ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60冊以上の本を通じて、人生や社会の構造を読み解いています。 読書感想にとどまらず、キャリアや人生に彩りを与える言葉を綴っています。読書好きな方と繫がりたい!

投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

先日、SNSでこんな投稿をしました。

 

世の中の問題の多くは

二項対立にあるように思います。

 

右か左か、白か黒か、是か非か。

 

複雑化した社会のなかで、

安直な二分法はリスクでしかありません。

 

でも人はわかりやすさに流れる。

 

難しい問題は

難しいまま捉えることでしか対応できない。

 

複雑さを解きほぐすためにAIを使う。

 

いかがでしょうか。

 

わかりやすさが受ける現代社会ですが、

それが私たちの生活を脅かすことになりかねない。

 

そんなことを考えてしまいました。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 投資家みたいに生きろ 

  将来の不安を打ち破る人生戦略 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 投資家みたいに生きろ 

  将来の不安を打ち破る人生戦略 』

藤野 英人 ダイヤモンド社 を読みました。

 

別に私は投資家になりたいわけではありませんし、

正直、投資に興味はありません。

 

ですが、投資を否定するものではないし、

投資家の方には、すごいなと思うところもあります。

 

ただ、私自身は投資よりも

もっとやりたいことがあって、

そちらにフルパワーを注ぎたいだけです。

 

そんな私でも投資家のエッセンスといいますか、

考え方や生き方から学んでおくこともあるだろうと思い、

本書を手に取った次第です。

 

目次

プロローグ 「リスクと向き合う」ということ

思考1 「投資家の考え方」を授けよう

思考2 それでもあなたを「動かさないもの」の正体

習慣1 今日の「過ごし方」が未来へとつながる

習慣2 長い人生で「必要な資産」を増やす

エピローグ 「お金の投資」をはじめてみよう

 

感想

冒頭に、

この本は、

”投資家という職業になるための本”ではありません。

”投資家みたいに生きる本”です。

 

このように書かれており、

そこに思わず膝を打ちました。

 

前述したように、

私は投資家になろうとは思いませんけど、

投資という行動には

学ぶべきところがあると考えています。

 

そんな私には最適の本かもしれないと

少なからず期待をしていたのですが、

手放しで拍手という感じではありませんけど、

総合的に「合格」と言える内容でした。

 

学ぶべきところあり、

疑問に思うところあり、

でもさまざまな観点から考えさせられ、

それが私自身の思考にプラスになった気がします。

 

投資家の最大の欠点は、

所詮は「見返りありき」であることだと

私は考えています。

 

リスクを負って身銭を切るのですから、

当然のことではありますが、

それをゴールとしている限りは、

どうしても「限界」があるでしょう。

 

しかし、社会全体の経済を加速させるという点では

投資家がいないと困ります。

 

もちろん投資家と言っても、

実にさまざまな方がいらっしゃるわけで、

金儲けしか考えずに

搾取構造を私利私欲に使う人もいれば、

社会の発展のために

リスクを背負える人もいます。

 

著者は後者のタイプの方ですから、

その「考え方」には

単なる投資家を超えて、

人として学ぶところがありました。

 

日本人はお金を悪いものと捉えすぎとか、

投資を毛嫌いしすぎという論調がありますが、

最近はだいぶ変わりつつあるでしょうか。

ただ、それがいいのかは私にはわかりません。

なぜなら資本主義の形も

そろそろ変わるのではないかと思っているからです。

 

これからの社会構造の変化を

しっかり注視していきたいと思います。

 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介いたします。

 

私は今、日本人は2つのグループに

分けられると思っています。

・失望を最小化する人たち

・希望を最大化する人たち

(P.31)

 

言い得て妙ですね。

でも、そうかもしれないと素直に思いました。

 

そして、どちらのパターンに入るかによって、

その後の人生を決めてしまいそうでもあります。

 

「人生は生ある限り、これすべて、

 向上への過程でなくてはならない。

 社会奉仕への努力でなくてはならない。

 もし老人のゆえをもって、

 安穏怠惰な生活を送ろうとするならば、

 それは取りも直さず

 人生の退歩を意味する」。

(P.45)

 

これは本多静六さんという方の言葉ですが、

これこそが投資家の存在価値と言えるでしょうか。

 

人というのは、

守りに入ったら成長を止めます。

 

いつかは誰でもそうなるでしょう。

その時に引退できるかどうか。

そこが後世の評価を決めそうです。

 

投資のエネルギーの要素の一つ、

「時間」は、

誰にとっても「平等で有限」という特徴があります。

「時は金なり」という言葉もあるくらい、

時間は貴重なものです。

だからこそ、日頃の使い方の意識が大切になってきます。

しかし、世の中はあまりにも

「効率」や「時短」を重要視しすぎています。

それについて、

投資家的に警報を鳴らしたいと思います。

というのも、投資家のように考えると、

必ずしも効率性が重要ではないからです。

(P.56)

 

キャリア論的にも、人生論的にも、

「時間」を味方につけるかは、

とても重要です。

 

「今」にとらわれ過ぎて、

むしろ非効率になっていることは

意外と多いように見受けられます。

 

少しずつで構いませんので、

「応援」するという意識で

財布からお金を取り出すようにしてみてください。

(P.73)

 

本来あるべき投資の第一歩でしょうか。

 

ここを見間違えると強欲になりますし、

正しく対応すると尊敬が手に入りそうです。

 

チャンスは確率的に

誰にも平等にやってきています。

そして、「きっとチャンスがある」

「うまくいくはずだ」と

ポジティブに思っている人は、

無意識にチャンスを

手繰り寄せることができるのです。

(P.83)

 

自称「超」ポジティブ人間の私としては、

その通りと思いました。

 

難しいのは、

ネガティブ思考の方には

何をどう伝えても理解されないことです。

 

世の中は、貴重なものほど価値が生まれます。

一般的にモノやサービスには

「市場価値」が存在します。

そして、あなた自身にも市場価値があります。

他人とは違う経歴があったり、

自分にしかできない能力を持ったりすることで、

「替えの利かない人」になることができます。

「目に見えない資産」の特徴は、

その人自身に紐づいていて、

他の資産と交換ができないということです。

(P.95~96)

 

他にはない、少ない。

 

たったこれだけで存在意義が生まれて、

市場価値は爆上がりします。

 

それでもレッドオーシャンに飛び込む人が

なぜか多いのが現代社会ですね。

 

真の安定とは、

変化しない場所でじっとしていることではなく、

どんな変化にも対応して

動けるようにしておくことです。

「スキルを身につけるためのスキル」という

考え方があります。

これは、英語や簿記などのスキルでさえ

もしかしたら役に立たないことがあるかもしれませんが、

これらのスキルを身につけるための

勉強法や思考体系は一生役に立つでしょう。

(P.118)

 

AIが私たちの日常に浸透すればするほどに、

求められるのは人間性です。

 

知識やノウハウは敵いませんので、

「スキルを身につけるためのスキル」こそが

今後は必要とされるように感じます。

 

「ありがとう」を言ってくれるかどうかは、

仕事のモチベーションに関わる大きな問題なのです。

経済を回しているのは、

「お金」だけだと思われがちですが、

私はそうは考えていません。

(P.209)

 

ありがとうが流通する社会って

何だかいいよねと思いました。

 

その前提の上で、

お金もついてくるならば

それがベストでしょう。

 

お金が手に入っても、

ありがとうがない仕事というのは

あまりよろしくありません。

 

業界や属性を超えて

「共通点」を見つけたり、

「共感」をする。

これこそがコミュニケーションの本質です。

(P.222)

 

自分と考えや境遇の違う人とも

しっかりコミュニケーションが取れるというのは

大人の嗜みだと思います。

 

私が投資をはじめる人にお伝えしているのは、

「小さく・ゆっくり・長く」という原則です。

「小さく」というのは、

自分の手に汗をかかない金額ではじめること。

「ゆっくり」は、焦らずに時間分散をすること。

「長く」はできるだけ長期に続けることです。

(P.267)

 

本書は投資家になろうではなく、

投資家のように生きようがテーマということで、

一貫してそのスタンスを貫き通していたのに、

最後の最後で投資の話、

しかも自社のアピールまであったのは、

ちょっと残念でした。

 

まあ、そうなるよねとは思いますけど、

どうせなら最後まで投資家のようにが貫かれていたら

もっと格好良かったのになと思いました。

 

評価

おすすめ度は ★★★★☆ といたします。

 

率直に申し上げて、

それなりに面白かったですし、

学びとなるところも多かったです。

 

ただ、こんなことを言ったら申し訳ないのですが、

幾分かの「浅さ」のようなものが

どうしても読後に残るのです。

 

おっしゃることは、

その通りと思うのですけど、

そこに深みがないというか、

どうしても哲学的な点での熟慮がなされていない。

 

やはり「投資家」の限界と言いますか、

所詮は資産を増やすことが最大の目的になっている。

 

こんなことを言ったら

著者に失礼ではありますが、

何となく「限界」のようなものを感じてしまいました。

 

決して悪い本だとは思いませんし、

参考になるところは多いです。

 

しかし人は「投資家」的な面だけでは

やはり生きていけないのかもしれません。

 

もちろん、

投資家のように生きるべきシーンもありますけど、

それだけではありません。

 

時には、あえて投資家の発想から離れることも

必要ではないでしょうか。

 

どんなに結果を出している投資家も、

素晴らしい人生を送り、

毎日を謳歌しているような投資家も、

あえて投資家とは

真逆の発想を持つこともあるでしょう。

 

投資家バンザイではなく、

投資家の欠点とか、短所とか、

投資家を揶揄するような箇所があったほうが

さらに良い本になるのではないかと思いました。

 

それでは、また…。

 

 

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