ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60冊以上の本を通じて、人生や社会の構造を読み解いています。 読書感想にとどまらず、キャリアや人生に彩りを与える言葉を綴っています。読書好きな方と繫がりたい!

モモ

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

私の積ん読本棚が

200冊を超えてしまって

もう入りきらなくなっています。

 

それなりに読むスピードは

早いほうだと思うのですが、

気になる本を見つけてしまうと

ついポチっと購入しちゃうのです。

 

我ながらバカだなと思いますし、

妻からもどうにかしなさいと言われるのですが

まあ本を買うのは趣味みたいなものですから(笑)

 

一生涯を掛けて

読み切ろうと思ってます。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 モモ 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 モモ 』

ミヒャエル・エンデ 岩波少年文庫 を読みました。

 

何かで見掛けて

何だか気になって購入しておきました。

 

しばらく積ん読本棚で眠っていたのですが

満を持して読み始めました。

 

妻に聞いたら

子供の頃に読んだと言ってたし

娘におススメできるかもしれないと思いますし

何より名作を読んでいない自分が悔しい。

 

岩波少年文庫かあ。

少年どころか

そろそろ老人に差し掛かるんだけど

せっかく興味を持ったのだから

これも良いきっかけだと思い

楽しみにしながら読み始めたのでした。

 

目次

第一部 モモとその友だち

 1章 大きな都会と小さな少女

 2章 めずらしい性質とめずらしくもないけんか

 3章 暴風雨ごっこと、ほんものの夕立

 4章 無口なおじいさんとおしゃべりな若もの

 5章 おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語


第二部 灰色の男たち

 6章 インチキで人をまるめこむ計算

 7章 友だちの訪問と敵の訪問 

 8章 ふくれあがった夢と、すこしのためらい

 9章 ひらかれなかったよい集会と、ひらかれたわるい集会

  10章 はげしい追跡と、のんびりした逃亡

  11章 わるものが危機の打開に頭をしぼるとき……

  12章 モモ、時間の国につく


第三部 〈時間の花〉

  13章 むこうでは一日、ここでは一年

  14章 食べものはたっぷり、話はちょっぴり

  15章 再会、そしてほんとうの別れ

  16章 ゆたかさのなかの苦しみ

  17章 大きな不安と、もっと大きな勇気

  18章 まえばかり見て、うしろをふりかえらないと……

  19章 包囲のなかでの決意

  20章 追手を追う

  21章 おわり、そして新しいはじまり

 

作者のみじかいあとがき

訳者のあとがき

エンデの人柄にふれた日々 佐々木田鶴子

 

感想

う~ん、しんみりしますね。

 

子供向けだから簡単だろうと思いきや

いやいやかなり深い洞察が必要です。

 

「時間とは何か」

 

この問いは、

私たちの人生において

本来とても大事なもののはずなのに、

いい大人だって

驚くほど考えずに

過ごしてしまっている気がします。

 

あって当たり前というか

水や空気どころの話しではなく

意識すらしない、できないことが多いでしょうか。

 

私たちは日常的に忙しくしていて

時間に追われていますよね。

 

時間を管理し、

時間を節約しようとします。

 

でも図々しい話しかもしれません。

時間ってそういうものなのか?

 

本当に大事な「時間の意味」については

立ち止まってもっと深く考えるべきかもしれない。

 

無意識に時は流れてしまうだけに

考えることを避けてはいる、

いやそれすら気づけていないでしょうか。

 

『モモ』は、「時間とは何か」という問いを

やわらかい物語の形で私たちに差し出してきます。

 

ただし、この本は見た目以上に難しい。

 

子ども向けの優しい語り口に包まれていますが、

問いかけてくるものは実に深く、

「生きるとはどういうことか」

「人はどう時間と向き合うべきか」という、

普遍的で根源的な問題に切り込みます。

 

考えれば考えるほどに

意識すれば意識するほどに

答えの見えない迷路に迷い込むようで

何度も読み返す箇所も結構ありました。

 

人生は簡単なようでいて難しい。

 

そして難しいままで突き進むのは

とても苦しいから、

私たちはどうにか簡単にしよう、

シンプルにしようと試みる。

 

でもその「簡単さ」は、

本質を置き去りにした

簡略化ではいけない。

 

深く難しい問いと向き合った上で、

なおかつ心の奥にあるシンプルさに届いていく。

 

表層的な現代社会だからこそ

わかった気になって終えてしまうからこそ

深く、深く、

何度も問い続けるべき問題かもしれない。

 

それこそが、

大人というものでしょうか。

 

『モモ』を読みながら、

そんなことを何度も考えました。

 

この物語の核心は、

時間をどう「過ごすか」、ではなく、

どう「感じるか」、

そしてそれを通じて

どう「生きるか」にあるように感じました。


表面的な軽さではなく、

内側の重みをどう抱えるか。

 

それができて初めて、

人は自分の人生を

本当の意味で生きることができるのかもしれません。

 

本書を読みやすい童話だと思って手に取ったなら

きっと少し面食らうでしょう。

 

でもそれでいいのだと思います。

 

簡単なことを、

簡単には済ませない。

 

難しいことを、

難しいまま置き去りにしない。

 

そんな読書体験は、

きっと今の私たちにとって貴重なものです。

 

いやはや少年文庫…バカにできない。

 

ストーリー展開は

ソフトで、わかりやすくて、

難しいところなんて何もないけど

その奥には哲学という源流が流れています。

 

な、なんなんだ、この本は…。

そう感じながら読み終えました。

 

いい年をして読んでも

正直、ミヒャエル・エンデの本心を

どこまで理解できたのかわからないです。

 

もし10代の時に本書を読んだら

果たしてどんな感想を持ったんだろうか?

 

何となくの面白さは感じることができても、

著者の言いたいことは

想像すらできなかったかもしれない。

 

1人の社会人として

日々時間に追われるようになった今だからこそ、

問題提起が心に突き刺さりますね。

 

子供向けの本だからとバカにせずに

興味を持って読んでみた自分を褒めたく思います。

 

本書を通じで

子供時代の自分と

大人の自分が対話する。

 

そんな貴重な体験をさせてくれる

自分の人生の「橋渡し」の役割の内容とも感じました。

 

読み終わったあと、不思議な感覚が残りました。

 

それは物語の内容そのものより、

むしろ読んだあとの自分自身の感覚の変化に関してです。

 

毎日当たり前のように使っているスマホ

少し離れたくなりました。

 

次の予定を入れる前に

少し余裕を持ちたく思いました。

 

忙しい毎日だけではなく

何もせずぼんやりと過ごす時間の大切さ。


そんな感覚も大事なんだよなと

頭の中に時間という概念の幅広さを

じわじわと感じさせてくれます。

 

ああ、視野が狭くなっているんだなと。

 

現代社会を生きる私たちは、

何かの成果を求められる日々を生きています。

 

でも本当は意味のない時間こそが

意味を成すのではないか?

 

人が人として生きるということは

仕事中心の毎日から

少し距離を置くべきなのではないか?

 

こんな失われた感覚、

これは子供時分には誰もが持っていたはずで

そっと思い出させてくれる。

 

時間の節約?

バカじゃねえの、

時間は時間、

節約しようとすればするほどに

時間を無駄にしてしまうんだよ。

 

そんな逆説的な考えが

つい頭に思い浮かんだり。

 

便利で効率的な社会が

本当に人間にとって良いものなのか?

 

私たちは何か大事なものを失っていないか?

失っているとしたら

それはあまりにも大きなものではないか?

 

どれだけの人が

それに気づいているのだろうか。

 

何だろうね。

自分が自分であるために

今の生活が好ましいものなのか。

 

本書は人生論だね。

失われたものを思い出す。

 

誰もが子供の頃に持っていた感覚を

もう1度思い出す。

 

そんな機能を果たしているのかもしれない。

 

あとね~、

これは本当に人類の存続に関わるのだけど

わかち合えば足りるのに

分捕り合うと足りなくなるんだよね。

 

人類はそれに気づいているのか?

資本主義は私たちを滅亡させるんじゃないか。

そんなことを考えてしまいました。

 

もうひとつ…

意味なんてない。

 

それ意味あるんすか?

こんなことを言う人も多いけど

何ごとにも意味なんてないんですよね。

 

意味を見い出すのは

私たち自身です。

 

意味のないことに

意味を与えることが

人生ってものじゃないかな。

 

読後すぐにこの書評を書いているので

まだ消化し切れていない部分もあるのだけど

暮らしのフェーズフェーズで

ああ、モモの時間はこうじゃない

こうしてもいいんじゃないかと

きっと思い出すことが多そうです。

 

とても不思議な感覚を味わえる

面白い本でした。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

世の中には未読の本がゴマンとあります。

 

裏返すと

私の人生で読める本なんて

ほんのひと握りなのですよね。

 

そう考えると遅ればせながらも

「モモ」と出会えて良かったと思いますし、

今まで出会えずに

56歳にして出会ったことに

何らかの意味があるのかもしれないな。

 

どうでしょうか、

普通に考えれば

私の人生はあと20年くらいかな。

 

「時間」を意識して

丁寧に、大切に、面白おかしく

有意義に過ごしていきたいな。

 

そんなことを考えさせられました。

人生は自分で謳歌しないといけませんね。

 

それでは、また…。

 

 

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