ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60冊以上の本を通じて、人生や社会の構造を読み解いています。 読書感想にとどまらず、キャリアや人生に彩りを与える言葉を綴っています。読書好きな方と繫がりたい!

経営中毒 社長はつらい、だから楽しい

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

毎日が楽しいことばかりだったら

どんなにいいでしょうか。

 

でも私たちの世界では

そんなことはあり得ませんし、

いいこともあれば悪いこともある

楽しいことがあれば辛いこともある

まさに人生楽ありゃ苦もあるさという

水戸黄門の歌(古すぎ?)のようなものですね。

 

むしろそういうものだと達観して

割り切った日常を過ごすほうが

精神衛生上もよほどいいのだろうなと思います。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 経営中毒 社長はつらい、だから楽しい 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 経営中毒 社長はつらい、だから楽しい 』

徳谷 智史 PHP研究所 を読みました。

 

一応、私も経営者の端くれですし、

クリニックの開業コンサルタントとして

これから経営者になるドクターの皆さんを

サポートする立場にもありますので、

経営について学ぶことは必須と考えています。

 

表層的なテクニックではなく

哲学的な深いアプローチや

経営とは何ぞや?という

本質的な思考が手に入りそうな書籍からは

積極的に学ぶ所存です。

 

「経営中毒」って

何だか良くないですか?

 

私の中にも

経営は中毒的なものがあると

そういう魔力があると思ってますので

本書の存在を知った時には

すぐにポチっと購入してしまいました。

 

さて、どんな内容なのか?

いかなる学びがあるのか?

楽しみにしながら手に取った次第です。

 

あ、そういえば徳谷さんの著書は

最近下記を読んでおりました。

 

ka162701.hatenablog.com

 

目次

はじめに 社長はつらい?それとも楽しい?

第1章 「資金繰り」は最初に直面する、

    社長共通の悩みー人徳が問われる「カネのマネジメント」

第2章 会社は99.9%、「人の問題」で崩壊する

    ー会社の未来を左右する「ヒトのマネジメント」

第3章 営業VS.エンジニア、中途VS.古参…

    組織の崩壊はとつぜん起きる

    ー文明の衝突を起こさない「組織のマネジメント」

第4章 最初に考えたプロダクトはなぜうまくいかないのか

    ー0→100を可能にする「事業のマネジメント」

第5章 「事業の売却」から新たな経営がスタートする

    ー失敗しない「スタートアップの出口戦略」

第6章 「24時間悩み、365日決断」

    難しいがクセになる経営判断

    ー会社の未来を左右する「社長の意思決定」

おわりに あなたは孤独な社長ではない

 

感想

いや~、キャリア本より

こっちのほうが全然良かったです。

 

経営という営みのリアルさと、

そこに潜む中毒性のような魅力が

強く印象に残りました。

 

一応、私も経営者の端くれですから

理不尽や葛藤、孤独を抱えながらも、

自分の理想を形にしていくプロセスにこそ

「経営の快感」があるという視点には

深く共感することができます。

 

とはいえ、いいことばかりではなく

苦しみや辛さ、

大変さやハードワークがあるのも

間違いはありません。

 

ただ「つらさ」があるからこそ

「楽しさ」も引き立つという考え方は、

経営者でなくとも

生き方そのものに通じるものがあると感じました。

 

どこか痛みを伴いながらも、

そこにしかないやりがいを見出す。

 

本書は経営に立ち向かう覚悟を持つ人への

強烈なエールだと感じました。

 
医療機関の経営者や
これから開業を目指す先生方、
フリーランスを志す人とか
起業を目指している人なら
きっと参考になるところは多いと思います。
 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介いたします。

 

請求書発行から入金までの売り掛け(や買掛)の期間を

「サイト」と言いますが、

これが長ければ長いほど入金が遅れます。

サイトが翌月末の場合は、

請求書発行から1ヵ月で入金されるし、

翌々月だと2カ月後になります。

こちらとしては、キャッシュフロー上は

なるべく早く入金してもらったほうがいいのですが、

支払う側の都合でいえば、

先延ばしできればできるほど望ましいので、

先延ばしにする会社が少なくないのです。

(P.50)

 

経営の基本の「キ」と言っていいのでしょうが

医療の場合は診療報酬が入ってくるのが

レセプト請求をした翌々月になりますので

その点が経営を難しくしていますね。

 

国や自治体、大企業ほど

自分たちの都合で遅くするのが

良くも悪くも日本社会の縮図です。

 

自費診療は即日入金されますので

保険より自費のほうが手っ取り早いのですね。

 

起業は、何をやるかも大事ですが、

それ以上に誰とやるかが大事。

さらにそれ以上に、

何のためにやるかが大事なのです。

その目線合わせは徹底しすぎるくらいでも

足りないくらいです。

(P.100)

 

とにかく最重要なのは

「何のためにやるか?」だと思います。

 

目的が明確であれば

目標も自ずと明確になり、

その目的と目標を良しとする人が

集まってくるのではないでしょうか。

 

会社の規模が大きくなり始めたら、

「どのようなスキルセットを持ったメンバーで

 会社を構成するか」

計画を立てることをおすすめします。

その計画に沿って、

今いるメンバーとは異なるスキルセットを持った人を

意識的に採用していきましょう。

マインドセットは共通、

スキルセットは異質がポイントです。

採用の受け皿を広くして、

異なる強みや

スキルを活かせる組織に変えていくのです。

(P.117~118)

 

そりゃそうだろうという話しですが

スタートアップ時は

言うほど簡単ではないのが現実ですね。

 

人事の問題は永遠に続く。

 

私は、基本的には、

会社側から社員に辞めさせてもらうことは

良しとしていないのですが

(そもそも日本では労働契約法があるのでできませんが)、

多くの組織に共通するパターンとして、

このタイプの人が出てきたら、

会社を出ていただいたほうがいいな、という人はいます。

それは、「お山の大将になって、

組織に悪影響を及ぼしている」タイプです。

(P.133)

 

お山の大将にも

いいケースと悪いケースがありますね。

 

悪いケースの場合は

断固とした対応が必要です。

 

社長が、

「強い思いでプロダクトを立ち上げたあまりに、

 ユーザー視点が抜け落ちてしまう」と話したように、

お客さまに支持されるサービスや

プロダクトを生み出すには「ユーザー視点」を持って、

プロダクトではなく

マーケットインの考え方で、

自社のサービスやプロダクトに欠けているものが

何かを考えることが大切です。

お客様が欲しいと思うサービスやプロダクトかどうかは、

次の三つの要素でチェックできる、と私は考えています。

・課題(ニーズやペイン)

・提供価値(競合との違い)

・価格(ビジネスモデル)

(P.212)

 

プロダクトアウトではなく

マーケットインというのは

本当にその通りだと思います。

 

ただ組織が大きくなると

どこもプロダクトアウトになりがちです。

 

だから大手企業は談合するのですね。

そして政官財で抱え込みに走る。

 

もうそういう時代ではないでしょう。

ポスト資本主義に移りましょう。

 

知名度の低い

スタートアップのプロダクトやサービスは、

尖った価値がないと、

お客様に振り向いてもらえません。

顧客の心をつかむには

中途半端な付加価値が複数あるより、

小さくても良いので

類似サービスにはない価値が

一つあったほうが強いからです。

(P.225)

 

どこにでもあるものなら

大手企業に敵いません。

 

他にないものだから

知名度の低い会社でも依頼するのですよね。

 

一般にミッションやビジョンは、

社員に対する求心力を高めるために

制定したほうがよい、

あるいは顧客や社会からの共感を得るために

あったほうがよいと言われます。

もちろん、それは事実ではあるのですが、

私はむしろ、

誰もゴールを与えてくれない社長にこそ

必要だと断言します。

どんな旅も、競争も、何のために、

どこに向っているかがわからないと、

修羅場を日々くぐって歩み続ける

モチベーションが続きません。

社長に限った話ではないですが、

誰からもゴールが与えられないトップこそ、

「なぜ会社を創ったのか」

「どんな未来を実現したいと思っているのか」という

自身の強い想いをミッションやビジョンとして

明文化することで踏ん張れる。

逆境時の「拠り所」になるのです。

(P.226~227)

 

その通りと思いました。

誰もゴールを与えてくれないから

自分で設定して、自分で向かっていく。

 

目標と目的。

どこへ?なぜ?を問い続ける。

 

トップだからこそ

組織やステークホルダーのために

明確にしておくべきですね。

 

トップであろうとなかろうと、

事業に対して強い思いを持った

旗振り役がいないのならば、

撤退もやむを得ないのではないでしょうか。

もちろん、「どんな困難があったとしても、

必ずこの事業を成功させてみせる」という

極めて強い覚悟さえあれば、

新規事業は必ず成功するわけではありません。

しかし、その覚悟を持ち、

ファイティングポーズを取り続ける

推進者がいなければ、

絶対に上手くいかないものだと思います。

想いがあれば必ず成功するほど甘くはないですが、

想いがない限り成功はしない。

事業責任者自身が、

誰に言われようと成功を信じ、

メンバーを鼓舞できるくらいの覚悟がないと

周りはついてこないのです。

(P.343)

 

そういうもんだと思います。

すべてはトップの意欲と覚悟しだいです。

 

何かで見つけてずっと覚えているのですが

経営者とは

❶休みなど一日もない

❷自分が最後の砦

❸嫌われて当然

❹表面上の言葉を信じてはいけない

❺事業は1勝9敗である

❻作業をしても儲からない

❼全ては自分の責任

❽頭良いフリや知ったかぶりをしない

❾解決する以外にストレス発散など無い

➓筋を通せ

こういうものです。

 

嫌なら雇われていたほうがいいです。

頭がおかしいんですよ、経営者って(笑)。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。

 

とても面白かったですし

特別斬新で最新なノウハウはないけれど

経営の基本はしっかり見返すことができる良書です。

 

きっと病院やクリニックの経営上でも

かなり役立つところがあると思います。

 

いずれ開業を目指すとか

現在、開業準備中というドクターの皆さまにも

参考になるのではないでしょうか。

 

それでは、また…。

 

 

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