ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

死をどう生きたか 私の心に残る人々

 

おはようございます。

 

医師が本業に専念できるように、

転職や開業をオーダーメードでフルサポートする

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「死をどう生きたか 私の心に残る人々」

日野原 重明 中公文庫 を読みました。

 

医師キャリア生きる

 

日野原先生の著書を見掛けると

つい読みたくなります。

 

1911年10月4日生まれとの事ですから、

今年誕生日を迎えると…

何と106歳になられるんですね…。

 

本書は2015年10月に文庫化されたものですが、

元は1983年に出版されており、

新版にあたって亡くなられた奥様の追憶を

初めて文章にしたそうです。

 

日野原先生が70代の時に書かれた本が、

多くの方に読み継がれて30年も経ってから

新版が発行される…。

 

もうスゲーとしか言いようがないのですが、

内容もとても考えさせられる深いものでした。

 

実際に日野原先生がお看取りをした方々の

死に際を通した生き方の記録…。

 

人それぞれ死の迎え方はあるけれど、

今までの生き方が死には現れるのかもしれない。

そんな事を考えてしまいました。

 

後述の目次を見て頂ければわかるように

本書に書かれているのは各界の著名人ばかりです。

 

ですが私は著名人よりも

最初の2つ、16歳の少女であったり、

ミッチ千浦さん(有名かな?) の方が

心に響きました。

 

しいて言うなら印象に残ったのは、

石橋湛山の死です。

 

総理大臣まで登りつめたのに

病に倒れて志半ばどころか

わずか数か月で辞任…。

 

ここまでは知っていましたが、

その後の病魔との闘い、

合間には中国に訪問し外交を行うなど

国家のために尽くして死を迎える。

 

「人生とは飽くまでも生存を目的とした

 順応の経過に他ならない。

 哲学、宗教、科学、文芸、

 その他百般の人生の減少は、

 ただことごとく境遇順応の手段、

 即ち生活する為に起こったものに過ぎない。

 このほかに意味はない。」

 

こんな言葉を残して、

人生を達観されてもいます。

 

どんな死に方をするのか?

これは人としてどう生きてきたのかが

深く問われるように思います。

 

すごい成功者だろうが、

とてつもない資産を持っていようが、

無様な死を迎えてしまっては

あまりにもカッコ悪いですからね。

 

おそらくまだまだ死なない私は、

いつ死が来てもいいように

嘘偽りなく、本気で、誠実に、

日々を過ごしたいとつくづく思いました。

 

最後に目次をご紹介します。

 

死を受容した十六歳の少女

三十五歳で夭折したミッチ千浦

都倉大使夫人久子さん

辻 永画伯のこと

人間国宝、野沢喜左衛門さん

猿翁の最後の舞台

作曲家山田耕筰の病床録

禅学者鈴木大拙の最期

死線を越えて」天に帰った賀川豊彦

伝道者丹羽鋹之牧師

真摯に生き抜いた高橋敏雄さん

石橋湛山前総理の闘病

正力松太郎さんの生き方

明日に生きた内藤豊次翁

開拓的実業家の後藤達也さん

癌とは告げられなかった福岡正一さん

工業技術院部長平田義次さん

恩師橋本寛敏先生の死に学ぶ

R・B・トイスラー院長の生涯と最期

死期を予測した母の終焉

米国で客死した父の最期

オスラー博士の闘病と死の受容

新版にあたって 妻、静子を喪て

 

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

こういう内容は著名人である方が

多くの読者には喜ばれるのかもしれませんが、

私個人的には名もない人の

立派な死に様の方が興味があります。

 

死に至る過程や死の瞬間こそが

生きた証なんだろうな…としみじみ思いました。

 

それでは、また…。

 

 

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