おはようございます。
医師のキャリアプランを中心に
転職、開業、経営シーンで支え続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
孤高の人…。
こういう人に私は憧れます。
本日のブログのタイトルは、
【 孤高を恐れず 石橋湛山の志 】といたしました。
本書をピックアップした理由
『 孤高を恐れず 石橋湛山の志 』
佐高 信 講談社文庫 を読みました。
石橋湛山…。
この方が病気にならずに
もし首相を長期に渡って続けていたら…。
そんな「たられば」を
つい考えてしまうほどに
私は人間として評価しています。
しかし私の石橋湛山に関する知識など
断片的で非常に薄いものである事は自覚していました。
いつか石橋湛山については
もっと勉強したい、
この方をもっと深く知りたい…と
なぜか私の中で課題になっておりまして
良さそうな本を見つけたので
即購入しておきました。
平成の世も終わりを迎える現代、
今こそ石橋湛山を学ぶべきと考えて
手に取った次第です。
目次
第Ⅰ章 貴下を除名す
第Ⅱ章 吉田茂に抗して
第Ⅲ章 湛山思想の原点
第Ⅳ章 政治の渦の中で
第Ⅴ章 石橋内閣の光芒
感想
本書は1998年2月の発行ですから
少し古い本ですね。
自民、社会、新党さきがけの三党の連立内閣、
あの眉毛が特徴的な村山富市首相が誕生した1994年に、
「週刊東洋経済」に連載されたものを
まとめたものだそうです。
著者は佐高 信 氏。
石橋湛山氏をリスペクトしているようで
綿密な取材と思いがこもっていて
その熱さが伝わってきます。
まあ20年も前に書かれているとは言え、
歴史上の人物である
石橋湛山氏について書いているのですから
古さは全く感じません。
石橋湛山を理解させるために
当時の大物政治家たちを登場させ、
出来事が生々しく感じる事ができ、
戦後の混乱期をいかにして切り抜けてきたのか、
その中で石橋湛山という人物が
どんな役割を果たしてきたのか…
とてもよくわかりました。
ところが本書では、
出版当時の自社さ連立内閣や
小沢一郎などとの比較であったり、
湛山以外の政治家について
詳細に渡り書かれていたりして、
若干話しが飛んでしまっている感はあります。
もっと石橋湛山を貫いてくれ~、
石橋湛山の事を書いてくれ~などと思う場面もしばしば。
もともとジャーナリストであり、
それが政治家に転身し、
首相にまで登りつめたのはなぜか?
それは湛山が総理になっての全国遊説で
「国民諸君、私は諸君を楽にすることはできない。
もうひと汗かいてもらわねばならない。
湛山の政治に安楽を期待してもらっては困る。」と
述べた事に良く現れていると思う。
正直であり、
真っ直ぐであり、
歯に衣着せぬ発言、
そしてそれが国民に受けたのだと思うのです。
事実、この演説の後は拍手喝采だったとか。
他にも紹介したい湛山の言葉は多いですが、
ご興味をお持ちの方は是非本書を手に取って頂きたいです。
我が国にもこんな政治家がいたんだ…と
感動するかと思います。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
やはり石橋湛山ってスゴいなあと
本書を読みながら再認識するとともに
つい岩波の石橋湛山評論集を買ってしまいました。
いずれ読もうと思います。
私は石橋湛山の思想を全ては支持しません。
正直、ん~、私とは考えが違うなあと思う部分もしばしば。
しかしこの人のスゴさは素直に認めます。
ひと言で言うならブレない。
そして群れない。
なおかつ恐れない。
独立独歩で歩み、
自らの発言に責任を持ち、
相手が誰だろうが物を申す時にはハッキリ申す。
大衆にも媚びず、
しかし離れる訳でもなく、
自身の考えをハッキリ述べる。
自身の哲学を持ち、
自分の信じる道を歩む。
それが石橋湛山ですね。
おそらく湛山は首相を目指していた訳ではないと思います。
ただ言いたい事を言い、
言った事に責任を取ってきたら、
いつの間にかそういう立場が近づいてきた…。
覚悟を決めて首相になったら病が発症。
あ、ちなみにその際にはあの日野原重明先生が
治療をされたようです。
えっと話しを戻して…
参考になる点が多く、
どんな時代でも、
どんな社会でも必要とされるように思います。
なぜなら人間としての魅力があるんです。
魅力とは人として真っ当であるという事です。
石橋湛山の爪の垢を煎じて飲まねば…と
私などは思う次第です。
これからも自分の考えをハッキリ言う、
恐れず言う、群れずに言う、
そして発言に責任を持つ。
そんな生き方をしたいと強く思いました。
それでは、また…。
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