おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
シリーズものというのは
1度読み始めて面白いと思うと
どうしても止められなくなってしまいますね。
作家としても
様々なストーリーを描けるでしょうし
それこそ登場人物たちが
自動的に動き出すというか
書いていても面白いんじゃないでしょうか。
ついでに言うと
経済的にも潤うでしょうし
読者にも作家にも
WIN-WINが成立するように思います。
私にとって
最近、出れば買い、読むという
代表的なのがこちらです。
今回ご紹介する書籍は、
【 迷うな女性外科医 泣くな研修医7 】 です。

本書をピックアップした理由
『 迷うな女性外科医 泣くな研修医7 』
中山 祐次郎 幻冬舎文庫 を読みました。
もともと中山先生の著書は
問答無用に買って読んできたのですが
1度お目に掛かって
お話しをさせていただいたことがあり、
さらに興味が増してきて
作品を読むことが習慣のようになっています。
特にこの研修医シリーズは
私の仕事柄でも大変に参考になっており
とても良い勉強にもなっているとともに
シンプルに読んでいて面白いです。
今回でこの研修医シリーズも7冊目。
女性医師にフォーカスしているようです。
たぶんシリーズが続いている間は
コツコツと読んでいくのだろうなと思っていますし
それがなぜか心地よい。
なんと64万部も売れているようですし
多くの人が楽しみにしているのですね。
私自身も今回はどんな展開なのか
とても楽しみに読み始めたのでした。
目次
Part 1 再会
Part 2 外科医志望
Part 3 プロポーズ
Part 4 父倒れる
Part 5 愛しい人
プロローグ
感想
やはり想像通りに面白かったです。
いつもの雨野先生の上司となる
佐藤玲先生が今回の主人公。
予想はしていたものの
佐藤先生のキャラクターがすこぶる良くて
なおかつ相当にリアルに感じます。
著者である中山先生の周囲に
モデルとなる女性医師がいらっしゃったと思われますが
果たしていかがなものでしょうか?
この研修医シリーズも過去6冊を積み重ねてきて
それぞれの登場人物が自然と動き出しつつ
さらなる新展開を生み出していく。
そんなストーリーが素直に楽しめて
また医療現場で真摯に奮闘する方々だからこそ
葛藤や悩みに直面し
日々の診療のなかでもがき苦しみながらも
患者を治す、癒すことに真正面から取り組んでいく
その姿勢に感銘を受けます。
医療従事者に感謝を…と時々言われますが
むしろ医療従事者に負担を掛けているのも
私たち一般人であり
もっと社会全体が医療現場を良く知り
医療従事者の負担を軽減していかないと
これ以上の負担はすでに限界と言えるようなのが
今の医療現場でもあります。
それを小説という形で表現してくれて
なおかつストーリー展開としても
大いに楽しませてくれるなんて
本当に素晴らしい内容だなとしみじみ感じます。
ネタバレにならないように
慎重かつ簡便に書きますけど、
今回は女性外科医である
佐藤玲先生の生き様が赤裸々に書かれており
それが共感できるものでもあるので
読んでいるこちらまで共に悩めるようです。
良くも悪くも日本社会では
女性が働くことに不寛容でありましたし
ましてハードな勤務がデフォルトになっている
外科医としては相当な困難であることでしょう。
そういった働く女性へのエールとしても
本書はうまく機能しているとともに
医師の働き方改革はこのままでいいのか?
あまりにも現場の負担を強いていないか?という
医療政策への問題提起としても効果的でしょうか。
佐藤先生の医師としての強い成長意欲と
いわゆる普通の女性としての幸せが
現実的に相反するものである以上、
悩みが大きくなるのはやむを得ません。
何らかの解決策があるなら良いですが
むしろ二者択一の選択肢しかなく
あちらを立てればこちらが立たないわけで、
女性医師のキャリアは本当に難しいですよね。
いやこれは女性医師に限った話しではなく
女性全体のキャリアの分岐点でもあります。
その難解なものに
本書は斬り込んでいくわけですが
これもまた中山先生らしさが満載で
こうあるべき、こうすべきと
変に結論を導き出そうとするのではなく
リアルな現実をストーリーのなかで
淡々と描き出すことで
上手く問題提起をなさっています。
そして佐藤先生らしい方針を
本人が見つけ出していくプロセスは
おそらく多くの女性が
共感できるのではないかと思います。
もちろん違う方向を望む人もいるでしょうし
キャリアはそもそも個別具体的なものですから
それでもいいと言えるでしょう。
あくまでもひとつの実例であって
しかもフィクションでもありますので
それが逆に考えるきっかけを
柔らかく提供しているようにも思えます。
その意味では本書は
女性にとってのキャリア本とも言えそうです。
しかしそれだけに留まらず
医療小説として
人の生命や、人生という
私たちの生きる本質にも踏み込んでいて
もし自分自身や
自分の大切な人たちが
命にかかわる病気になったら…とか
死が近づくなかで
自分は何を考え、どういう行動を取るのかなど
深く考えさせられるシーンも多いです。
現代人は
どうしても死が遠くなり過ぎてしまって
死を認めないとか、
死を回避できると思っていて
それが医療従事者へのプレッシャーになり
医療現場の負担を大きくもしています。
しかし人間にとって
死はいつか来る不変的なものでもありますので
私たちはもっと死を意識して
死を怖がらずに
死と共生していくような
そんな人生設計をしていくべきとも思います。
そうしないと
私たち自身がいざという時に慌てふためき
正常な判断を下せなくなってしまいます。
事実、医療従事者に
暴言や暴力を奮ってしまう人などは
人間としての本質を見失っていると
言わざるを得ないと思うのですね。
不老不死なんて
非現実的であることはわかっているのに
自分や、自分の肉親は
なぜかそれに該当しないと考えている。
子どもですら
そんな自分勝手な発想はしないのに
我儘もここまで来ると恥ずかしいにも程がある。
知性の欠如ではないでしょうか。
そんな情けない大人にならないように
私たちは医療から学ぶべきところが大きいと思います。
本書におきましては
キャリアや人生という点からも
大変に勉強になるんです。
しかもストーリーを楽しみながら
しっかりと学べる貴重な1冊です。
私の場合は仕事柄でも勉強になりました。
医師の苦悩を理解して
今より少しより良い
医師人生を過ごしていただくためにも
とても良い勉強となりました。
評価
おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。
より多くの方に
この研修医シリーズを読んでいただきたいですし、
それが私たちにとっても
医療を適切に受けるための知見にもなると思います。
特別な医療の知識がなくとも
この研修医シリーズは充分に読み込めますし
これから8冊め、9冊めと続いていきそうですから
読書という点でもきっと楽しめることでしょう。
もともとの主人公である
雨野先生が今後どう成長していくのか?
こちらも興味深いですが
今回の佐藤先生だけでなく
岩井先生や西桜寺先生など
他のキャラにフォーカスすることもあり得そうです。
陰ながらこの研修医シリーズを応援していますし
今後の様々な展開も大いに楽しみにしております。
それでは、また…。
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