかから給料が払われ、

それが消費に回り、

さらに残った利益から将来への投資が行われる。

そうやって世の中は回っている。

(P.69)

 

大きな組織に在籍していると

こういう基本的なところを見失うことが多いです。

 

どんなに大きな組織だって

最初は小さかったわけだし

大事なものをコツコツと積み重ねてきたのにね。

 

今、サイクルを止めているのは大企業でしょ。

内部留保、要らなくない?

国が取ればいいのにと思うけど

たっぷり企業献金してもらってるから取れない。

何じゃこれ?

 

定年まで、

とにかく大過なく過ごしたほうが安全だの

無難だのと考えているのなら、

今すぐ認識を改めたほうがいい。

組織にしがみついて

保身に走っている場合ではないのだ。

これからの人生の明暗を分けるのは、

「どんな企業に勤めているのか」ではない。

企業に属することの

「恩恵」とされてきた制度に頼ることなく、

「自分で生きていく手段をどれだけ用意できるか」なのだ。

(P.84)

 

早期退職制度がずっと続いてますしね。

大々的に行わずとも

陰湿な首切りなどは日常茶飯事でしょう。

 

組織の存続しか考えられない

バカな経営者の元で仕事をする必要はありません。

 

世の中は自由だ。

思い切って好きなことをすればよい。

 

経済政策論議では、

所得の再分配による格差是正」がよく云々される。

だが、日本人全体の所得が増えていないなかでの

所得の再分配」とは、

減りゆく所得を再分配しながら

国民全員が等しく貧しくなっていくことを意味する。

向かう先は、いわば「老衰国家」だ。

(P.122)

 

だって再分配先が間違っているし

弱者を救済するのは賛成だけど

弱者を作り上げるような制度なんだもの。

 

いっそのこと国民を信じて任せれば

意外と機能するんじゃないかな。

そんなことないかな?

 

まず今どきの高等教育機関としての大学の使命は、

学者の養成ではなく、

さまざまな分野で広く活躍する人材を

育成することにあることを明確にすべきである。

ところが、学校教育法における大学は

あくまでも「学術の中心として知識を授ける」という

学術教育の場である。

すなわち一般の人に対して、

世の中に出て役に立つような職業知識、

技能を授けるところではない。

医学部と獣医学部だけは

例外的にプロフェッショナルスクールと定義されているが、

それ以外の大学は

すべてアカデミックスクールということなのだ。

(P.185~186)

 

官僚は法律にがんじがらめにされていて

斬新なアイデアを実行できないという

エクスキューズはあるとは思うのですが、

だったら法律を変えればいいわけですよね。

 

とにかく日本社会は右向け右で

選択肢があまりにも少ないから

リスクに極端に弱いわけです。

 

大学も利権が多い世界だし

いっそのことなくしてしまって

ゼロリセットしてもいいのかもしれない。

寺子屋??

 

とにもかくにも大学は行っておいたほうがいい。

もちろん、行くのは何大学の何学部でもいい。

「偏差値が高い」「名門だから」などといった

理由で選ぶ必要なんかない。

(中略)

だから行き先選びは簡単だ。

ある大学の一番偏差値の低い学部に行けばいい。

これは、実際、私が自分の娘に伝えたことである。

(P.201)

 

なるほど。

まあ確かにひとつの考え方かな。

私も娘に伝えてみよう。

反対されそうではあるけれども(笑)

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

昭和的な価値観を引きずって

国として衰退している我が日本。

 

自分のことしか考えずに

後世を犠牲にするじいさん達に

早く退場してもらいたいですね。

 

あやつらは自分たちからは絶対に席を譲りませんから

デジタル革命を推し進めて

付いてこれなくするしかないでしょう。

 

お代官様と越後屋

自民党と財界。

 

企業献金を禁止して

健全な社会を作って欲しいものです。

 

それでは、また…。

 

 

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