おはようございます。
転職を検討している医師・看護師に
求人しか提供できない紹介会社とは一線を課し、
相談から条件交渉まで一貫してサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「その転職ちょっと待った！」
荒井千暁 アスキー新書を読みました。
私はこの本を読むのを
楽しみにしていました。
ひとつは私自身が
転職シーンに携わる仕事をしていて、
きっと勉強になるんだろうなと思っていたから。
もうひとつは著者である荒井千暁さんが
新潟大学の医学部を卒業し、
東京大学大学院医学系研究科を修了した
産業医である事。
医師の転職支援をする私にとっては
もってこいの本だと思っていたのです。
まず目次からご紹介します。
序章 「成長領域」が広がる生き方を求めて
－現代の働き方と転職（インタビューから）
第１章 逃避としての「明日」より大事に育てたい「明日」
－転職希望者とその周辺事情
第２章 「自分らしく」働きたいとは？
－それぞれの転職理由
第３章 「上司に恵まれないから」と
会社を変わるのはネガティブか…
－会社や上司の不可解
第４章 いまひとつ決断できない問題へのヒント
－働きながら戸惑う人たち
第５章 将来、「自己実現」するために
－物資が豊かで不透明な時代の働き方
このようになっています。
総括しますと、
私が期待していたような内容ではなかったものの
転職というものをクールに捉えており、
特に若い方には参考になる本ではないかと思いました。
いわゆる隣の芝生が青く見える的な
安易な転職を防止する役割は
果たせるのではないかと感じました。
ただ、キャリアアップや
自己実現を目指してなど、
転職を前向きに捉えて、
ポジティブに動こうとしている方には
あまり参考にならないかと思います。
別に著者に苦言を呈する訳ではありませんが、
産業医という仕事の性質上の問題なのか、
どうしても仕事をネガティブにしてしまっている人や
精神衛生上マイナスにベクトルが向いてしまっている人などと
接する事が多いと予想され、
そういった方に向けた本であるというように感じました。
私にとっては著者の使う言葉、
キーワードと言ってもいいかもしれません。
これが実に面白くて、
そこから自らの経験も踏まえれば
様々な論点で文章が書けるなあと感じましたので、
今後のブログネタとして
有効活用させて頂きます（笑）
もし、これから自分がしようとしている
転職が安易なものなのか？
自らの甘えなのか？
若気の至りなのか？な～んてお悩みの方にとっては、
この本は実に参考になるのではないかと思います。
それと、せっかく採用した従業員が
よくわからない理由で辞めてしまう…とか、
定着率に悩む経営者の方とか、
若者の仕事に対する考え方が理解できない…、なんて方、
つまり経営者や管理職の方にもお奨めできます。
もうひとつ、人材紹介に従事する方は
抑えておくべき本だと思います。
求職者の安易な転職を防ぎ、
真剣に自分の将来と向き合って頂く為に
必要な情報がここにはあると思います。
若手のコンサルタントの方には
必読の書ではないかと思います。
正直、ここに書かれている事のすべてに
私は賛成できませんが、
考える基礎にはなると感じました。
お奨め度 ★★★☆☆ の本でした。
それでは、また…。
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