ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

ドクター・ショッピング ~なぜ次々と医者を変えるのか

 

おはようございます。

 

医師、看護師の人生の転機でお役に立つ

転職コンサルタント歴13年の

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「ドクター・ショッピング 

 ~なぜ次々と医者を変えるのか」 

小野 繁 新潮社 を読みました。

 

医師転職ドクターショッピング

 

ドクター・ショッピング…。

 

別に医師を買う訳ではありませんし、

医師と一緒に

買い物をする訳でもありません(笑)。

 

ドクター・ショッピングとは、

患者がより良い医療を求めて

医療機関を渡り歩く事を言うようです。

 

例えば、最初に診察して貰った

医療機関の結果に不安があったり、

担当した医師の診断に

安心が持てなかった場合に、

他の医療機関や医師に

再度診察をしてもらうという事ですね。

 

明らかに医療機関側や医師に問題があったり、

原因の特定が困難な疾患に

罹っていたりすれば話しは別ですが、

患者側が病気になりたがっていたり、

医療費の無駄遣いになっているケースもあり、

昨今問題視されています。

 

詳しく知りたい方は ↓

ドクターショッピング ~コトバンク

http://kotobank.jp/word/%E3%83%89%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0

 

なので、この本を見つけた時は、

とても興味深いと思い、

即買いしました。

 

まずは目次からご紹介致します。

 

第1章 パニック障害に見るドクター・ショッピング

第2章 顔面、頭頸部に多いドクター・ショッピング

第3章 病気に取り組む医師の姿

第4章 病気の表現

第5章 不定愁訴

第6章 ストレスからくる病気

第7章 加齢と病気の境目で

第8章 ドクター・ショッピングと現代医療の問題点

 

勝手な私のイメージだったのですが、

ドクターショッピング

患者側の問題が大部分だと思ってました。

 

著者の小野繁氏は自身が医師でありながらも、

客観的に患者に問題のあるケース、

医療者に問題があるケース、

医療の制度やシステムに問題があるケースのように

わかりやすく区分けしており、

その点非常に理解が深まりました。

 

突き詰めていくと、

「身体」と「心」。

 

そういう事なのかなとつくづく思いました。

 

身体だけを診てしまうと、

心の問題はおざなりになってしまいますし、

心だけを診てしまっても

身体をないがしろにしてしまうのでしょう。

 

身体も心も診る。

 

全人的医療と言うのでしょうか。

これが必要不可欠な訳ですが、

1人の外来患者さんに30分や1時間という

時間を掛けて診察する事はできない現状の中で、

医師も、患者も悩んでいるのだろうな…。

 

その結果として、

患者側にも、医療者側にも、

それぞれに原因がある

ドクターショッピングが行われているのでしょうね。

 

様々な要因がある為に、

何かを変えれば解決するというものではないのであって、

今後も増加するのではないかと思われます。

 

そうならない為には、

信頼のおけるかかりつけ医を持つ事なのかな。

 

ここが大原則であって、

これなしに解決できないのではないかとも思いました。

 

病は気からと昔から言われますが、

その気の部分や

家族全体の傾向と対策などをも

理解して貰えるかかりつけの医師。

大切な存在ですね。

 

この本はドクターショッピングを中心に

書かれている本ですが、

その全体像を知る事は

自分自身の医療への関わり方を

考える事に繋がるように感じました。

 

備えあれば憂いなし。

 

いざという時の為にも

医療への自分なりのスタンスって

考えておいた方が良さそうですね。

 

お奨め度は ★★★☆☆ と致します。

 

それでは、また…。

 

 

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