ある読書好き医療コンサルタントの書評ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

今こそ石田梅岩に学ぶ!新時代の石門心学 今に生き続ける不朽の思想哲学

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医師のキャリアコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

先行き不透明な時代です。

このまま何もしなくていいわけがありません。

 

ですから新しいことをしよう!

もっとよいやり方があるんじゃないか?と

焦燥感に駆られる方も少なくありませんね。

 

もちろん変えるということも大事でしょう。

 

しかし過去を振り返り、

歴史をよ~く学んでいけば、

そこに大きなヒントがあるんじゃないかと

私は考えています。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 今こそ石田梅岩に学ぶ!新時代の石門心学

 今に生き続ける不朽の思想哲学】 です。

 

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本書をピックアップした理由

『 今こそ石田梅岩に学ぶ!新時代の石門心学

  今に生き続ける不朽の思想哲学 

黒川 康徳  日本地域社会研究所 を読みました。

 

石田梅岩という人物をご存知でしょうか?

 

私も偉そうなことは言えないのですが、

江戸時代後期に活躍した「商人」です。

 

皆さんもご存知の通り、

この時代は「士農工商」ですから

商人は最下層の扱いでした。

 

が、現実的には「お金」を持っていますので

武士も商人から借金をするような時代だったのですね。

 

石田梅岩はこういう時代に

商人哲学とでも言うのでしょうか?

 

正しい商人道を貫き通し、

商人としての行動規範を作り上げて

後の石門心学という学問に繋げていきます。

 

多くの門弟たちを抱え、

その弟子たちが後世活躍したことで

一般社会にも広がっていったのですね。

 

ここにはある種の宗教のような教えがあり、

「まことの商人は先も立ち、われも立つことを思ふなり」

「商売の始まりとは、余りある品と不足する品を交換し、

 互いに融通するものである。」など

現代ビジネスシーンでも通用する

名言をいくつも残しています。

 

詳しく知りたい方は下記をどうぞ。

Wikipedia 石田梅岩

ja.wikipedia.org

 

昨今のビジネスシーンでは

勝ち組と負け組が二極化し、

まさに弱肉強食であり

勝てば何でも許され

負ければ何もかも許されず、

とにかく金儲けが成功すればいいという

非常に表層的かつ動物的でもあると

私は感じています。

 

とはいえ私もそんなビジネスマンの1人であり、

経営者でもありますから

事業を成り立たせ、永続させねばなりません。

 

実業と虚業に分けるとしたら

当然、実業として世のため人のために

お役に立ちたいとも強く思います。

 

正しい商売とは何か?

そんな事を考えていたときに出会ったのが

石田梅岩でした。

 

その時に手に取ったのが下記の書籍です。

 

ka162701.hatenablog.com

 

この本がメチャクチャ勉強になり、

私の仕事論の基礎にも好影響を与えてくれました。 

 

それ以降は、

経営者として迷ったら石田梅岩に立ち戻ろうとか、

ビジネスの原則は石田梅岩にあると考えており、

きっとこれからもフェーズフェーズで

石田梅岩を学ぶことになるのだろうなと思ってました。

 

そんな中に新型コロナです。

ごく一部の業界を除けば、

どこも苦しんでいますよね。

 

特に飲食業や観光業などは

相当に厳しくなっています。

 

その影響は社会のあちこちで現れており、

医療業界にだってジワジワと押し寄せています。

 

私の仕事、

医師の転職エージェントや

クリニックの開業コンサルタントにも

少なからず影響はあるんです。

 

こんな時には…

そうだ、石田梅岩だ!と思い出し、

積ん読されていた本書を手に取ったのでした。 

 

目次

序章

第1章 石田梅岩石門心学

第2章 心学敬明舎の目指すもの

第3章 心の解放

第4章 ミトコンドリアは神か 

 

感想

むむむ…。

何と形容したらよいものか…。

実に難しい内容です。

 

いえ、内容が難しいのではなく、

石田梅岩を学びたくて

本書を手に取った私にとっては

この内容は完全に期待外れ…。

とはいえ読む価値なしという内容でもない。 

 

ポジションが曖昧とでも言いますか、

本書の位置づけに疑問を持ってしまいました。

 

だって、

今こそ石田梅岩に学ぶ!新時代の石門心学

今に生き続ける不朽の思想哲学 というタイトルですよ。

 

石田梅岩について

その思想や哲学、

石門心学の重要な本質が書かれていると思うじゃないですか…。

 

ところが…

第1章で石田梅岩石門心学の概要については

さらっと書かれているものの

第2章以降は著者の考えの発表の場となっています。

 

著者は石田梅岩を敬愛しており、

相当に学んできたようではありますが、

別に著者の考えを知りたいわけではなく

石田梅岩を学びたかった私としては

かなり残念でした。

 

ただ読む価値なし…という

辛辣な評価をするほどにヒドくはなく、

石田梅岩から本書を知るのではなく

著者や哲学という側面から

本書に辿り着いた方には

学びとなる点もあると思います。

 

あまり多くはないですが、

恒例の私がグッときた箇所をご紹介いたします。

 

人は時代の子である。

その時代に生まれ、

その時代の価値観のもとに成長をとげる。

それだけに、

その社会にどっぷり浸かっているかぎり、

自分の価値観を知ることは

まず不可能だろう。

孫氏の兵法には

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」とある。

自分を知る、すなわち己の価値観を知ることが、

どれほど重要なことか。

ソクラテスはそれを「汝を知れ」と、

明快に喝破している。

(P.9)

 

社会の常識となれば、

その経緯を探求することなど考え及ばず、

その常識を否定するような

行動への対処ができなくなるばかりか、

むしろそれが呪縛となり、

それを超克する思想が生まれなくなる。

(P.70)

 

21世紀に入ってから一層に、

マテリアリズム,

つまり物質文明に拍車がかかっており、

あらゆる面において有形資産に傾いた

近視眼的な社会となっており、

時代を見越した観点においては、

もはや視野狭窄症にかかっているようにさえ、

みうけられます。

物質的には金銭や資産ばかりか地位や名誉、

見栄や外聞なども含んでいるのは、

いうまでもありません。

これが歴史的視点にたったところからの

時代認識なのです。

(P.96)

 

ー心こそ 心迷わす 心なり 心に心 心許すなー

(中略)

心の使い方は多様であって、

その意味するところもまた、

多種多様となります。

つまり、きちっとした定義にもとづいて使わねば、

受け手の解釈もまちまちとなり、

真の意味は伝わりません。

単に伝わらないだけなら、

さほど問題にもならないでしょうが、

誤ったかたちで伝わったとすれば、

それは大きな問題です。

はたして、日常使っている「心」は、

あいまいのままとなっていませんか。

(P.114)

 

ただ厳密にいえば、

価値観そのものが問題を引き起こしているわけではなく、

その価値感が固着し、

融通が利かなくなった状態に問題があるのです。

これを価値観の「絶対化」といいます。

自己における、

ある一面における価値観が絶対化しているということは、

相手の価値観を受け容れることができず、

対立や衝突を引き起こしているのです。

よって、理想とされる相対的価値観の在り方とは、

相手の価値観を受け容れることにつきます。

違いは違いとして認め合う、

寛容な精神を育むことに尽きます。

(P.124)

 

ともすれば知性に基づいた判断、

つまり評価が

そのまま好き嫌いに反映されがちなのですが、

評価とは、あくまで客観的なもの、

つまり知性に基づくものであって、

価値観とは別次元の世界とするものなのです。

(P.126)

 

その価値感から発した考え方もまた独自のものであって、

誰からも侵されるものでなく、

だれも侵してはならないものです。

自分を尊重して欲しければ、

他人の考え方もまた尊重せねばならないのです。

人格が違うように思考や価値観が違って当然なのです。

その違いを違いのまま活かす、

そのような生き方こそ主体的な生き方なのです。

ということは、

自分の世界と他人の世界は別物であって、

それぞれがそれぞれの世界を持っていることになります。

世界が違うということは

その判断基準もそれぞれのものであり、

他人の世界に立ち入ることなど不可能なのです。

よって、主体的に生きるということは、

自分を大切にし、

自由を謳歌することであり、

それはまた、相手の人格を尊重することにもなります。

そこには対立もなければ衝突もありません。

それこそが「自由」というものでしょう。

もちろんこれは、相手を無視することではありません。

それとは真逆で、

相手の考え方も価値観も尊重すること、

受け容れることになります。

(P.131)

 

近代化とはそのまま客体化の時代といえるほどに、

時代は一層の客体化へと驀進中の様相です。

まるで経済成長には

客体化が必須条件のごとくにさえ感じられます。

それこそ、知性爛熟の社会でもあり、

何疑うことなく、

時代は進展しているようにも見受けられます。

もはや経済のための国民であって、

本来あるべき国民のための経済など、

どこ吹く風という状況です。

(P.141)

 

この社会は、

いま生きる私たちだけのものではなく、

次世代に対する大きな責任があるのです。

問題があるとすれば、

それを正して後世に伝えるのこそ、

人間としての務めではないでしょうか。

では、どこにその問題の根があるのか、

それが、どれほどの災禍を

招いているかを見てみましょう。

(P.142~143)

 

断っておきますが、

自己の主張を非難しているんじゃありません。

自己の主張を「正当化」するところに、

問題があるのです。

(P.164)

 

身体は時間と空間から逃れることはできません。

「いま・ここ」という世界からは逃れられません。

ところが、精神は、過去に飛んだり未来を夢想したり、

また空想に耽ったり妄想を抱いたりと、

自由気ままに往来します。

必ずしも「いま・ここ」という世界にはいないのです。

(P.194)

 

自己の価値観に関して

すなおに疑問を持つことが肝要です。

なぜなら、自分の価値観によって生み育てられたもの、

その慣れ親しんだ価値観だけに、

そう簡単に決別できるものではないのですから。

(P.221)

 

評価

おススメ度は ★★☆☆☆ といたします。

 

私の書評のなかでは

かなり厳しい評価ではあります。

 

だって私は石田梅岩を学びたかったんです。

その目的はあまり達成できなかったかなと…。

 

まして第4章はミトコンドリアについてですよ。

う~ん、意味がわからんです。

読んでもよくわからなかったです。

 

ただ上記に記したように

中には勉強になるところもありました。

 

私のように石田梅岩を学びたい方には不向きですが、

哲学や思想を知るにはよい本かもしれません。

 

それでは、また…。 

 

 

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