ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

司馬遼太郎 リーダーの条件

 

おはようございます。

 

転職を検討している

医師・看護師にキャリアプランを提供している

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

司馬遼太郎 リーダーの条件」

文春新書 を読みました。

 

この本は共同で書かれており、

半藤一利磯田道史鴨下信一さんが

著者になっています。

 

医師キャリアリーダーシップ

 

率直に申し上げますと…、

ものすっごい面白かったです。

 

歴史が好きな人、司馬遼太郎さんが好きな人、

リーダーシップに悩む人などが読むと

かなり楽しめると思います。

 

タイトルにもありますように、

この本は司馬遼太郎さんの歴史観

著書を振り返りながら語る形になっています。

 

ちなみに目次は…

・大座談会① 司馬遼太郎 日本のリーダーの条件

・大座談会② 司馬遼太郎が愛した日本人

・大座談会③ 偉大なる明治の「プロジェクトX

・大座談会④ 秋山兄弟、東郷、児玉の子孫大集合

・「竜馬がゆく」「坂の上の雲」に見る指導者の条件

 

となっています

 

あ、確かに「竜馬がゆく」と「坂の上の雲」を

お読みになっていない方は残念ですが、

ちょっとわかりにくいかもしれませんので

そちらを先にお読みになって下さい。

 

この司馬遼太郎さんの代表作を

中心に話しは進みますので、

お読みでない方は

何のこっちゃ??となってしまいます。

 

そうは言っても、

この2作品は

どちらも超が付く程読み応えがありますし

幕末から日清・日露戦争までの流れが

よく理解できますので、

読む価値は大いにあると思います。

 

さて本に戻りますが、

目次にもありますように

座談会という形式を取って話しは進みます。

 

なので口語体で書かれていますから

非常に読みやすいです。

 

そして座談会に参加している人も

豪華なメンバーが揃っており、

それぞれの知識を惜しげもなく

披露してくれていますので、

歴史のほんの小さな事件や

あまり広く知られていない出来事なども満載であります。

 

元首相の中曽根康弘さんも

対談メンバーに入っています。

 

大座談会④では、

秋山好古・真之兄弟、東郷平八郎

児玉源太郎の子孫が座談会をしています。

 

これも肉親から見た偉人たちが

赤裸々に語られていて実に面白かったです。

 

ちなみにですね、

この本で取り上げられている人物は…

坂本竜馬勝海舟西郷隆盛大久保利通

桂小五郎土方歳三高杉晋作大村益次郎

河合継之助、乃木希典竹中半兵衛織田信長

島津斉彬緒方洪庵吉田松陰松平容保

村田新八小栗忠順正岡子規陸奥宗光

榎本武揚…などなどです。

 

これで面白くない訳がないですよね~。

 

まあ、あんまり歴史が好きでない方には

興味の持てない話しかもしれませんが、

それでもリーダーシップ論や

人生のヒントになる逸話などが満載ですので、

良かったらお目通し頂きたいなと思います。

 

日本の歴史上にも

実に様々なタイプのリーダーが出現しており、

これが正解というリーダー像は見えてきません。

 

なので自分に合った

リーダーから学ぶのが良いのだと思います。

 

それくらいにリーダー論は難しいと思います。

 

ビジネスの世界のリーダーは

戦後HONDAややSONYなどを作った方が語られ続け、

それはそれで学ぶ所は実に多くあります。

 

しかし、それは戦後の右肩上がりの時代であって

ここ10~20年は現状維持どころか

右肩下がりである訳です。

 

その意味では学ぶべきは

戦国時代のような明日をもわからない日々の中で

リーダーシップを発揮してきた武将であったり、

江戸から明治へ

時代は大きくうねりを上げて変化していく中で

リーダーシップを取ってきた志士達の方が

より学ぶ点は大きいのではないかと個人的には考えています。

 

「賢者は歴史に学ぶ、愚者は自らの経験に学ぶ」

と言います。

 

良かったらどうぞ歴史から学んでみて下さい。

お奨め度 ★★★★☆ の良書です。

 

それでは、また…。

 

 

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