ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60冊以上の本を通じて、人生や社会の構造を読み解いています。 読書感想にとどまらず、キャリアや人生に彩りを与える言葉を綴っています。読書好きな方と繫がりたい!

天才 富永仲基 独創の町人学者

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

私は内田樹さんを敬愛していますし、

哲学書はできるだけ多く読みたいですし、

歴史に関する書籍は大好きですし、

経営書などビジネス本を読んで勉強もします。

 

しかし、これらは

コンフォートゾーンとも思っていまして、

時にはあえて離れる必要もあると考えています。

 

今までもこの姿勢で

数多くの「当たり」と出会いましたし、

それが自分のコンフォートゾーンを

広げることにもつながりました。

 

ですけど、さすがに自分には無理だとか、

この分野は学ばなくていいかと思うことも

しばしばあります(苦笑)。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 天才 富永仲基 独創の町人学者 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 天才 富永仲基 独創の町人学者 』

釈 徹宗 新潮新書 を読みました。

 

以前に「石田梅岩」という人物を知り、

大変に感銘を受けるとともに、

私の経営哲学にも好影響を与えてくれました。

 

とはいえ、そんなに詳しいわけではなくて、

下記の二冊を読んだに過ぎません。

 

ka162701.hatenablog.com

 

ka162701.hatenablog.com

 

いずれ石田梅岩については

また学びたいなとは思っていたのですが、

たまたま何かで「富永仲基」という名前を見て、

石田梅岩のような方かと勝手に思ってしまいました。

 

それなら勉強してみようと

思わず購入、読み始めてみたのですが…。

 

目次

序 早すぎた天才

第1部 富永仲基とは何者だったのか

第2部 『出定後語』上巻を読む

第3部 『出定後語』下巻を読む

第4部 『翁の文』と『楽律考』

第5部 富永仲基はどう語られてきたか/近代への“道”

 

感想

全然ちがう…。

完全に油断していました。

 

まあ、よく調べもせずに

何となくのイメージで

石田梅岩のように思った私が悪かったのです。

 

仏教というか

宗教学と言いますか、

とにかく専門性が高くて、

正直ほとんど理解ができませんでした。

 

途中で止めようかと何度も思ったのですが、

これもせっかくの機会だし、

こんなふうに間違えでもしなければ

一生読むことなんてないよな。

 

そう思い直して

一生懸命読んでみました。

 

私は無宗教の人間ですし、

今まで宗教について学んだこともありませんから、

あまりにも知識が足りませんでした。

 

それでも何となく読み終えてしまう自分のことを

私は好ましく感じます(笑)。

 

何もわかっていないのですが、

それでもせっかく書評を書くのですから

以下の5つのポイントに絞って

わからないなりに何かを書いてみます。

 

①富永仲基とは何者なのか?

富永仲基は、

江戸時代の大阪に生きた町人学者で、

当時としてはかなり珍しいほど

自由で批判的な思考を持った人物のようです。

 

学問を、ただ権威ある教えを

受け入れるためのものではなく、

「本当にそう言えるのか」を

考え抜く営みとして実践しました。

 

特に仏教の教えについて、

経典の成り立ちや教説の違いを冷静に見比べ、

「後から付け加えられた部分もあるのではないか」と

考えた点が大きな特徴なのだそうです。

 

つまり仲基は、信じる前に考える人であり、

空気や権威に流されず、

自分の頭で判断しようとした

知識人だったと言えるでしょうか。

 

現代風に言えば、既成概念を疑い、

構造そのものを見ようとした、

非常に先進的な思想家と言えそうです。

 

江戸時代にも

市井に意外とすごい人物がいたのですね。

 

武士階級ではなく、

町人だったからこそ

自由に物事を考えることができたと

言えたのかもしれません。

 

②出定後語とは何か?

「出定後語」は、

富永仲基が仏教について論じた

代表的な著作らしいです。

 

内容はかなり専門的ですが、

ざっくり言えば

「仏教の教えはどのように作られ、

 どう変化してきたのか」を考察した本だと

捉えると理解しやすそうです。

 

仲基は、仏教を絶対的な真理として

そのまま受け取るのではなく、

歴史の中で多くの人の手を経て、

その都度、形づくられてきたものとして見ました。

 

少し斜に構えた人だったのでしょうか。

 

そのため、経典ごとの違いや矛盾、

時代による変化にも目を向けています。

 

信仰を深めるための本というより、

宗教を対象化して分析する本に近い印象です。

 

現代人にとっては難解ですが、

「教えにも歴史がある」と知るだけでも、

本書の入口としては

十分に意味があると言えそうです。

 

③無宗教の現代人は仏教をどう受け止めるべきか?

無宗教の現代人が仏教に向き合うとき、

最初から「信じるか、信じないか」で

考えなくてもよいのだと思います。

 

むしろ大切なのは、

人間が昔から何に苦しみ、

何を救いとしてきたのかを知ることではないでしょうか。

 

仏教には、執着、無常、

苦しみ、人間関係、生老病死といった、

現代人にも通じる問いが多く含まれています。

 

宗教として全面的に受け入れなくても、

人生を考えるための知恵として学ぶことは

十分可能とも言えそうです。

 

無宗教だから理解できないのではなく、

無宗教だからこそ、

距離を取りつつ本質だけを汲み取る

読み方もあるような気がします。

 

教義を丸ごと飲み込むのではなく、

自分の人生に照らしながら、

使える視点を拾っていく。

 

それくらいの受け止め方でもよいのだと思います。

 

④現代の宗教の存在価値とは?

現代における宗教の存在価値は、

単に信者を増やすことではなく、

人間が一人では抱えきれない問いや不安を受け止める

枠組みを持っていることだと思います。

 

科学や経済が発達しても、

人はなお、死、孤独、不条理、喪失、

罪悪感といった問題からは逃れられません。

 

そうしたとき宗教は、

「どう生きるか」

「苦しみとどう向き合うか」に

一定の方向性を与えてくれます。

 

また、共同体や儀礼、祈りの場を通じて、

人を孤立から守る役割もあります。

 

一方で、宗教が権威化し、

思考停止や支配の道具になるなら

危ういものにもなりかねません。

 

だからこそ現代では、

宗教を盲信するのではなく、

その価値と限界を見極めながら活用する

少し冷静な姿勢が大切ですね。

 

宗教は不要になったのではなく、

扱い方がより問われる時代になったのでしょう。

 

日本人のスタンスとしては

こんな感じでいいのでしょうけど、

おそらく世界中を探しても

こんな国は他にはないのかもしれません。

 

⑤いかに宗教を生存戦略に組み込むか?

宗教を生存戦略に組み込むとは、

何かの宗派に入ることを意味するのではなく、

自分が折れそうなときに

心を立て直すための視点や

習慣として取り入れることだと思います。

 

たとえば、物事は思い通りにならない、

執着しすぎると苦しくなる、

人は一人では生きられない、

といった宗教的な知恵は、

現実を生き抜くうえで十分に役立ちます。

 

成功や効率だけを追い続けると、

人は簡単に壊れてしまいますが、

宗教的な発想は

「受け入れる」「手放す」

「感謝する」「祈る」といった

別の回路を与えてくれます。

 

つまり宗教は、

勝つための武器というより、

壊れずに生き続けるための土台になり得るのです。

 

現代人に必要なのは、

「信仰」の形そのものよりも、

人生を支える知恵として宗教をどう活かすか、

なのかもしれません。

評価

おススメ度は ★★☆☆☆ といたします。

 

本書の内容云々の問題ではなく、

あくまで私の知識不足です。

 

わからないものを

わからないままに読み進めて、

何とか読了した。

 

そんな感じですが、

きっと知識がおありな方であれば

私とは全然異なる感想を持つことでしょう。

 

私は読みながら、

ごめんなさい、

私ごときが読む本ではありませんでした…と

ずっと自省をしておりました(笑)。

 

まあ、こういうこともありますし、

これはこれでよい経験になったかなと思います。

 

それでは、また…。

 

 

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