ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

最終講義 生き延びるための七講

 

おはようございます。

 

医師が本業に専念できるように、

転職や開業をオーダーメードでフルサポートする

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「最終講義 生き延びるための七講」

内田 樹 文春文庫 を読みました。

 

医師生き延びるキャリア

 

敬愛する内田樹さんの「講演録」です。

 

え!講演録…そんなんもあるんだと

興味津々で読み始めた次第です。

 

まず目次をご紹介します。

 

Ⅰ 最終講義

  神戸女学院大学 2011年1月22日

 

Ⅱ 日本の人文科学に明日はあるか

  (あるといいけど)

  京都大学大学院文学研究科公園 

  2011年1月19日

 

Ⅲ 日本はこれからどうなるのか?

  -”右肩下がり社会”の明日

  神戸女学院大学教育文化振興めぐみ会 講演会

  2010年6月9日

 

Ⅳ ミッションスクールのミッション

  大谷大学開学記念式典記念講演 

  2010年10月13日

 

Ⅴ 教育に等価交換はいらない

  守口市職員組合講演会 2008年1月26日

 

Ⅵ 日本人はなぜユダヤ人に関心をもつのか

  日本ユダヤ学会講演会 2010年5月29日

 

Ⅶ 文庫版付録 共生する作法

  部落解放研究第三十五回兵庫県集会

  記念講演 2014年11月22日

 

 

と、このように2008年~2014年までの

内田さんの各地での講演をまとめたのが本書です。

 

少し前の講演ですが

古さは全く感じないどころか、

仮に今聞いても

きっと新鮮かつ学びになると思います。

 

これは内田さんが

物事の本質に切り込んでいるからなのか、

日本社会が成長どころか停滞しているからなのか、

きっと両方なのでしょうね…。

 

テーマは非常に幅広いです。

そのどれもが深い…実に深い。

 

どうやったらここまで考察できるのか?

内田ファンならずとも

必読の書と言えるかと思います。

 

本書は講演ですから、

書き物と違って話しが飛んだり、脱線したり、

笑い話が含まれていたりと

非常に示唆に富んでいます。

 

この点はエッセイとは異なるところですね。

 

ただ講演だからこその魅力も満載です。

奇しくも内田さん自身が

あとがきに書いておりますが、

 

 「自分が話すのを聴く」というのが

 思考の原型であって、

 思考の主体というのは、

 「話している私」でも

 「自分の話しを聞いている私」でもなく、

 その2人の私の隙間のようなところにあるのだ…。

 

 でも、人間が思考するとか、

 あるいは言葉を発するというのは、

 本質的には

 このような内的対話のことではないかと思うのです。

 

う~ん、なるほど。

こういう発想はなかったです。

が、これありだと思います。

 

特に人生のプランニングを立てる時には、

自らの内側で会話するような事が必要だと思います。

 

それこそが思考であり、

本物のプランになるのでしょう。

 

政治、経済、ビジネス、学問、研究、

教育、学校、メディア、宗教、建築、文学、

人類学などなどテーマはいろいろで

多種多様な話題を語っておりますが、

私たちが普段疑問に感じている事に対して

ズバッと正解を与えてくれます。

 

正直本書は1度読んで理解できるレベルではなく、

何度も何度も読み込む事で

朧気ながら見えてくるような、

そんな深い内容だと思います。

 

でも読み応え充分の

思考する為の必読の書です。

 

きっと読後には

心地よさと清々しさを感じる事でしょう。

 

この国、この社会、自分の仕事、

所属している組織などに

疑問を感じてしまっている方は

”Ⅶ 文庫版付録 共生する作法” を

お読みする事を絶賛おススメします。

 

きっと解決の為の大きなヒントが

手に入ると思います。

 

おススメ度は ★★★★★ と文句なし満点です。

 

ドキドキワクワク、

そして考えるきっかけとなる

実に素晴らしい良書です。

 

それでは、また…。

 

 

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