ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

癌では死なない 余命宣告をくつがえした医師たちの提言

 

おはようございます。

 

医師の転職や開業の準備、計画から

オーダーメードでサポートする

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「癌では死なない

 余命宣告をくつがえした医師たちの提言」

稲田 芳弘 鶴見 隆史 松野 哲也

ワニブックス[PLUS]新書 を読みました。

 

医師キャリア提言

 

先日、

がん罹患数が100万例を超えるという

国立がん研究センターの統計予測のニュースを見ました。

ニュース元はこちらからどうぞ↓

がん罹患数、初の100万例超え―国がん予測

 

日本人の死因で長年1位を占めているがん…。

日本人の2人に1人ががんにかかり、

3人に1人ががんで死亡する…。

 

別に医療従事者ではなくたって

がんとは何ぞや?と

知っておかねばならないかと思います。

 

そんな意味もあって

本書を読んでみたのですが、

まだわかっていない病気でもありますし、

がんについて

一般の方向けに本を書くってのは

非常に難しいだろうなあ…と思いました。

 

3名の専門家がそれぞれの領域で

独自の見解を展開して、

最後に3人でディスカッションするという構成。

 

これ自体は興味深く思いましたし

確かにわかりやすさもあるのですが、

代替医療をそこまで勧めていいのかな?とか、

栄養療法だけでがんの治療になるのかな?とか、

ストレスなどのメンタル的な対処だけで

がんと闘えるとか、

ある学説を妄信しているのかな?と感じる部分もあり、

正直誰にでも

おススメできる内容ではないと感じました。

 

ただ現代医療や西洋医療に対する

アンチテーゼとしては

なるほど…と思わせられる部分もあり、

また近藤誠氏のような極論を書いている訳でもなく、

読者側が冷静さと客観性を持ち、

これもひとつの考え方…という

スタンスを失わなければ、

参考になる箇所も多いように感じました。

 

もちろん

がん治療の最前線で奮闘している医師から見ると

突っ込みどころが満載で、

決して肯定できない内容もあるでしょう。

 

しかし患者側のがんという病の受け止め方、

どう付き合い、

どういうスタンスで治療法を決めていくのか、

そういう決断の為の情報収集の一環としては

まあ「あり」なのかな…とも思いました。

 

現在のがん治療は、

抗がん剤

放射線

・手術

 

この3つが主な治療法と認識していますが、

新たな治療法は日進月歩で出てきており、

中にはエビデンスのない民間療法もあり、

患者としては選択に悩む事も多いのでしょう。

 

いずれを選択するにしても、

主治医とよく相談して、

家族ともよくよく話し合って、

ご自身の人生観や死生観も考えに考え抜いて

その上で決断をすべきなのでしょうね。

 

その際には、きちんと情報収集して、

冷静な判断が下せるように

自分自身の知識量、情報量、

そして自分らしい考え方を

持っておかねばなりません。

 

本書を妄信したり、

全否定するのではなく、

これもひとつの考え方として

捉えるには良いかもしれないなあ…と

私は感じました。

 

最後に目次をご紹介します。

 

第1章 病院では教えてくれない癌治療の実際

    -松野 哲也

 

第2章 腸をきれいにすれば癌が消える

    -鶴見 隆史

 

第3章 癌完治の決め手は「癌呪縛」からの解放

    -稲田 芳弘

 

第4章 著者鼎談 「癌はどうしたら治るのか?」

 

おススメ度は ★★★☆☆ と致します。

 

突き詰めると自分自身の人生観なんだろうなあと。

 

病に対してどう受け止めて、

どう向き合っていくのか。

 

百人いれば百通りの考え方があるのでしょうが、

医療現場では限られた治療法の中ですし、

慢性的な人手不足もあり、

患者の思いを尊重したくても

できない部分もあるでしょうし、

実に悩ましい問題なんだろうなと思います。

 

もし自分が癌になったら…

そういった問いに対して

何らかの答えを用意しておく事で

冷静さが保てるようにも思います。

 

備えあれば憂いなし…とも言えるのでしょうか…。

 

実に難しい問題だ…とつくづく思いました。

 

それでは、また…。

 

 

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