おはようございます。
読書がライフワークになっている
医療業界のコンサルタント
ジーネット株式会社の小野勝広です。
私は内田樹さんを敬愛していますし、
哲学書はできるだけ多く読みたいですし、
歴史に関する書籍は大好きですし、
経営書などビジネス本を読んで勉強もします。
しかし、これらは
コンフォートゾーンとも思っていまして、
時にはあえて離れる必要もあると考えています。
今までもこの姿勢で
数多くの「当たり」と出会いましたし、
それが自分のコンフォートゾーンを
広げることにもつながりました。
ですけど、さすがに自分には無理だとか、
この分野は学ばなくていいかと思うことも
しばしばあります(苦笑)。
今回ご紹介する書籍は、
【 天才 富永仲基 独創の町人学者 】 です。

本書をピックアップした理由
『 天才 富永仲基 独創の町人学者 』
釈 徹宗 新潮新書 を読みました。
以前に「石田梅岩」という人物を知り、
大変に感銘を受けるとともに、
私の経営哲学にも好影響を与えてくれました。
とはいえ、そんなに詳しいわけではなくて、
下記の二冊を読んだに過ぎません。
いずれ石田梅岩については
また学びたいなとは思っていたのですが、
たまたま何かで「富永仲基」という名前を見て、
石田梅岩のような方かと勝手に思ってしまいました。
それなら勉強してみようと
思わず購入、読み始めてみたのですが…。
目次
序 早すぎた天才
第1部 富永仲基とは何者だったのか
第2部 『出定後語』上巻を読む
第3部 『出定後語』下巻を読む
第4部 『翁の文』と『楽律考』
第5部 富永仲基はどう語られてきたか/近代への“道”
感想
全然ちがう…。
完全に油断していました。
まあ、よく調べもせずに
何となくのイメージで
石田梅岩のように思った私が悪かったのです。
仏教というか
宗教学と言いますか、
とにかく専門性が高くて、
正直ほとんど理解ができませんでした。
途中で止めようかと何度も思ったのですが、
これもせっかくの機会だし、
こんなふうに間違えでもしなければ
一生読むことなんてないよな。
そう思い直して
一生懸命読んでみました。
私は無宗教の人間ですし、
今まで宗教について学んだこともありませんから、
あまりにも知識が足りませんでした。
それでも何となく読み終えてしまう自分のことを
私は好ましく感じます(笑)。
何もわかっていないのですが、
それでもせっかく書評を書くのですから
以下の5つのポイントに絞って
わからないなりに何かを書いてみます。
①富永仲基とは何者なのか?
富永仲基は、
江戸時代の大阪に生きた町人学者で、
当時としてはかなり珍しいほど
自由で批判的な思考を持った人物のようです。
学問を、ただ権威ある教えを
受け入れるためのものではなく、
「本当にそう言えるのか」を
考え抜く営みとして実践しました。
特に仏教の教えについて、
経典の成り立ちや教説の違いを冷静に見比べ、
「後から付け加えられた部分もあるのではないか」と
考えた点が大きな特徴なのだそうです。
つまり仲基は、信じる前に考える人であり、
空気や権威に流されず、
自分の頭で判断しようとした
知識人だったと言えるでしょうか。
現代風に言えば、既成概念を疑い、
構造そのものを見ようとした、
非常に先進的な思想家と言えそうです。
江戸時代にも
市井に意外とすごい人物がいたのですね。
武士階級ではなく、
町人だったからこそ
自由に物事を考えることができたと
言えたのかもしれません。
②出定後語とは何か?
「出定後語」は、
富永仲基が仏教について論じた
代表的な著作らしいです。
内容はかなり専門的ですが、
ざっくり言えば
「仏教の教えはどのように作られ、
どう変化してきたのか」を考察した本だと
捉えると理解しやすそうです。
仲基は、仏教を絶対的な真理として
そのまま受け取るのではなく、
歴史の中で多くの人の手を経て、
その都度、形づくられてきたものとして見ました。
少し斜に構えた人だったのでしょうか。
そのため、経典ごとの違いや矛盾、
時代による変化にも目を向けています。
信仰を深めるための本というより、
宗教を対象化して分析する本に近い印象です。
現代人にとっては難解ですが、
「教えにも歴史がある」と知るだけでも、
本書の入口としては
十分に意味があると言えそうです。
③無宗教の現代人は仏教をどう受け止めるべきか?
無宗教の現代人が仏教に向き合うとき、
最初から「信じるか、信じないか」で
考えなくてもよいのだと思います。
むしろ大切なのは、
人間が昔から何に苦しみ、
何を救いとしてきたのかを知ることではないでしょうか。
仏教には、執着、無常、
苦しみ、人間関係、生老病死といった、
現代人にも通じる問いが多く含まれています。
宗教として全面的に受け入れなくても、
人生を考えるための知恵として学ぶことは
十分可能とも言えそうです。
無宗教だから理解できないのではなく、
無宗教だからこそ、
距離を取りつつ本質だけを汲み取る
読み方もあるような気がします。
教義を丸ごと飲み込むのではなく、
自分の人生に照らしながら、
使える視点を拾っていく。
それくらいの受け止め方でもよいのだと思います。
④現代の宗教の存在価値とは?
現代における宗教の存在価値は、
単に信者を増やすことではなく、
人間が一人では抱えきれない問いや不安を受け止める
枠組みを持っていることだと思います。
科学や経済が発達しても、
人はなお、死、孤独、不条理、喪失、
罪悪感といった問題からは逃れられません。
そうしたとき宗教は、
「どう生きるか」
「苦しみとどう向き合うか」に
一定の方向性を与えてくれます。
また、共同体や儀礼、祈りの場を通じて、
人を孤立から守る役割もあります。
一方で、宗教が権威化し、
思考停止や支配の道具になるなら
危ういものにもなりかねません。
だからこそ現代では、
宗教を盲信するのではなく、
その価値と限界を見極めながら活用する
少し冷静な姿勢が大切ですね。
宗教は不要になったのではなく、
扱い方がより問われる時代になったのでしょう。
日本人のスタンスとしては
こんな感じでいいのでしょうけど、
おそらく世界中を探しても
こんな国は他にはないのかもしれません。
⑤いかに宗教を生存戦略に組み込むか?
宗教を生存戦略に組み込むとは、
何かの宗派に入ることを意味するのではなく、
自分が折れそうなときに
心を立て直すための視点や
習慣として取り入れることだと思います。
たとえば、物事は思い通りにならない、
執着しすぎると苦しくなる、
人は一人では生きられない、
といった宗教的な知恵は、
現実を生き抜くうえで十分に役立ちます。
成功や効率だけを追い続けると、
人は簡単に壊れてしまいますが、
宗教的な発想は
「受け入れる」「手放す」
「感謝する」「祈る」といった
別の回路を与えてくれます。
つまり宗教は、
勝つための武器というより、
壊れずに生き続けるための土台になり得るのです。
現代人に必要なのは、
「信仰」の形そのものよりも、
人生を支える知恵として宗教をどう活かすか、
なのかもしれません。
評価
おススメ度は ★★☆☆☆ といたします。
本書の内容云々の問題ではなく、
あくまで私の知識不足です。
わからないものを
わからないままに読み進めて、
何とか読了した。
そんな感じですが、
きっと知識がおありな方であれば
私とは全然異なる感想を持つことでしょう。
私は読みながら、
ごめんなさい、
私ごときが読む本ではありませんでした…と
ずっと自省をしておりました(笑)。
まあ、こういうこともありますし、
これはこれでよい経験になったかなと思います。
それでは、また…。
<ジーネットが発信する情報提供サイトはこちらです!>
・ジーネット株式会社 公式ホームページ
・医療ビジネス健全化協議会<IBIKEN>ドクター向け情報提供サイト
・ジーネット株式会社 <社長のtwitter>
・ジーネット株式会社 <社長のfacebookページ>
