おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
ほとんどの大人が
毎日仕事をしていることと思います。
そのわりには
自分のキャリアとか
仕事とか、職業とか、労働とか、
あんまり深くは考えていないように感じます。
これは日本が先進国であり
裕福であったからというのはあるでしょうか。
ただ段々と生活が苦しくなってきて
危機感を持つ人は増えていると思うんです。
学校を卒業したら
普通に働くのが当然だった時代が長かったので
私たちは何となく働いていないでしょうか?
これからの時代は
キャリアとか仕事とか職業とか労働について
自分らしさを持って
深く追求していくのが
自分を守ることになるのではないかと
私は勝手ながら考えておる次第です。
今回ご紹介する書籍は、
【 ドイツ人のすごい働き方
日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密 】 です。

本書をピックアップした理由
『 ドイツ人のすごい働き方
日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密 』
西村 栄基 すばる舎 を読みました。
実は以前にもドイツの働き方については
真剣に学んだことがありました。
結論としては
これはそう簡単に真似できないなと思いました。
社会の制度とか、設計とか、歴史とか
もう我が国とは全然違うんですよ。
確かに働き方としては
憧れを持ちますよね。
しかしそれを実現するためには
教育制度から見直させねばなりませんし、
それが果たして良いものかは
何とも言えません。
かなり厳しいんです。
シビアなんです。
私たちはつい結果だけを見てしまいますけど
プロセスをしっかり学ばないと
変にいいとこ取りをしようとして
ドツボにハマるんじゃないかと心配です。
本書の存在を知った時には
ああ、最近のドイツの働き方はどうなんだろう?と
まず読みたいと素直に思いました。
ただちょっと煽り過ぎと言うか
いいとこ取りをしようとしてないか
若干の心配を持ったのも確かです。
いったいどんなことが書かれてるんだ?と
興味が湧いて手に取った次第です。
目次
序章 ドイツ企業の1日
第1章 抜群の生産性を生むドイツ社会の仕組み
第2章 無理せず成果が出る「ドイツ式働き方」
第3章 メンバーの能力を引き出す「ドイツ式マネジメント」
第4章 ドイツ式×日本
ハイブリッドワークスタイルのススメ
感想
まあ、率直に面白かったですし
楽をすることばかりを推奨している内容ではなく
ほっとひと安心はしました。
やはりですね
ドイツの働き方は
筋金入りの哲学が根底にあるんですよ。
それはカトリックという
キリスト教の影響もあるでしょうし、
日本と同じように敗戦国からスタートしましたが
我々のようにガムシャラに働くだけでなく
最初に望ましい働き方があり
それを実現するための制度設計があるんです。
ここが私たちの国とは
決定的に違うところなのですね。
ただ残業がない、休みが多い、
生産性が高い、給料も高いという
結果だけを見ていてはダメなんです。
そりゃ憧れますよね。
そういう恵まれた環境で働けたら
今の何倍もいいですよね。
ですけど簡単に真似できない
原則的なところから
我々は学ばねばならないと考えます。
本書は平易な言葉で
ドイツの特徴を説明してくれており
大変に読みやすくなっていますが、
結果だけではなく
しっかりプロセスに注目すべきと思います。
それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。
モノを置く場所を決めて、
使ったら、元の場所に戻す。
(P.42)
ドイツ人は整理整頓が生活の基本ということで
シンプルな行動基準を紹介しています。
やはりシンプルだからこそ
実行するのが大変なのですけど、
子供の頃からそう躾けられていれば
自然とできるものでしょうか。
確かに仕事ができる人は
当たり前のように整理整頓をしていますね。
日本では、大学を卒業して
すぐ新卒として企業に入社することが一般的ですが、
ドイツでは正社員として働き始める年齢は、
実は平均30歳前後です。
たいていは大学を卒業しただけでは
仕事に就くことはできず、
専門学校に通ったり、
企業のトレーニングプログラムの訓練生になったり、
大学院で学んだりします。
ドイツにおいては、
「会社に入って給料をもらうということは、
会社に貢献する価値を生み出すこと」
(P.70)
これもひとつの考え方ですね。
今思えば私自身も20代前半の頃なんて
何もできなかったし
何をしていたのかもよくわかりません。
プロフェッショナリズムから程遠い
会社にとってのお荷物であったでしょう。
ただその経験があったからこそ
キャリアの階段を登れたとも言えますし、
本書をドイツはたくさん休めていいなと
短絡的に捉えてしまっては
ここの本質に気づけなくなりそうです。
ドイツはプロフェッショナルを厳しく養成するから
その後に多少楽ができるようになるのですね。
プロの欠片もない人が
ただ休みたいだなんて
さすがにドイツでも通用しないのではないでしょうか。
このようにトップダウン方式の最大の利点は、
迅速な意思決定と高い効率でしょう。
緊急を要するプロジェクトや
市場の変化に迅速に対応する場合、
合意形成のプロセスを省略できるため、
スピード感を持って事業を進めることができます。
それこそが、現代のような変化の速い
ビジネス環境で求められているリーダーシップです。
(P.91~92)
私もかねがねトップダウンこそが
組織を活性化すると思ってますし、
政治においても効率だけを考えたら
独裁者が理想的だと思ってます。
ただし前提条件が必要で
私利私欲は完全に捨てること
結果の全責任を負うこと
悪い結果なら退場すること
この3点が機能するならばでしょうね。
日本には責任を取らない
逃げまくる権力者が多すぎます。
私が、ブレインストーミングの際に
よく使うパターンが2つあります。
ひとつは、「時系列の出来事」、
もうひとつは、「関係者間の相対関係図」です。
(P.107)
これはなるほどなと思いました。
頭の整理にも有効ですし、
事実を厳密に追い掛けるという点でも
しっかり機能してくれそうな基準です。
時系列で過去、現在、未来という時間軸を
冷静に分析して
相対関係図でステークホルダーのポジショニングと
ボトルネックを突き止めることができそうです。
これも著者がドイツに長く勤務して
学んだことのひとつなのかもしれませんが、
私自身も取り入れようと思いました。
読者の方の多くは、
パソコンなどのデジタル機器を
仕事に使っていると思います。
「20ー20-20」をご存知でしょうか?
推奨しているルールです。
①「20」分、デバイスの画面を見るごとに
②「20」秒以上
③「20」フィート(約6メートル)以上
離れた場所や景色を見る
(P.123~124)
仕事中のちょっとした休憩に実行したら
目の疲れが緩和されるでしょうか。
私も1日中、パソコンの画面を見ていますので
ちょっと実践してみようかなと思いました。
こういうちょっとした息抜きが
仕事の効率を高めてくれるのかもしれませんね。
仕事上の意思決定、特にマネジメントに関しては、
論理と感情を切り分けることで、
より合理的な判断が可能になります。
(P.154)
これを著者は「ファクトベース思考」として
いくつかの事例を挙げながら解説していますが、
経営者やマネージャーには必須のスキルと言えるでしょう。
逆に言うと「ファクト」よりも
「感情」に流されてしまっているのが
マネージャーになれない人
もしくはマネージャーとして失敗する人ですから
自分が「感情」に流されて
論理的な思考ができているかを
冷静に振り返るというのは非常に大事なことですね。
SNSなどを見れば
いかに「感情」だけで
物事を語る人が多いものかと
嫌でも気づかされますね。
私を含めた日本人は、
問題が発生した際、
とにかくその場を収めるために、
思いつきの対応をしてしまう傾向にあると思います。
一方で、常に効率性を追い求めるドイツ人は、
全体像を意識し、
長い時間軸で考え、
ベストな解を導き出しているのです。
(P.202)
きっと組織において
個人の責任を追求する日本社会と
システムの欠点を追求する
ドイツ社会との差ではないかなと感じました。
日本はミスをすると怒られるじゃないですか。
だからミスがバレないように
思いつきの対応をするのではないですかね。
まあ日本人でも優秀で生産性の高い人はいるし
ドイツ人でも生産性の低い人はいるでしょうから
一概には言えないと思いますけど
社会全体の傾向が組織に現れているように思いました。
現代のキャリアにおいては、
出世だけが成功の道ではありません。
どんな大企業に属していようと、
環境の変化の前では安泰ではないからです。
環境の変化に対応するには、
「〇〇社の▢▢」という立場ではなく、
自分個人で人材としての市場価値を持つ
「✖✖の専門家の▢▢」として
認知される必要があります。
いわば、独自の「自分ブランド」です。
(P.207)
その通りだと思います。
大企業の看板を背負っていても
仕事のできない人は少なくありません。
早期退職制度を活用して独立しても
鳴かず飛ばずで終わる人も多いですね。
つまり自分の力ではなく
会社の力だったという証明です。
むしろこれからの時代は
大企業で仕事をすることが
自分のキャリアとしてはマイナスに作用することが
増えてくるように感じます。
この後の211ページに
「ガラパゴスキャリア」という造語を使ってます。
社内でしか通用しないスキルのことを指すそうです。
言い得て妙ですね。
転職することを考えたら
問われるのは現職の会社名ではありません。
具体的にあなたは何ができるのか?
どの程度できるのか?
これからどうしたいのか?が問われるわけで
ガラパゴスキャリアしかない人は
かなり苦戦するのではないでしょうか。
厳しい時代を生き抜きためには
「スキル」と「経験」が必要です。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
再三に渡って述べますが
結果だけにフォーカスすると
判断を見誤ることになりかねません。
制度設計と教育というところを
シビアかつリアルに見ていくべきです。
残業したくない~
仕事したくない~
やる気が起きねえ~
もっと休みたい~
楽して稼ぎたい~
こんな人が本書を読んだら
ガッカリすると思います。
生産性が高く、効率的で、
日本人の何倍もの休みを取るためには
子供の頃から厳しい訓練を受けねばなりません。
世の中は
そんなに甘くありませんね。
それでは、また…。
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